2015年12月31日木曜日

野坂昭如は。心不全でなくなった

「開き直り」が生む価値
武道館の野坂昭如


20151209 野坂昭如は心不全でなくなった。

以前にネットと新聞記事を材料に書き込んだ文章があったので、本日公開します。

野坂 昭如(のさか あきゆき、1930年(昭和5年)10月10日 - 2015年(平成27年)12月9日)は日本の作家、歌手、作詞家、タレント、政治家
放送作家としての別名は「阿木 幸雄」(あき ゆきお)、シャンソン歌手としての別名は「クロード 野坂」(クロード のさか)、落語家としての高座名は「立川 天皇」(たてかわ てんのう)、漫才師としての野末珍平とのコンビ名は「早稲田中隊・落第」(わせだちゅうたい・らくだい)。

下の新聞を読んで、この筆者は多分私よりも随分年下の方だろう、と推測した。

ノサカのこの記事を読むと、急に懐かしさがこみ上げてきた。
筆者は、ノサカを意識してか、元々の文章の綴り方がそうなのか、ちょっと乱暴でもあるのが、嬉しい。

朝一番、新聞★を読みながらの朝食の時でした。


長いこと彼の著作物から遠ざかってしまっていた。
懐かしい。
彼のことを朝日新聞の文化欄で取り上げているなんて、なんだか不思議な気がして、嬉しかった。
実に久しぶりだった。
最近はマスコミに露出する頻度が少ないように思われるのだが、ノサカのホームページでは元気がいい。
何故、こんなにノサカのことに興味がそそるのか?私にも一見ノサカ風の一面を持っているのかもしれない。

寂しい、鳴泣!悲しい。

彼の反戦や秩序に真正面の戦い心に頭が上がらない。


★野坂という一人の男を知ってからのことを思い出してみた。


現実に会ったこともない。

テレビとラジオと週刊誌と小説のうえでのことだけれど。
私の青春時代の読書遍歴はしっちゃかめっちゃかだったのです。

先ずはデカダンから始まった。
大江健三郎、安倍公房に始まって、三島由紀夫、その間も、古本屋で手当たり次第安価な本を乱読した。
川端康成、丹羽文雄、石坂洋二郎、石川達三、井上靖、田辺聖子。

そんな作家たちのなかで、野坂には文学的野坂の思い出を巡ってみたいと考えた。


秋吉久美子の裸見たさにピンク映画館に忍び込んだのは、中学3年の冬だった。
せっかくドキドキものでモギリを突破したというのに、秋吉のヌードも映画のストーリーも全然記憶に残らなかった。

主題歌が強烈過ぎたのだ。
映画と同名のその歌は「バージンブルース」。
歌うのは野坂昭如。「ジンジンジンジン血がジンジン/ 寂しい男は眠れない/ 百恵もジュン子も総あげだ」
あなたもバージンあたしもバージン、と続く。 

あまりといえばあまりのインパクト。なんだ、なんだこのおやじは?

以来野坂といえば、小説家というより歌手として、自分には刻印された。

実際、彼の歌は小説家の余技ではない。レナード・コーエンを思わせる不必要に低い声。
「トントンとんがらしの宙返り」 「さよならさよなら国家甲羅(コッカコーラ)」など即興的な装飾フレーズ。

野坂の歌は歌詞にはずれがない。

しかも、ほかの男が歌ってはさまにならない歌詞なのだ。
妻子持ちの四十路(よそじ)男、道ならぬ恋の相手が結婚し、飲む水割りの物思い、幸せになれよとつぶやいたすぐその後に「てなこと言って俺は俺/ 俺は俺だけの道を行く/ たとえ地獄へ落ちようと」。
この開き直り。


野坂をゲストに迎えたクレイジーケンバンドのライブ盤「青山246深夜族の夜」が、6月、ヴァインから再発された。

久しぶりに聴く野坂は、やはり国宝級の投げやりっぷり。
つい懐かしくて、昔、入手した未発表曲などを集めた音源を聞き返してしまった。

有名な「ソ、ソ、ソクラテスかプラトンか」もいいのだが、野坂には大傑作がまだたくさん隠されている。
「おめおめ老いぼれ生き延びて/ おめおめテレビに者(しゃ)っ面(つら)さらし(/おめおめ00こと夢の中/ 八十島(やそしま)目指す剰(あまつさ)え」〈「大忸怩(じくじ)」〉、「九段の桜は散りました/ 靖国神社空っぽ/ ぽぽぽっぽ鳩ぽっぽ)〈「九段の桜」〉。
野坂以外が歌っても何のことやらさっぱり意味不明だ。
しかし、あの吃音(きつおん)まじりのダークな声を通ると、曲の意味性が立ち上がる。
歌い手として野坂の価値は、おそらくそこにある。

