14日、国立競技場に、久々に母校の試合の応援に行った。サッカーの全日本大学選手権の決勝戦があったのです。母校・早大と上位定位置でお馴染みの駒大との対戦でした。とにかく、試合を観るなんちゅうのは、本当に久しぶりだった。栄光の歴史に輝く我がチームが、1部から2部落ちになるかもしれないので、OB等、関係者に応援のための緊急集合がかかったことがあった。今から10年程前のことだ。その時、私は、経済地獄の真っ最中だったけれども、なんとか参加した。その後、息子の参加した高校の試合だけです、試合ちゅうのを観に行ったのは。今回、決勝戦だということになれば、話は違う。いかにモノグサな俺だって、虫唾が走る? じっとしていられなくなって、青ちゃんに乗せて行ってよとせがみ、近所の子供・シュンちゃんを誘い、観戦に行こうか、行くまいかと悩んでいた後輩マサカッチャンを強引に誘い、頭の中100% 本格的応援モードに入った。私には、計算があった。来てくれた奴等には、必ずいい気分を味わってもらえる筈だ、と自分なりに勝利を期待していた。
私は、昔使っていたユニフオームを着て、応援した。母校の応援旗を会社に置き忘れたのが、悔やまれた。
ところがじゃ、どうしたことじゃ。
結果は無惨な1-6の完敗に終わった。内容は、新聞記事が的確に伝えているので、朝日新聞(2007年1月15日 朝刊 スポーツ欄)記事を転載させていただいた。
パワーで技ねじ伏せる 駒大 早大を圧倒
力の駒沢に技の早稲田。そんな図式の対戦は駒大の力強さが完全にまさった。迫力あるセットプレーが、タレントをそろえ速いパス回しが得意な早大を押し切った。
象徴的な存在だったのがFW巻。ロングボールにはポストとして積極的に絡んでいき、前線からの献身的な守備で相手DFを圧迫する。前半6分、FKからのこぼれ球を押し込んで先取点をあげると、同34分にも左CKから得意の頭でねじ込んだ。「いいところにボールを運んでくれたチームメイトに感謝する」
後半早々にも、MF小林の追加点で、追いかける早大に気概をそいだ。ゴールラッシュの6得点で3連覇に花を添えた。
3連覇は史上4校目の快挙だ。「うちがやっていることは毎年変わらない。サッカーは体と体がぶつかるゲーム。練習から競り合いを怖がらないチームを作ってきた。」と秋田監督。FW原も「3連覇がついてきた感じ」と振り返る。
「粘り強く体を張ったプレーが勝利につながった」と秋田監督。来季も同じスタイルで、前人未踏の4連覇を狙う。
私の観戦記
高さで負けた。
頭で負けた。何も頭脳の話ではない。ヘッディングで、気力とくに闘争心、競り合い局面で3-7の比率で負けた。サッカーでは足も、頭も、腕以外の体は全て、ボールを繋ぐ道具であって、どれも等しく重要なのです。足からの出球は、相手に防御体制を組みし易い。スーパースターは別ですよ、彼らは、敵が予測できないパスを、足技巧みに味方に配することができる。が、このことは、ワールドカップ級のハナシだ。
キーパーも高い位置でのパンチングが弱かった。手を使えるのだから、誰よりも高い位置でボールに触れることが可能、その仕事をきっちりこなさなくてはならない。高い位置でのパンチを決行するときは、どんなことがあろうが、ボールに必ず触ること。そして、できるだけ確実に、できるだけ強く、できるだけ遠くへ、安全圏に、ボールを追いやらないといけない。だって、キーパーには唯一手を使える特権が与えられているのですから。
又、ヘッディングやキーパーのパンチは、思わぬコースにボールが進行する。それからチャンスが生まれることが多いのです。そういう思わぬできごとの連発が、サッカーがこれほどたくさんの人に愛されるようになった原点ではないかと、私は思っている。
又、デフェンスの連携プレーが悪く、結果的に最終守備ゾーンがズタズタに引き裂かれた。守備的プレーヤーだった私は、激しい屈辱を味わった。これが、本当の力なら恥ずかしい、と真剣に思う。
監督の勉強不足だ。
大榎監督は、個人的にも好きな人物だし、よくやってくれていると、日々感謝している。人工芝になった際、何か部として必要なものがあれば、微力ながら協力したいと申し出したときにも、私に表した態度は十分立派なものでした。学生の話もよく聞く、話のよくわかるも兄貴分らしい。先輩・ご長老の話に敬意を込めて聞く態度は、並みの男ではないことを、ようく、証明している。
2部から1部に這い上がって、そのままの勢いで、この大学選手権の優勝決定戦まで駒を進めてきた。選手は頑張っただろうし、指揮官もよくチームをまとめてきたな、と賞賛しつつ感謝している。ここまでの一戦一戦が大変だったことも、十分想像できる。
でもだ、そこでだ、戦略に甘さがあったのではないのか?
