2008年12月28日日曜日

中国国内で、横暴警察に怒り発火

081220 朝日新聞朝刊・国際で、中国各地で相次ぐ警察に対する抗議行動が頻繁に起こっていることを報道した。内容を読んで、今回の北京五輪の際のチベット人による抗議や、報道関係者に対する取り扱い、国事最優先市民生活二の次、などの報道から中国国内での人権(民主化)の未成熟さを露呈した。人権以外にも、食と環境の問題も取り上げられた。

今後の中国政府の抱える大きな課題だな、と納得していた。私の頭の中ではその程度の認識だったが、中国国内での実態は、もっと凄まじいもののようだ。何故なら、今月の21日、友人にウドンを食おうと誘い出したら、その友人は横浜は中華街からの帰りで、街頭でこんな新聞が差し出されたので、受け取って電車の中で読んでいたら、是非君にも読ませたくなったので捨てないで持ってきた、と手渡しされた。

彼から受け取った新聞は、「大紀元時報」という。日本語版は月に2回発行されているようだ。定期購読の余ったものを宣伝用として街頭で配っていたのだろう。ちょこっと読んで、興味を惹いた。

内容について、多少偏向しているのかな、と当初は疑ってみた。ここで、朝日新聞の記事を紹介してから、この「大紀元時報」とその記事の内容も紹介して、どういうこっちゃ?事実はいかなるものか、学習したい。

あなたは、この大紀元時報なる新聞をどう読み解きますか。議論が戦わせることができたら幸せに存じます。

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朝日新聞に戻ります。この稿の頭書で指摘した内容の記事だ。以下は、(瀋陽・古谷浩一)氏の記事をダイジェストにして転載させていただいた。

警察に対する不満が高まっている。強権を背景にした横暴な取締りがあるとされ、市民を巻き込み、警官隊との衝突や警察の車への放火など暴動寸前の騒ぎも起きている。

当局側は「信頼回復」に躍起だが、長年の不信の払拭は容易ではない。中国は共産党一党支配下で警察が絶大な力を持つ「警察大国」。公安機関に所属する「警察官190万人」(公安省スポークスマン)のほか武装警察部隊や国家安全省もあり、市民に恐れられてきた。

中国では逮捕権は警察当局にある。しかし、警察当局は独自に容疑者を拘束し、取り調べる権限を持ち、警察に拘束されたまま何年間も勾留された容疑者もいる。また、労働改造所送りといった行政処分を決める権限も持つ。

非合法とされた気功集団・法輪功のメンバーの多くはこうした処分を受けたといわれる。一連の動きは、この強大で不透明な権力への市民の不満を示している。

ある当局者は「市民の権利意識は想像以上に高まっており、警察なら何でもできるといった状況でなくなってきている」と話す。当局は7月、警察権力の乱用を禁じる異例の規定を打ち出すなど、信頼を取り戻そうとしている。しかし、その徹底が容易でないことは、各地で警察への抗議騒ぎが続いていることを見れば明らかだ。

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ネットの「ウィキペディア」より大紀元の情報を得たので、そのまま書き写した。

先ずは「大紀元」とは、英語では=The Epoch Times、はニューヨークに本部を置き、ニューヨークで法輪功を支持する華僑たちによって設立された。主に中国語で新聞を発行しているメディア。大紀元は「気功」などで知られる新興宗教「法輪功」と関連した報道機関であり、同社が発行する大紀元時報では中国共産党の言論統制に従うことなく、同党に批判的、反体制的な記事を多く掲載し、中国共産党に肯定的な報道は全くない。同紙は中国政府のいかなる検閲も受けていないことを強みとしており、中国共産党政府による中国国民や気功集団「法輪功」やチベット、ウイグル等の少数民族の人権弾圧に関する問題、中国国民の中国共産党からの脱党支援活動、中国共産党のスパイ活動、中国の民主化について盛んに報じるなど、反中国共産党政府の報道姿勢に立っている。

