2019年7月26日金曜日

イギリスに憲法はない!

昨日、丸谷才一氏の『女ざかり』(文芸春秋)を読み終えた。
この本の内容については、後日あらためて文章にしたいと思っている。
書籍としてそれなりに感動させてもらったが、映画化されても大変な反響を得たことをネットで知った。
ところで今回は、その本のなかで「イギリスには成文憲法はないんだ」という部分があって、憲法についてはどこの国にあっても、日本と同じなんだろうと決め込んでいた私には大きな衝撃だった。
それで、ネットの記事を読み漁って下にあるような記事を見つけ、恥ずかしながら且つ自戒しながら、この記事を読んだ。

そして、その記事をそのまま転載させていただいた。



記事

成文憲法がないイギリスでは、国民主権主義ではなく議会主権主義だそうだ


ところ変われば、品変わる。

私は民主主義国家はどこでも国民主権主義なんだろうと思っていたが、不文憲法のイギリスでは国民主権という概念はどうも当て嵌まらないようだ。

日本の場合は憲法の明文で国民主権が謳われているが、成文の憲法がないイギリスの場合は 民主主義国家ではあるが、国民主権とは言わず、もっと端的に議会主権と言うそうだ。

成文の憲法がないから、議会が制定する法律がすべてである、と言ってもいいのだろう。。
もっとも、不文憲法の国と言われるとおり、イギリスにも憲法的な規範はある。

成文の憲法がないから、日本のように裁判所に違憲立法審査権がある、とは言えないだろうが、議会主権の国と言われるイギリスが議会の審議を経て制定した法律であっても、確立した憲法規範に抵触するような法律については、裁判所がその無効を宣言する権能はあるはずだと思っている。

EU離脱を決めたイギリスの国民投票は、イギリスの国民投票法に基づいてなされている。
イギリス国民投票法の詳細は知らないが、イギリス国民投票法の規定が周到であれば370万人以上の国民が国民投票のやり直しを求めるような事態にはならなかったと思う。

成文の憲法がないのだから、過日の国民投票が違憲だとか無効だとは言えないだろうが、しかし瑕疵がある、くらいのことは言っていいはずである。

実際に行われた国民投票の瑕疵を是正するための方法は用意されているか、という問題がある。
裁判所は、国民投票の手続きに瑕疵があれば、瑕疵があると宣言するくらいの権能があって然るべきだ、というのが私の感想なのだが、瑕疵がある国民投票の効力を無効にするためには、前の国民投票法を廃止して新たに新しい国民投票法を制定する、というのがどうやらオーソドックスな手続きのようである。

後法で前法の過ちを是正する、という手法のようである。

一旦行った国民投票の効力を無効にすることなど出来ない、という考えの方が多いと思うが、私はあらゆる場合に事情変更の原則は妥当するのではないかと思っている。

国民投票を実施した前提事実に重大な変更があれば、新たに制定した国民投票法で欠陥を是正すればいい。
民主主義国家では一旦なされた国民投票の結果を無視することは許されないというのは大原則で、議会はこれに拘束される、という物言いは至極当然だが、しかし事情変更の原則が当て嵌まる場合は別に扱っていいのではないか。

私の考えは、こんなところである。
イギリス法の専門家の方々は、変なことを言っているな、と呆れてしまわれるかも知れないが、私は法の解釈はこのくらい柔軟で、融通無碍で、流動的でもあってもいいのではないか、と考えている。

私は身体の体操も得意だが、こういう頭の体操も得意である。




憲法のない国はあるのか


今日は5月3日、「憲法記念日」で祝日ですね。東京の天気は「晴れ」です。気温は25度。
改憲論議は最近はあまり騒がれなくなりましたね。天皇陛下の譲位、改元東京オリンピックの開催といった大きなイベントが3年ぐらい続くので、落ち着いて改憲論議ができないと情勢のためですね。今日の新聞によると「改憲論議」が始まるのはオリンピック以降になるといってます。国の行動は「憲法によって規定されている。このような重要な法がない国ってあるのでしょうか。調べてみました。
憲法を持たない国(非成典化憲法国)」は9か国ありました。
〇イギリス
ニュージーランド
サウジアラビア
オマーン
イスラエル
リビア
サンマリノ
バチカン
また、憲法が停止状態にある国もあります。
ミャンマー
アルジェリア
シエラレオネ
スーダン
ソマリア
ガンビア
リベリア
アフガニスタン
また、中国は「憲法」はありますが、憲法が頂点ではなく、党の決め事が憲法を超える存在です。
かなり著名な国で、「憲法」がないのですね。「憲法」に対するイメージは国によってだいぶ違うことになりますね。
イスラエル