駒大はこの数年上位チームだ。常勝チームだ。結果、この大学選手権でも3連覇をゲットした。対戦相手は、そんな、大それたチームだったのだ。
ならば、過去の駒大のゲームの進め方、主力選手の個性を事前にどれだけ調査をしたのだろうか?と疑問をもった。駒大の監督さんは「粘り強く体を張ったプレーが勝利につながった」と仰っている。この言葉こそ、駒大の戦法を象徴しているように思われる。
1部復活1年目としては、超上出来なのですが、欲に限りはありません。多分今シーズンも、駒大は、駒大のやり方で頑張るでしょう。我がチームも、次回は、こんな負け方ではなく、立派に勝って欲しい。
早稲田の復活を、心から喜んでいます。できの悪かった、一先輩より。
2007年1月20日
先日の大学選手権の決勝戦における、我母校の戦いぶりについて、ちょっと偉そうに、ちょっと先輩ぶった批評をしたことを、気にしていた。
少し、気分が高揚していたのだろう、御免。
でも、~だ。大学の4年間は貴重な期間なのだ。
北海道から九州から、日本のアッチこっちから、東伏見のグラウンドを目指してやってくる部友たちとの邂逅。限られた期間、せいぜい、いくら長くても4年、1年先輩とは3年間、1年後輩とも3年間しか過ごせない。それも、この東伏見のグラウンドで、だ。そのかけがえの無さ、の意味を理解して欲しい。貴重な時間、機会を大事にして欲しいのです。
当日、応援席には先輩のクボタさんにも、卒業後、初めて会ったが、長い空白の期間なんて一瞬に吹っ飛び、37,8年前に即タイムスリップできる。J1リーグ ジェフ千葉の淀川社長にも会った。彼と私は同期だ。4年間一生懸命、寝食共に過ごした戦友でもある。
オシムさんが千葉の監督を辞めて日本の代表監督になったり、今シーズン終了時には阿倍が浦和に移籍問題などがあって、「いろいろ、大変だね」と言うと、「おお、そや、、、、、、、ところで奥さん元気か?」
グラウンドで過ごした者同士は、もう、何も、いらない。顔を見れば、何もかも、お見通しなのだ。
そしたら、昨日、WMWクラブ会報(シーズン終了号)が自宅に届いた。会報には、悔しさをばねに、来季も頑張るから応援をよろしくお願いします、と結んでであった。
その会報の表題の一文を紹介させてもらう。
悔しさをばねに
今年1年を振り返ってみると、9年ぶりに復帰した1部リーグでは、序盤でのつまずきもあり、5位という成績に終わりました。夏の総理大臣杯では、学芸の堅い守備を崩せずにベスト8でした。1年の集大成として迎えたインカレでは,12年ぶりの優勝を目指しての戦いとなりました。好調な攻撃陣を軸に決勝まで進出しましたが、駒大の前に1-6と大敗を喫し、準優勝となりました。この悔しさをばねに、来年度こそ王者復活を果たしたいと思いますので、応援よろしくお願い致します。