ーーーーー

tumblr_0マリリン・モンロー最初のジャケット

聴いていて胸騒ぎがするような野坂の歌い方には、どこか怪しさがつきまとっていた。
不安定な音程が、聴き手の不安感をかきたてた。
「マリリン・モンロー・ノーリターン」がさほどヒットしなかった原因は、そこにあったのではないかと思われる。

ところが話題性がなくなった後になっても、レコードはそこそこは売れ続けた。
それはB面に入っていた「黒の舟唄」のおかげだった。
男と女の間に 
深くて暗い川がある 
誰も渡れぬ川なれど  
エンヤコラ 今夜も舟を出す


Row and Row Row and Row 
振り返るな Row Row

お前が十七 俺十九 
忘れもしないこの川に 
二人の星のひとかけら  
流して泣いた夜もある 
Row and Row Row and Row 
振り返るな Row Row



  • 『エロ事師たち』講談社 1966年 のち新潮文庫
  • 『とむらい師たち』講談社 1967年 のち文庫、岩波現代文庫
  • 『受胎旅行』新潮社 1967年 のち文庫
  • 『アメリカひじき・火垂るの墓』文藝春秋 1968年 のち新潮文庫
  • 『好色の魂』新潮社 1968年 のち文庫、岩波現代文庫
  • 『軍歌・猥歌』講談社 1968年
  • 『真夜中のマリア』新潮社 1969年 のち文庫
  • 『色即回帰』講談社 1969年 のち文庫
  • 『騒動師たち』光文社〈カッパ・ノベルス〉1969年 のち角川文庫、集英社文庫、岩波現代文庫 
  • 『水虫魂』朝日新聞社 1970年 のち新潮文庫、岩波現代文庫 
  • 『エロスの妖精たち』中央公論社 
  • 『てろてろ』新潮社 




2015年12月29日火曜日

銀河鉄道の夜

20151223 19:00~

今日は「天皇の誕生日」。
だからと言って私に特別な想いがあるわけではない。みんなが何だ!カンダと!騒いでいれば、この俺様だって、自然にその気になるのは、さほど驚くことも、な、い、な、い。

そんなことよりも、「銀河鉄道の夜」の開幕がいつものように夕方で、それまでの時間が仕事の休みのままの自由時間だってことだ。それが、今年の大きな、ヒット。東京演劇アンサンブルには関係なく、自由に過ごせる時間をいかに過ごすか? 今日、一日の何よりの喜びでもあった。

今年のパートナーは私の4番目の子供のお婿さん。この夫婦には1年にも満たない赤子がいるために、お婿さんだけを招待した。このお婿さんの田舎は群馬県。劇団と私の関係を一所懸命に話したところで、何もかも解っては貰えないとおもった。このお婿さん、過去、お芝居を余りに多く観たようではないから、なのか?今日のこの芝居に関心を持ってくれた。美術系の仕事をしているからなんだろう、これまた、その関心ぶりは威容だった。

芝居が始まる時間までに、大学サッカー部の同期の工藤と三人で、あの有名な蕎麦屋のサンコウワンで食事をした。工藤の実家は、東伏見駅から、歩いて3分。蕎麦屋のイッチャンが挨拶に来てくれた。懐かしさがこみ上げる。彼も、我らと一緒に早稲田のグラウンドでサッカーをやりたかったのだ。食前、食事中、食後、工藤は私の知らないサッカー部のことを、根折り羽織り、思いつくまま喋ってくれた。婿さんも、全ての話題によくぞ付き合ってくれたと感謝している。私の思い違いかもしれないが、劇団の全ての人と、長いお付き合いに思ってしまう。どこまでも、幸せは長引いて貰いたい、これが私のはかないワタシのシアワセ感か?

