2007年3月24日土曜日

日本国憲法

日本国憲法

我が生涯、4度目の「カラマーゾフの兄弟」を読了した。やっと完全に理解できた。そして、3度目の「罪と罰」に突入しようと、思っていた。その矢先、小見常務取締役が、「この本、面白かったよ」と貸してくれた本が、本田達也著の『日本国憲法』(以下、本書といわしていただく)だった。ちょうど、カラ親子にエネルギーを使い果たしたところだったので、著者には申し訳ないのですが、一息入れる心算で読み出した。本全体的には、面白かったし、楽しませていただいた。皆さんには、お勧めです。この本の中で、引用されていて、書き止めて置きたかった事を抜粋して、記録にした。

本書/目次・前文 29p(「あたらしい憲法のはなし」実業教科書)/1947年8月2日 より

六 戦争の放棄

みなさんの中には、こんどの戦争に、おとうさんやにいさんを送りだされた人も多いでしょう。ごぶじでおかえりになったでしょうか。それともとうとうおかえりにならなかったでしょうか。また、くうしゅうで、家やうちの人を、なくされた人も多いでしょう。いまやっと戦争はおわりました。二度とこんなおそろしい、かなしい思いをしたくないと思いませんか。こんな戦争をして、日本の国はどんな利益があったでしょうか。何もありません。ただ、おそろしい、かなしいことが、たくさんおこっただけではありませんか。戦争は人間をほろぼすことです。世の中のよいものをこわすことです。だから、こんどの戦争をしかけた国には、大きな責任があるといわなければなりません。このまえの世界戦争のあとでも、もう戦争は二度とやるまいと、多くの国々ではいろいろ考えましたが、またこんな大戦争をおこしてしまったのは、まことに残念なことではありませんか。

そこでこんどの憲法では、日本の国が、けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戦争をするためのものは、いっさいもたないということです。これからさき日本には、陸軍も海軍も空軍もないのです。これを戦力の放棄といいます。「放棄」とは「すててしまう」ということです。しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。

もう一つは、よその国と争いごとがおこったとき、けっして戦争によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとそうとしないということをきめたのです。おだやかにそうだんをして、きまりをつけようというのです。なぜならば、いくさをしかけることは、けっきょく、じぶんの国をほろぼすようなはめになるからです。また、戦争とまでゆかずとも、国の力で、相手をおどすようなことは、いっさいしないことにきめたのです。これを戦争の放棄というのです。そうしてよその国となかよくして、世界中の国が、よい友だちになってくれるようにすれば、日本の国は、さかえてゆくのです。

みなさん、あのおそろしい戦争が、二度とおこらないように、また戦争を二度とおこさないようにいたしましょう。

 

 

本書/目次・第一章 天皇 59p2004年10月28日、毎年皇居内で催される園遊会の席上で、今上天皇と東京都教育委員で棋士の米長邦雄との対話を朝日新聞などの記事をもとに、そのやりとりを再現する。

天皇 ・ 教育委員会のお仕事ご苦労さまです。
米長 ・ 日本中の学校で国旗を掲げ、国家を斉唱させることが私の仕事でございま  す。
天皇 ・ やはり、強制になるというものではないのが望ましい。 
米長 ・ もうもちろんそう~~本当に素晴らしいお言葉をいただきありがとうご
 ざいました。


 (注意)なんだかなあ。噛み合わないにもほどがある