2008年8月23日土曜日

今からでも遅くない!!岡田ジャパン

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080820。サッカーの日本代表は、9月6日のW杯アジア予選のバーレーン戦に向けてウルグアイと、札幌ドームで親善試合をおこなった。仮想、対バーレーン戦です。試合結果は1-3で日本は完敗した。

試合後、テクニシャン小野伸二は記者に、相手チームのことを「よく走りますね、このチームは。近代サッカーでは走らないとダメですね」、と同じ内容のコメントを二度も繰り返したそうだ。そこでだ、小野君、君は高度な能力をもち、ヨーロッパの名門チームに所属している君ならではの、ゲーム分析評なのだ。君はちゃんと、試合の内容を詳細に把握し、プレー中も理解している。それなら、試合中に、走って相手チームを、何故崩そうと試みないのか。君のように冷静に判断できる者こそ、いやな試合の流れを修正できる、と私は思っている。その修正能力が高かった中田英寿は、やったぜ。中村俊輔もできる。でも、その中田はもういない。君にこそその役割をやってもらうしかないのだ。それができないようであれば、チームにとって君は邪魔なのかもしれないのです。今後の日本について問われれば、主戦場をドイツに置く男として「相手にかわされようと90分間のハードワークすること」と説いた。だが、それは自身の耳にも痛い、と紙上にはある。ここで、又、私は吼える。そんなに解っているなら、何故、試合中に小野君、君は自分のパフォーマンスを見せられないのだ?

オシム前監督は、言っていた。日本には、うまくなったら走らなくてもいいのだ、というような風潮がある、と。そこで、岡田監督、私が信頼している監督さん、ガツガツ走る選手を率先して使ってみてはどうだろう。走ることは、考えることです。走りながら、相手を動かし、陣営を崩して、チャンスを作る。ほころびが生まれたら、そこにこそ攻撃のすべての動きを連動させる。強い意志をもって、果敢に闘うのだ。それが、勝負というものだ。

小野伸二にしても、この程度なのだから、考えて行動する、は難しいのかもしれない。そしたら、考えなくても意識しなくても走れる選手、頑張れる選手、シュートまでどんなにしてでも持ち込もうとする選手、俺が、俺が必ず入れてやると意気込む選手、そんな選手を本番では使って欲しい。小野にはオーラがあると紙上に書かれている、だから、私は小野が怖いのだ。上手すぎる、それがアカンのだ。影響力があり過ぎて危険なのです。

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大胆な選手の起用を考えてくれ。
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試合内容を、スポーツニッポン紙の記事を借りて記しておこう。ウルグアイが、長いパスを早いタイミングで入れてくるアジアの強豪と似た攻め方をしたので、いいテストができた。バーレーンはボールを奪ってから速攻を得意としている。後半3分、中村憲は右サイドをゴールライン付近まで駆け上がり、小野からのパスを受けて右足で蹴ったボールが相手チームのプレヤーにあたって、オウンゴールを誘った。これが、先制点になり、それから5,6分間の日本の攻撃はよかった。阿部が中盤を押し上げ、攻撃に厚みができた。が、日本の攻撃はその後、中盤は間延びし、相手を崩すまではいかなかった。トップの玉田、下がりめの田中達、玉田に代わった大黒も、佐藤秀も山瀬も空回り。日本代表には、ボールに絡む積極性がみられない。球際の激しさを貫いたのは、ウルグアイだった。

守備が肝心要だ。私も学生時代、守備を任されていた。絶対、相手にゴールをわらせせない、と我武者羅に守りきった。狂ったように守った。猛者が必要だ。ケガで出場できなかった選手もいたと聞いている。敢えてあの選手がいいんじゃないの、と安易なことは言えないが、岡田監督には解っているはずだ。走れる選手と狂ったように守れる選手による布陣を整えて欲しい。

ウンザリした試合運びに、焼酎のお湯割りを飲むピッチがあがり、お湯を注ぐのも忘れてストレートに。もうこれで私のW杯の夢がもてなくなるのでは、と悲嘆にくれたまま布団の上に転がった。こんな試合を繰り返していたら、なんの進歩もあらへんぞ。夢は儚(はかな)く消える、そんな悲しいことにはならないように、祈る。駒はある、駒はいるのだから、岡田監督に、メンバ一の組み直しをして欲しい。北京五輪でのなでしこジャパン(女子日本代表)は、アメリカにもドイツにも負けたけれど、ゴールを狙う攻撃の積極性は大したものだった。サッカーの試合を初めて見たという私の友人は、なでしこファンになりました、と言って興奮していた。

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犬飼新会長もこのゲーム内容を酷評した。「FWがペナルティーエリアの中でパスを出しているようではダメだ。監督も頭が痛いだろう」。

金子達仁のコメントより。北京で1勝もあげられなかった五輪代表が露呈した弱点は、この日戦ったA代表にもはっきりと表れていた。端的に言えば「チャンス恐怖症」。攻撃参加するDFについては当てはまらないのだが、本来攻撃を主たる仕事とするはずの選手たちはなぜか決定的な場面になると手柄を味方に譲りたがってしまう。そうでなくても多くはないチャンスを譲り合っているのだから、得点など奪えるはずもない。

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「勝負強さ」研究を
(080822)
朝日朝刊・忠鉢信一

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「勝負どころで相手が上だった」。球技の負けた試合の日本選手を取材している時に、こんなコメントを何度も聞いた。
男女のサッカー。男女のビーチバレー。女子のホッケー。男子のバレーボール。
日本の球技の選手は「勝負弱い」のだろうか。だとしたら、どうやって克服したらいいのか。勝負強さの強化法というものは聞いたことがない。まず勝負強さの正体を解明することが、具体的な強化の第一歩になる。
ソフトボールの斉藤監督は「集中力」と言っていた。きっとそれも関係がある。
サッカー女子のFW大野は「マークが外れてここだと思っても、走れないことがあった」と反省していた。単純な体力だけでなく、体力をどう配分するかも大事だ。
サッカー男子のDF内田は「いつでも自分の力を出せると思うのは甘い」と話していた。自分が不十分な状態をどうしのぎ、相手が不十分なところをどう攻めるか。それも勝負強さだろう。
闘争心のような精神力だけでなく、状況判断や駆け引きのスキルが絡んでいそうだ。
かって日本選手は「プレッシャーに弱い」と言われていた。日本体育協会が85年に「スポーツ選手のメンタルマネジメント研究」を始め、今ではプレッシャーを克服するための具体的なノウハウやスキルがある。
同じように勝負強さについての研究に取り組めば、対策が見えてくるかもしれない。