撮影装置のない私は、アンサンブルのホームページに記載されているモノを利用させてもらった。このモノは、今年、韓国での公演をフイルム化したものです。粗筋や音楽についても、もう15回以上観た私には、いくらでも話すことはできる。だから、ここで画面を汚すこともないだろう。

劇団の敷地に入るや、社長さんの息子が近づいてきて、自らの闘病の話をした。その内容がここで話すには少し嫌な気分になるので、避ける。この息子との付き合いも長いものだ。彼が幼稚園に通っていたころ、私たちのサッカー部のグラウンドの周りをうろうろしていたものだ。その時からの付き合いだから、50年前後か?


東京演劇アンサンブル

ケンタウルス つゆをふらせ

                                 
ケンタウルス祭の夜、ジョバンニは不思議な旅をする。次元の空間へ、ジョバンニが燃え
現実世界は銀河の夜の彼方に広がる世界の世界の影らしいのだが・・・・・・
    

  
   

   

2015年12月21日月曜日

リニア中央新幹線着工

014年12月26日 (金) 午前0:00~
時論公論 「リニア中央新幹線着工 期待と課題」
中村 幸司 解説委員

最高時速500キロで、東京の品川と名古屋の間を40分で結ぶリニア中央新幹線が、2014年12月17日に着工しました。13年後の2027年の開業を目指しています。

世界に例のない技術を導入したリニア中央新幹線への期待と、開業に向け解決しなければならない課題について考えます。

j141226_00mado.jpg

リニア中央新幹線は、品川から、南アルプスを貫いて、名古屋まで建設されます。
工事費は5兆5235億円で、JR東海が自己資金でまかないます。

j141226_01.jpg

リニア新幹線が名古屋まで開業すると、旅はどうなるのでしょうか。
品川のリニア中央新幹線のホームは、東海道新幹線の品川駅の真下、地下40メートルに建設されます。車両には強力な超電導磁石があるため、列車に乗り込む時は、磁石の影響を抑える

「磁気シールド」で囲まれた特殊なゲートを通ります。客室も磁気シールドで囲まれています。
品川駅を発車してから2分ほどで、時速500キロに達します。全席が指定。1編成で、およそ1000人の乗客を運ぶことができます。ほとんどがトンネルの中を通るため、富士山をみられるのは、
ほんの一瞬です。40分で名古屋駅の地下ホームに到着します。

運賃は、東海道新幹線の指定席料金に700円上乗せした額を想定しているということです。
品川・名古屋間40分というのは、いまの「のぞみ」に比べて、およそ50分の短縮になります。

j141226_02.jpg

開業によるさまざまな効果も期待されています。民間のシンクタンクの試算よりますと、移動時間の短縮などに伴う経済効果は、年間およそ3700億円にのぼるとされています。
東海道新幹線も、様変わりします。「のぞみ」の運転本数が減り、「ひかり」や各駅停車の「こだま」中心のダイヤに変更されます。通過待ちが少なくなるため、静岡など途中駅までの所要時間が短縮される見通しです。

リニア新幹線の研究は、いまから52年前、東海道新幹線開業前の昭和37年に始まりました。
宮崎の実験線では、超電導状態を安定して保つ磁石の研究や人を乗せる車両の開発など実用化に向けた実験が続けられました。

宮崎で実験している当時は、夢のまた夢だったリニア新幹線の実現に、期待の声が聞かれますが、巨大プロジェクトだけに指摘されている課題も少なくありません。
「環境への影響」、「工事費」の問題、「安全性の向上」などです。

j141226_03_0.jpg

まず、環境問題です。
リニア新幹線は、全体の86%がトンネルです。トンネル部分は、沿線への騒音は抑えられますが、一方で環境への影響が懸念される点があります。
特に山岳地帯では、さまざまな役目のトンネルを掘ることになります。南アルプス周辺の自然が残る静岡県を見てみます。

j141226_04.jpg

「本坑」とある赤い線が、リニア新幹線が走るトンネルです。実際に掘られるトンネルはこれだけではありません。
4キロから8キロごとに設けられる非常口に通じるトンネルが2本。さらに、工事で出た土砂を運ぶための「工事用トンネル」。
地盤の調査などのための「先進坑」というトンネルもあります。先進坑を掘る場所は決まっていませんが、本坑に沿ったところを掘ります。

