2009年3月28日土曜日

民主党の小沢はん、早く辞めなはれ

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(民主党議員総会)

西松建設の違法献金事件で公設第一秘書が逮捕、起訴された民主党代表の小沢一郎は、当面代表を辞めないで、続投すると24日夜、記者を前に表明した。何故か、涙ながらに。

麻生首相では低支持率で選挙の顔にならないと嘆く自民党関係者は、ホッと一息ついている。民主党の悪印象が長く続けば、続くほど好機だとニンマリだ。こちらの陣営も、ボテボテの機能不全、落城寸前状態なのに。

今まで何度も、小沢代表の身辺では政治資金に関わる醜聞がつきまとってきた。その華々しい履歴は多分、現役の国家議員のなかでは破格だろう。今回は、西松建設からは直接受け取らないで、政治団体(ダミー)を経由して献金を受けた。このように抜け道的に受け取ったことが、政治資金規正法に抵触する、その疑いだ。記者会見で、「私どもとしては、献金をうけた事実はそのまま報告しているし、献金を相手先をそのまま記載するのが政治資金規正法の趣旨だと理解しており。その認識の差が今日の起訴ということになったのだと思う」と述べた。公設秘書は、検察庁の取調べにおいて、政治団体から受け取った資金は西松建設から出ていたことを知っていた、と証言していると聞く。こういうのを今後、「みなし企業献金」と言いましょう。それは、建築基準法では「みなし道路」、道路交通法では「みなし駐車」にならって。

今回の事件で、企業からの献金だったのではないのか、と責められた小沢代表は、それならば、全ての企業や団体からの献金を完全になくせばいいのだ、と息巻いた。これには民主党の誰もが腰を抜かした。党内での議論の積み上げを無視した発言をしてみせる。威圧的に。小沢君、君は何様だ。民主党は、どの党よりも民主的でなければならない筈だ。この男には、節操というものが解っちょらん。キレるのです。民主的手法をほっぽらかして、プッツンするのです。岡田克也氏が代表をしていた当時、民主党は、公共の仕事をしている企業からの献金は受け取らない、とマニフェストに掲げて衆院選を戦ったことを、この党の代表はお忘れなのかな。

そんなゴタゴタを繰り返す民主党にうんざりしていたら、この党を代表する男に対して、歯に衣着せぬ言葉を発したオヤジがいたのだ。公明党の漆原国対委員長だ。このオヤジは22日の講演で、「西松建設」の違法献金事件に絡み、企業・団体からの献金を全面禁止する考えを示した民主党・小沢代表についてーー

「小沢代表には言われたくないと思った。                                        企業団体献金にはどっぷりつかってきた方。                                      都心のど真ん中で、マンションを12戸も買いあさって。                               政治家ですよ、不動産屋じゃない」                                            と痛烈に批判した。

また自分の党のことにはあっち向いてホイの自民党の細田博之幹事長が、これまた面白いことを言ったものだから、これもこのページに再現しよう。(朝日新聞の記事を拝借させてもらった)

「法律に違反しといて『企業献金はやめましょう』と言うのは、強盗に入って『わしが強盗に入ったのは鍵がかかってなかったからだ。鍵をちゃんとかけなさい』という説教強盗に非常に似ている」と指摘。「検察が横暴だとか、この程度のことで何だと言うのは三十何年前の金権政治。今の政治はそうじゃない」と述べた。

このように誰もが、何故自由に言えぬ。見識ある民主党議員殿、小沢親分さん辞めてくれ、と大合唱してはどうですか。この男に助けて貰った議員も、この場は勇気をもって、辞めてくださいと突き放せ。そうしないと明日の民主党はない。小沢抜きの民主党にささやかな望みをもっている私なのです。

数年前、献金で購入した都内のマンションについて、然るべき時期に指摘を受けたマンションを、どこかの団体か組織に寄付するようなことを記者会見で述べていたことを思い出す。この男は、同じことを何度も繰り返すのだ。私の不徳のいたすところで、ご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします、なんて言っちゃってた。これって、実行したのかな。この男は何処までも懲りないお方だ。

週刊文春の今週号に、「さらば、小沢一郎」で寄稿した福田和也氏(文芸評論家・慶応大学教授)はその男の蓄財について次のように述べている。側近にカネをバラ撒くわけではないのに、巨額の政治資金を集めて、十億円以上の不動産を購入している。こうした鬼気迫るまでの資産形成は、権力欲の現われにほかなるまい。

上記は私の稚拙な文章です。それを補うかのように、朝日新聞の社説できちんと表現されているので、この社説をゲットさせていただいた。

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20090325

朝日朝刊・社説

西松献金事件

小沢代表は身を引くべきだ

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(民主党常任幹事会)