アメリカ国内に11の支社を持ち、日本やカナダ、イギリス、ドイツなど、世界30カ国にグループ社がある。全世界で発行部数は120万部。

2005年、アジア・アメリカ・ジャーナリスト協会の全国報道賞、アジア・アメリカ問題ネット報道部門トップ賞を受賞。同年、カナダ全国マイノリティーメディア協会のメディア賞を受賞。

新聞以外にも、希望の声(ラジオ局)、新唐人電視台(テレビ局)といったメディアを持ち、この三社でエポック・メディア・グループを形成している。

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この手の新聞のことだから、私には先入観があって、眉に唾をべったりつけた。某党の支持宗教母体が発行している新聞に、お付き合いをさせられて1年間購読したことがあった。その新聞は、初めから終わりまでその団体の名誉会長なる人物が、あっちこっちから感謝状やら名誉を授与されたとか、世界各地で大祭が行われ、その来賓客として有名な政治家や学者や有力者が出席したとか、そんな記事ばっかりだった。ウンザリさせられた。だが、この大紀元時報は全ページ中国共産党政府に都合の悪い記事がてんこ盛りなので、見た瞬間、ギャオ~と驚いた。

でも、どの記事にしても、本当のことのような気がした。否、多分、事実だろう。ますますのめり込んで読んだ。この稿の前半は、朝日新聞が中国における警察の市民に対する横暴が目立って多く起こっていることの取材した記事を紹介したのですが、これでは、言い足りていませんよ、とばかりに大紀元時報はこれでもかこれでもか、ビンビンと伝える。警察の市民に対する横暴だけではなく、警察関係者らが市政府当局に頻繁に抗議している内容も書かれていた。これらの事件で、所轄の警察は制止を発動していなかった。

このご時勢、言論統制なんかしているようでは、世界の仲間入りなんか到底覚束無い。経済大国になろうとするならば、中国共産党は、先ずは人権《民主化》問題に正面から取り組むことだろう。

世界からの監視は、鋭い。欧州連合(EU)の欧州議会は、人権擁護活動で貢献があった個人や団体に贈られる2008年度のサハロフ賞を、中国の市民活動家・胡佳氏(35)に決めた。中国政府は無視、馬耳東風然。胡佳氏は今年のノーベル賞の平和賞の有力候補者でもあった。彼はブタ箱に入れられたままだ。

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それでは、私が手に入れた大紀元時報の一部をここに転載させていただく。日本で発行されている新聞とは随分違うことに気がつくだろう。私が勝手にダイジェストした。

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大紀元時報   20081211 第84号

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*神韻(しんいん)世界ツアー、19日米国でスタート

中国古来の伝統芸能の最高峰、「神韻芸術団」の世界ツアーがいよいよ今月19日、米国でスタートする。同ツアーはその後三つのグループに別れ、来年四月にかけて世界100都市を回り、300回の公演を行う予定。日本公演は、来年2月11日の東京を皮切りに、同月13日に名古屋、15日に広島、18日に大阪で開催される。海外の華人アーティストで構成された「神韻芸術団」はニューヨークを拠点とし、今や失われつつある中国伝統文化の真髄を「純善・純美」をテーマに再現することを目指している。中国の最盛期とされる唐王朝の時代から脈々と受け継がれてきた伝統文化を。歌、踊り、音楽で余すことなく現代に蘇らせる。

*警察官ら、市政府を攻撃

中国各地で最近頻発している集団抗議事件が、それを取り締まる公安警察でも広がっている。12月2日、湖南省菜陽市で、公安警察官100人以上が市政府の所在地を囲み、収入の増加を要求する抗議事件が発生した。同事件は、60年代から70年代期間の文化大革命以来、初めて警察官が当局に抗議する事件であったようだ。抗議に参加した公安警察官は正式な公安警察官にほか、市パトロール課の保安警察官もいた。