j141226_05.jpg

こうしたトンネルの掘削で発生する土砂の量は、品川・名古屋間全体で、5680万立方メートル、
東京ドームおよそ45杯分です。このうち、具体的に処分先が決まっているのは、15%にとどまっています。

j141226_06.jpg

他にも、道路建設や宅地の開発などに使いたいという候補は上がっていますが、使い道がない土砂については、山間部に置き場を作って土に植林することも検討されています。
ただ、植林しても周辺の山と同じような深い緑になるまでには、数十年の年月がかかります。
影響を抑えるには時間がかかると、覚悟しなければなりません。
さらに、地下の水の流れが変わることも懸念されています。

j141226_07_1.jpg

例えば、近くを流れる大井川については、水の流れる量が1秒あたり12トンだったのが、10トン弱にまで減ると推測されるということです。
これは、地下の水がトンネルの中に浸み出すためと考えられています。

JR東海では、トンネルの中に入ってきた水を川に流すといった対策を検討しています。しかし、地下の水が少なくなって、湧水や小さな支流の水が減るといったことが起きることも想定されます。
そうなると、植物が生息できなくなるかもしれません。
植物に影響が出た場合には、別の場所に植物を移植するといった対応が検討されていますが、
移植したのでは、植物の生息場所が減ってしまうことの解決にはなりません。
一帯の水の動きを極力変えない工夫を、さらに進めることが求められると思います。

JR東海では、生態や環境に影響が出ていないか調査を行って、専門家などと対策を検討しながら工事を進めると話しています。
しかし、いったん壊れた自然はもとに戻せないという立場に立って、対策が十分なのか継続的に検証をすることが必要です。
課題のもう一つは、最近、高騰している工事費です。

j141226_09.jpg

計画では、品川-名古屋間の工事費は、5兆5235億円。2045年に大阪まで延伸した際の品川-大阪間の工事費は、合計9兆300億円とされています。

JR東海は、今後の人口減少を考慮しても、これだけの投資効果はあるとしています。
しかし、工事費が想定を超えて膨れ上がるなどして、開業時期が大きく遅れることにならないのか、工事期間が長いだけに不透明な面はあると思います。
そして、安全性の向上について。

山梨県にある実験線では、すでに110万キロを超える走行試験をするなど、安全性の検討を重ねています。しかし、安全を確保するためには、さまざまなトラブルに備えておく必要があります。
例えば、トンネル内で異常が起きたときの避難について、子どもやお年寄りなども含めた1000人もの乗客を、狭い通路で、何人の乗務員で、どのように誘導するのか。今後、検証しなければならないことは少なくありません。

時速500キロという高速で走行するため、列車や軌道のわずかなトラブルや異常も見逃すことはできません。また、従来のレールを走る鉄道では経験しなかったことを想定するという難しさもあります。点検や運行の管理など、より高い安全性を確保する態勢やシステムをつくりあげていくことが求められます。
リニア中央新幹線について、JR東海は「日本の大動脈を東海道新幹線とあわせて、二重にしておくために必要だ」と説明しています。

j141226_11.jpg

大阪まで延伸されれば、品川から大阪まで67分で結ばれます。東京、名古屋、大阪の3大都市は、通勤圏に入る時代が来るかもしれません。東海道新幹線が、東京・大阪間の日帰り出張を可能にし、高度経済成長期を支えたように、リニア中央新幹線はビジネスや生活を大きく変える可能性を持っています。
一方で、便利になることで東京への一極集中が加速してしまうのではないかという指摘もあります。

リニア中央新幹線実現には、環境など様々な課題を克服しなければなりませんが、同時にこれをどのように有効に利用していくのか、リニア新幹線の着工を機会に、私たちも考えていく必要があると思います。

いったい、師走ってなんじゃ?