政治家に不祥事が持ち上がった時、問われるのは法的責任だけではない。重い政治責任を負わなければならない。政権をうかがう大政党の党首となれば、なおさらである。

民主党の小沢代表の公設第一秘書が、西松建設の違法献金事件で起訴された。政治資金規正法違反の起訴事実は、逮捕容疑とほとんど変わらず、あっせん利得や収賄など別の容疑に広がることはとりあえずなかった。

この結果を受け、小沢氏は昨夜、記者会見し、引き続き代表にとどまる考えを表明した。

秘書の逮捕以来、小沢氏は「政治資金規正法の趣旨にのっとって正直に報告した。何ら悪いこはしていない」と検察の捜査に強く反発してきた。秘書も容疑を否認しているという。

そうであるなら、法的には裁判で争い、司法の場で決着をつければいい。秘書が逮捕され、さらに起訴されたからといって「黒」と決めつけるわけには、むろんいかない。

(説明責任を果たさず)

だが、それとは別に、小沢氏には政治家としての重い責任があることを忘れてもらっては困る。

まず、説明責任だ。

検察が西松建設のダミーと認定した政治団体について、小沢氏は正体を知るすべもないと語っていた。献金はどこからもらっても、公開していれば問題ない。そう胸を張ってもきた。

だとしても、なぜ素性も知らない団体からそんなに巨額の献金をもらい続けてきたのか。

秘書の逮捕後、小沢氏側が東北地方を中心に土木・建設業界に強い影響力を持ち、そこから巨額の献金を得ていたことが明らかになった。

業界に便宜を図ったかどうかはともかく、ゼネコンなどと深い、長い付き合いがあるのに、今回のカネの出どころは知らなかったというのは、どうにも不自然だ。

大規模な公共事業の受注を巡ってしのぎを削る業者との付き合いは、どのようなものだったのか、なぜ影響力を期待されるようになったのか。そうした事情をきちんと説明すべきなのに、小沢氏がその責任を果たしたとはとても思えない。

仮に小沢氏の主張が正しく、法的な問題がなかったとしても、だからそのカネを受けとることが政治的にも妥当であったとは言い切れない。たとえ法には触れなくても、政治家として受け取るべきでないカネはあるのだ。

政治資金収支報告書の誤記載であり、形式的な問題といわんばかりの主張にも違和感がある。政治資金規正法は、政治とカネの不祥事が発覚するたびに、渋る政党や政治家の尻を世論がたたくようにして強化されてきた。その違反はけっして軽い犯罪ではない。

政権交代によって日本の政治を変える。官製談合や天下りを根絶し、税金の無駄遣いを徹底的に改革する。それが民主党の政権公約の柱のはずだ。

(変革の党にそぐわぬ)

だが、肝心の党首が「古い自民党」そのままの土建政治にどっぷり漬かる姿が浮き彫りにされてしまった。果たして政権をとれば、本当に政治を変えられるのか。根本的な疑念を呼び起こさずにはおかない。

変革を訴える党の党首として、小沢氏がふさわしいとは思えない。国民の大方が納得できる説明を尽くせないのなら、代表から身を引くべきだ。

情けないのは、この間、小沢氏の政治責任にほとんど触れようとしなかった民主党議員たちの姿だ。

民主党は今日からでも、党の態勢立て直しを真剣に議論すべきだ。民主党が目指す政治はどのようなものなのか。そのためには小沢氏が代表にとどまることが正しいのか。もう一度原点に戻って自らの姿を描き直さなければ、有権者の信頼を取り戻すことはできないだろう。

民主党だけの問題ではない。

朝日新聞が2月~3月中旬に実施した政治・社会意識基本調査の結果は衝撃的だった。9割の人が「政治に不満を持つ」「政治が国民の意思を反映していない」「今の政治は社会の将来像や道すじを示していない」と思っている。

7割が自民党と民主党の政策に大きな違いはないと考えているーーーー。

2大政党がそろって国民の不信を浴びているのだ。日本の政党政治の危機と受け止めるしかない。

麻生首相に改めて言いたい。この危機を克服する第一歩は、一日も早い衆院解散・総選挙で政治に民意のパワーを注ぎ込むことだ。政治のリセットなしに、政治不信は収まらない。

(検察は捜査を尽くせ)

今回の事件では、検察の捜査にも国民は釈然としないものを感じている。

総選挙が近いこの時期に、なぜ最大野党の党首の秘書を逮捕したのか。金額の多寡はあっても、同様にカネをもらった自民党の議員たちはどうなのか。公共事業に絡む権限を握っているのは、与党の方ではないのか。

事件については法廷で明らかにするというのが、検察の立場だ。だが、もう一つ腑に落ちないという国民の疑念を放っておいていいものか。

捜査は日本の政治の行方に重大な影響を及ぼす可能性がある。国民の厳しい視線にさらされるのは当然だ。徹底捜査はもちろんだが、国民も相応の説明を聞きたいに違いない。