2019年10月31日木曜日

落花生だって大収穫だ

落花生は、恐れ多くも「豆」なんだ、決して芋などではない。

         
             収穫した落花生

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マメ亜科、ラッカセイ属の一年草。
原産は南アメリカとあった、ブラジルかな。

上の写真は我がイーハトーブ畑園で、少し前に収穫したものです。
お酒をいただくときなど、いくら皿やパックに載っていようが苦も無くいただいてしまう、私の行儀知らずをものともしない不思議な食べ物だ。

畑の隣家のオジサンにも、来春の植え用のものとして私の畑用の種子から差し出した。
全収穫量は、写真の量の2倍ぐらいはあっただろう。
種子は地元の大地主から貰った12個だったので、無事にそれぞれ芽が出て立派に育ってくれたから、12株、そのどの根にも落花生が育ち、育ての良好な器用もなく、よくぞ採れたものだと嬉しかった。
初めての栽培だ。
この大地主から、収穫しても水で洗うと駄目だよ、来年用の種子をちゃんと貯めておくんだよと指示された。
 
今回の稿は、収穫高の高高(たかだか)と誇る問題ではない。
5月の終わりごろに植えて、11月の終わりに収穫した。
草丈は25センチ以上になった。


落花生の花

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   成育した落花生

夏に黄色の花を咲かせ、花が咲く前に自家受粉する。
受粉後、数日経つと子房柄が下方に伸びて地中に滑り込み、子房部分が膨らんで地中で結実する。
これを地下結実性という。
このように、花が落ちるようにして(花が受粉して落ちて)地中で実を生むことから「落花生」という名前が付けられた。

同一の個体において受粉しても受精すること、またはそうした植物の性質を意味する護。
他の個体同士で受粉しないと受精しないのは、他家受粉という。

中国語では「花生」(ホワション)、「落花生」(ルオホワション)。
ピーナッツ(Peanut)または、ピーナッツ(Peanuts)の語源はPeaピー(エンドウマメ)Nuts(木の実)であるが、名称のみで、実際はエンドウマメの木の実ではない。
「南京豆」とは子供の頃からよく使った言い方だ。
江戸前期、中国を経て渡来したものだから、馴染みの南京を枕に南京豆と呼んだ。

中国の南京市とは何の関係もなくよく使われるのが、「南瓜(なんきん)=かぼちゃ」「南京虫」「南瓜鍵」「南瓜袋」「南京玉すだれ」だ。

横浜に住んで最早50年を過ぎ去ろうとしている。
此処に居て、落花生と聞きば秦野産のものと千葉県産のものを思いつく。
神奈川県の秦野(はだの)の落花生は、ピーナッツの専門店「かまか商店」だ。
秦野の地に根をおろした落花生は豊かな太陽と 大地の恵みによって、皆さんに愛されてきた。
創業百余年、かまかでは初代嘉兵衛からの「おいしい豆で楽しい生活」をモットーに「落花生(らっかせい)」と名づけました。
上の文章は、かまかのホームページよりいただいた。
きっと、千葉には千葉なりの誇りをもって生産・出荷していることでしょう。

50年前、学校を卒業して入った会社で2年後、湘南の海を真ん前にした事業所に所属させられた。
そりゃ、気持ちの好い職場だった。
社員は冬には15人、夏にはアルバイトをいれると650人ほどの事業所だった。
入社して間なしの私にだって100人ほどのアルバイトを管理する、面白い職場だった。そんな事業所には、先ほど話題にした秦野からやってくる高校生や大学生がいっぱいいて、秦野ならではの噂話や、滑稽な痴話話を聞かされた。
そんな学生の中に、実家が落花生の生産者の者もいて、落花生の売れ行きの話をきかされた。
だから、落花生が懐かしいのだ。
アルバイトとの話中、落花生は土がそれほど肥沃じゃなくても、管理次第では大量に採れるものだと聞かされたが、それが事実かどうか確認していないので、間違っているかもしれない。
間違ったことならば、謝るしかない。