一体、師走ってなんじゃ

昨年の5月の落下事故以来、私の体内のどこにも、事故以前の元気が出てこない。取り分け、全
身の此処(あっち)彼処(こっち)が異常に痛い。寝起きに何だかんだと痛みを感じたり、夕方になると別の所が痛くなったり、これって、心労ではない体苦?辛労辛苦、それに頭の芯が痛くなる。百戦錬磨?とか百熱百痛?不思議な気分になってしまう。

悔しいのだけれど、力(ちから)がナカナカ出てこない。仕事をやらなァーの気概は、雀の涙(なみだ)以上に?覚えるンだが。だが、、、、ホンのちょっぴり。これじゃーイカン。

社長は当然悔しく思っているだろうが、スタッフの誰もが社長と同じように戦々恐々、轟然?身の震える想いをしているのではないか? 誰にも、私の醜さは掌(手のひら)で眺めるようだ。そうだけど、糞!糞垂れ、誰よりも、私が苦しいのだ。

この師走(しわす・いはす)とは、旧暦で12月下旬~2月上旬のこと、二十四節気で言うと冬至から立春まで。日常的に使うこの師走を、先生か?誰かが?走るほど忙しいから師走という、と子供の頃習った。本当か~ヨ?と頭を捻(ひね)った。その後、本気で知りたくなったが、納得する答えは得てない。

この師走っ奴はいったい誰のことだ。先生のこと? お坊さんのこと? 師走とは、1年の終わりの12月は、みんな忙しく、師匠も趨(すい)走(チョコチョコ走る)するため、「師趨」(しすう)がいつの間にか「師走」に代わったとする説もあります。

俺も、皆と一緒に何処にでも何かのために走りたい!と思っている。

夕食は?寄せ鍋だ


だしが決め手の鶏つくね鍋レシピ 講師は高橋 拓児さん|使える料理 ...


自分に才能がないから?って恨むことはない。それって、才能がないといって悲観すべきではない、と言うことだ。才能がないと思うならば、それを習得すればいいのだ/ ニーチェの言葉、『曙光』より
                    
10月の半ばから、我が家の晩飯は寄せ鍋に決まっている。今年、女房の母(義母)と一緒に暮らすようになってから、家庭での食事では余り欲を言わない私だけれど、今夜も定説のまま、三人が美味しく頂けれるメニューなら何だって構わない、この特色を尚、極めた。

私の希望はと言えば、辛いモノ、珍しいモノ、味の濃いモノ、あっさりしたモノ。遠い海辺の漁場から曳き揚げたモノ、近海の浅瀬に居るモノ。深海モノ、細身、太身、重体モノ。味に特色が濃いモノに薄いモノ、時には刺身、煮ることだって、焼くことだって何にでも調理できるのが嬉しい。水から空中に躍り上るのも興を注いで楽しい。繰り返す、私は、旨いモノはこれだということが言えない。だから、食えるモノならばなんだっていいのだ。

先日、一緒に食事した一部上場の会社の社長さんから、弊社のやったことに対するお礼なンだろう、記念品と礼状をいただいた。社長さんも数年前に大病を患われた。その礼状の文章に用行舎蔵(ようこうしゃぞう)の心境で専ら体のコンディションを保ちながら楽しんでいます、とあった。ところで、なんだ? この用行舎蔵とはどういう意味だ、と社員は互いに目を合わせて、知識の無さに赤恥?した。聞いたことがない社員ばかりだった。

用行舎蔵とは、身の振り方をわきまえていること。君主に認められれば世に出て働き、捨てられればおとなしく引退して静かに生活するという意味、だとネットで知った。

寄せ鍋の材料の話は続きます。食材料には、どんな牛肉であろうと、どんな鳥類だろうと、蟹(かに)であろうと海老であろうと、私の舌の反応はかわらない。好(い)いヤツも悪いヤツも、どうでもいいと言われているヤツでも、私の舌や脳には変わり味がない。猪(いのしし)だって、鹿(しか)だって、トカゲであろうとマムシであろうと食えるモノならばなんだって、有難く頂きたい。但し、毒をもっているヤツは断りたい。
 P010752416_480.jpg

こんな時期の我が家の晩飯はどうなるか?と言えば、材料にどうのこうのと構わずに、その場その場で、手に入れたモノをひとつ鍋に入れて煮る、この鍋モノしかない。このひと月、いろんなモノを食ったけれど、体がいたって元気だからだろう、、、、、兎に角、旨いのだ。
毎夜、飯を食うたびに、こんなに旨いモノを食っている家は我が家だけだろう、と思う。品の無い私は、思うだけではなく、大きな声で叫んでいる。

権太坂だけではないぞ、横浜だって、神奈川県だって、我が家が一番旨いものを食っている。