先日の定例の会議であったことを、弊社とスタッフの恥も外聞も名誉も捨てて書いてみようと思った。
毎週月曜日の朝1番にスケジュールされている会議でのことだ。
ある担当者が、日頃考えている自分の意見を述べた。
AとBが働き合って、力(ちから)が「ソウサツ」されることになるのです。
何?
「ソウサツ」されるって、何が何を「ソウサツ」するの?
社内で地位の高い人が、ちょっと待ったと言い。
その言葉使いは、可笑しいじゃない。
この人の発言を、私は嬉しく思った。
このことについては、いつかは、大きな声で話さなくてはならない、大問題だと認識していた。
その「ソウサツ」ってことは、「相殺」(ソウサイ)されるということなのではないのか?
貴方が言っている「ソウサツ」というのは、この場合、どういうことですか?
イヤイヤ、すみません。
私が言いたかったのは、皆さんが考えている相殺(ソウサイ)のことを、ソウサツと間違ったようなんです。
顏が真っ赤になりそうな間違いです、と発言者は素直に、自分の過ちを認めた。
それでは、意気込んで、相殺の意味をネットで調べてみよう。
ネットで調べると面白いことが解った。
相殺は、読み方としては二つあるが、どちらも正しい。
でも、使い方や根本的な意味が違う。
それでは、下にあるソウサイとソウサツを比べてください。
★そうさい 【相殺】
(1)貸し借り・損得などを互いに消し合ってゼロにすること。
(2)相反するものが互いに影響し合って、その効果などが差し引きされること。
(3)〔法〕 二人が互いに相手方に対して同種の債権をもっている場合に、相互の債権を対当額だけ消滅させること。
★そうさつ【相殺】
互いに殺し合うこと
そうして、「相好を崩す」の巻きだ。
そして、その翌日、火曜日の早朝。
朝方、眠気が完全に冷めきらない脳の中を、走り回る言葉があった。
前日の事件のこともあって、「相好を崩す」って、どういうことだったけ?だ。
この相好の読み方は、「そうこう」でなく、「そうごう」。
この読み間違いも多い。
相好というのを、ネットで調べたら下のようだった。
① 〘仏〙 仏の身体にそなわっているすぐれた特徴。三十二相とさらに細かい美点である八十種好をいう。
② 顔かたち。表情。
[句項目] 相好を崩す
大辞林 第三版孫の顔を見て、相好を崩すなどと、厳格な面持ちの老人が、それまでの表情を一変させて、にっこりする場面などで使われることが多い。