2006年12月20日水曜日

あいつ

前の(ID 137)で、現東京都知事のことを「あいつ」なんて、書いてしまったものだから、又また、茨木のり子さんの詩を紹介したくなりました。












あいつ









〈あいつの言葉は腐っている〉


人ごみのなかで 通りすがりに


吐き出すような台詞が耳朶を打った


あいつとは どいつなのか 知らないが


私はただちに了解した その内容もわからずに







〈そう あいつの言葉は腐っている〉 

なぜなら日々


腐った言葉に首まで漬かり


憤懣やるかたないのだから


自分の言葉にすらそれを感じ


身ぶるいすることがあるのだから


あいつが どいつでも おんなじだ



















私は、茨木のり子さんが存命中に聞き質したかった。


茨木のり子さんの、「のり」は何ですか? お父さん、お母さんはどういう思いを込められたのでしょうか?