今朝(20161210)の天声人語は、こんな文章だった。
拙者のブログで、天声人語を転写するのは久しぶり。
その文章を書き綴る前に、天声人語とは?どういうことなんだと、思い馳せた。
基本の基本は?
その基本を、いつものようにネットで調べて、今後のためにその文章も記した。
・天声人語は、朝日新聞の朝刊に長期連載中の1面コラムである。
1904年(明治37年)1月5日に初めて掲載され、別の題名になった時期もあったが、1世紀以上にわたって掲載されている。
・命名者は西村天囚で、「天に声あり、人をして語らしむ」という中国の古典に由来し、「民の声、庶民の声こそ天の声」という意味とされるが、この古典は何であるかは不明である。
★それでは今朝の天声人語の書き写しにはいるーーーー
英国で17世紀末に「窓税」が導入された。家が大きく、ガラス窓がたくさんあるほど裕福だとして、七つ以上の窓があると税金が取られた。税を払えない人、払いたくない人は窓をれんがなどで塞いでしまった。
こうした「塞ぎ窓」が見られる古い家がいまも残存すると、三谷康之(みたにやすゆき)著『イギリス「窓」事典』にある。日当たりや通気が犠牲になった。税のあり方は人びとの行動を変える。ときにおかしな方へ。
現在日本のこちらの税制も暮らしに影響してきた。専業主婦などがいる世帯の所得税を軽くする「配偶者控除」である。妻の年収が103万を超えると損になるため仕事を抑えてしまう弊害がある。そう考えた政府・与党は一時、廃止を検討した。
代わりに年収に左右されない「夫婦控除」の案が出たが、増税による世帯の反発を恐れて引っ込めた。結局、103万円を150万円に引き上げるだけに終わりそうだ。家族のあり方が多様化するなか、一定の生活様式を優遇するような制度はもうやめたほうがいいのではないか。
政権は「女性の問題」を掲げるが政治家が本腰を入れているように見えない。選挙で男女の候補者数をできるだけ均等にする法案を超党派グループが準備するが、思うように進まない。自民党の会合では議員から、「女性の社会進出で社会全体が豊かになっているとは思えない」との声まで出た。
時代を一歩前に進めるか、あるいは時代の足を引っ張るか。制度作りの重さと怖さである。