*深刻な就職難、退役軍人千人が抗議

香港中国人権民主運動情報センターによると、11月21日夜、千人を超える退役軍人が山東省泰安市政府の前で抗議デモを行い、当局と衝突し、少なくとも10人が負傷したという。退役軍人たちは就職できない厳しい状況の下で今回の抗議デモを引き起こしたという。抗議活動の中心になったのは今年退役した軍人たちである。

*庁舎前で再び千人が集団抗議

12月3日午前、北京市政府前で約千人の大規模集団抗議があ発生し、当局は警察官100人以上を出動させ厳重な警備をしいた。抗議者たちは住居を強制的に移転させられて、補償されるべきものが得られなかったため、長期にわたり北京市政府に訴え続けたが取り合ってもらえなかった末に、抗議を行った。

*有害粉ミルク事件/被害乳幼児、29万人

中国国内で発生したミルク有毒物質混入について、「三鹿グループ」などのメーカーが製造したメラミン添加の粉ミルクを摂取したため、29万人以上の乳幼児が腎・泌尿系臓器に異常をきたしたことがわかった。この数値は、以前公表した人数の5倍になる。

*黄河3分の1、使用不可

中国政府機構「黄河・水利委員会」はこのほど、最新の報告書で、この中国国内2番目の内陸河の水質汚染状況をまとめた。それによると、その3分の1の流域は中国国内の水質基準では、このレベルの水は、工業用水としても使用できない水であり、中国語で泉水溝(どぶ水)と呼ばれている。

*ベルギーテレビ局記者/エイズ取材で妨害受ける

11月27日、ベルギーのテレビ局(VTR社)の駐中国通信記者トム・バンデウェハ氏及び撮影隊は、中国河南省で取材した際、地方行政府中国共産党(中京)関係者の妨害を受けた。記者たちは脅迫、暴力を受けたうえ略奪された。「世界エイズ・デー」 (12月1日)に因み、エイズ問題についての報道を行うためにバンデウェハ氏及び撮影隊は河南省商丘市を訪ねた。この地区では売血によって感染したエイズ患者は約100万人がいるとされる。

*「弁護士人権賞」・李平和氏/北京当局により出国禁止

中国著名人権弁護士・李平和氏はこのほど、欧州弁護士及び法律協会の「欧州弁護士人権賞」を受賞し、11月27日にブリュッセルへ出発しようとした際に北京空港で当局に止められた。出国禁止になった理由について、李氏は自分がこれまで法輪功学習者など敏感な案件に携わったからだとみている。

*EUに新変化/中国の人権擁護への支持を強化

12月2日、ブリュッセルのEU本部で行われた「中国の人権シンポジウム」で、法輪功の議題はEU議員とNGO国際組織かあら広く関心をもたれた。会議の参加者は中国の人権問題について、環境に対する権益、一人っ子政策、拷問の濫用及び法輪功、チベット人、ウイグル人への迫害など、全面的な検討が行われた。中国での拷問者被害者の66%が法輪功学習者であり、生体からの臓器摘出の対象も法輪功学習者で、法輪功問題はすでに中国における人権問題の最重要課題となっている。

12月3日、ダライラマがEU議会を公式訪問する前日、チベットと中国の人権問題に対し支持を表すため、5人のEU議会の議員により一日断食の活動を発起した。延べ35人の議員と400人以上のEU職員が参加した。

*中国生物学者 スパイ罪で死刑執行

台湾のためにスパイ活動をしたとして起訴されていた中国生物学者の呉維漢氏に11月28日朝、死刑が執行された。呉氏の遺族と国際特赦組織及びオーストリア、米国政府などが呉氏の死刑執行は透明性のある公正な司法審理を経ていないことを糾弾している。ラジオ自由アジアが伝えた。呉氏が弁護士もつけてもらえず有罪となったこと、呉氏の量刑が公平な審判を経ていないと伝えられている。