2009年8月14日金曜日

自、民でもない強い第三極集団を求む

自民党の総裁で内閣総理大臣の麻生太郎首相と鳩山由紀夫民主党代表は、長崎「原爆の日」の9日、長崎市を訪れ、核兵器や安全保障政策をめぐって、それぞれ発言した。

ここで、もう一度振り返って考えてみよう。何年か前に、日本にも2大政党制がいかにもふさわしいかのように、小選挙区制が実施された。あたかも、この世の理想的な選挙制度のように。でも今こそ、ここで暫し立ち止まって、本当にこの制度がよかったのかどうかの検証が必要なのではないか。今の日本で、2大政党の2党とも頼りにならなければどうなるの?第三極なのか第四極なのか、2大政党を脅かす勢力が必要なように思う。

そして、今日は(20090810)、今月の30日に衆院選挙が控えている。民主党は、政権交代実現を夢見、うっかりぼんやり、現(うつつ)を忘れたように、政権交代の一辺倒。方や自民党は、今までの正負の成果を何もかも投げ捨て、面(つら)の皮の鍍金(メッキ)もすっかり剥がれ、ウロチョロの朦朧状態だ。自党の政治の責任力だけを強調している。バカか?こんな政治状況を作ったのは、自民党ではないか。

こんな2大政党に、国の将来を託することができますか。

何故、この私がこんなに感情的になっているのかと言えば、20090810の朝日新聞(朝刊・1面)の記事を読んで、両党首の発言にウンザリしたからだ。私は怒っている。戦争を、戦場を知らない政治家どもの、なんと見識のない発言よ。どちらの政党にも、国の将来を委ねる気持ちにはなれない。戦争を、戦場を直に体験した政治家たちは、二度とどんなことがあろうと戦争を起さないように、生涯をかけて反戦の決意を表していた。そのような硬骨な反戦政治家は、与野党にかかわらず、少なくなかった。自民党の宮沢喜一、後藤田正晴は現行憲法を守ろうとした重鎮たちだ。野党の方には、労働運動の闘いの中から反戦の闘士は数多く輩出した。額に絆創膏がよく似合う政治家、そんな馬鹿孫をもつ羽目になった偉大な政治家ー赤城宗徳もその一人だ。

9日は、長崎の64回目の原爆の日だった。

ところがじゃ。世界の恒久平和のために、核の廃絶を世界に向かって訴える記念すべき日なのに。

★首相は、日本が「敵基地攻撃能力」を持っていないことに関して、日米の役割分担を協議する場の設置を考えるべき、と発言した。政府の「安全保障と防衛力に関する懇談会」は4日に、首相に提出した報告書で、攻撃能力保有の可能性も含め、検討するよう提言した。ーーーーー私=敵基地を攻撃するための能力を持つべきだとのことか。本気か?

首相はまた、米国に核の先制使用をやめるよう求めるべきだとの意見について「日本の安全を確保するうえで現実的にはいかがなものか」と否定的な考えを示した。ーーー私=米国の核の先制的使用を認めるってことか。これも本気か?

★鳩山代表は、非核三原則の法制化を検討する、と発言した。この法制化について「検討することを約束したい」と明言した。この発言には真剣さがうかがえない。ここに至るまでの1ヶ月の間に、鳩山代表の発言はぶれっ放しだったからだ。

まずは、7月14日、非核三原則について、現実的な対応がなされている。必要性があるからこそ、その方向で考えるべきだ。ーーーーー私=その方向ってどういう方向のこと? 非核三原則が守られていないと考えているのか。守られていると考えているのか。

7月15日、現実問題として、今米国が核を搭載した船を寄港させる意味はない。非核三原則は守られているーーーーー私=これは前日の発言を党内からの圧力で訂正したの? それとも社民党の圧力か?守られている? から、このままでいいってこと?

8月4日、非核三原則は国是のようなもの。法律は変えられる危険性も逆に持つ。ーーーーー私=国是のようなものだから、法律では変えられない、ということなの? 国是でも法律で、変えられる、ということ? 危険性って何?

8月9日、法制化というやり方もある。党としてしっかり検討を約束したい。ーーーーー私=発言にぶれる党首に社民党あたりから、圧力がかかって、意に反してこんなことを言っちゃったのではないの?法制化って、何をどう法制化するつもりなんだ。 ところで、鳩山代表の本音は?

鳩山代表には、非核三原則についてワンフレーズで自分の意見を言い表わすことができない。民主党は、非核三原則を守るの、守らないの、このどっちかに尽きるのではないのか。こんな大事なことを判然(はっきり)と言い切れない者を、国の代表になって貰っては困るのです。危険な臭いがしてしょうがない。スッキリしない民主党の代表だ。

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この両党首の発言を聞く限り、平和を望む私は、何れの党首にも国政を任せられない。強く健全な第三極を担える政党が育つことを願う。

安全保障の問題に不安があるのです。その第三極集団とは、日本国憲法第九条を守ろうとする集団であること。改憲、加憲とかではなく、絶対現行の憲法を守る。日本の自衛隊は専守防衛のために存在する。日本は他国に対して絶対戦争をしないという最強の国をめざす。集団自衛権を認めない。日米とか、狭いイデオロギーに埋没するのではなく、広く多くの国との協調を旨とし平和条約を締結する。日米は同盟ではなく非常に親しい国同士とする。米国の核兵器による抑止力に依存しない。全ての国が非核三原則を守るよう先進的に行動する、そして今ある核兵器の廃絶を実現する。国家間の問題(トラブルを含めて)は、全て国際連合のような国際機関が中心になって解決できるようにする。

社会保障も、経済政策も大事だけれど、この安全保障の問題がハッキリしないと何もかもが始まらない。このようなスローガンをマニフェストにするグループが生まれないものか。

政治が混乱してくると、欧州でもそうだったけれど、変なグループが出現するのです。今回は「幸福実現党」だ、なんじゃ、これは。

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そして翌日。

何故、上の方の文章を綴ってしまったのか、その背景、平和原理主義者の私の魂胆は何だったんだろうか、と考えた。

8月は広島に長崎に原爆が落とされ、そして終戦した。毎年8月になると原爆の慰霊祭がおこなわれ、終戦記念日には全ての国民が二度と過去の犯した過ちを繰り返さないことを誓う、そんな貴重な月間なのだ。そして反戦の決意を確認するのです。戦争体験者は、あらゆる手段を使って、次の世代の若者たちに伝える。

世界には永世中立を宣言している国もある。戦争を放棄して軍隊をもたないことを憲法の中で決めている国も数々ある。そして、思い出してもらいたい。北朝鮮がこの前の前、ミサイルの発射実験をしたときに、沖縄海域に大挙してアメリカの海空の軍艦やなんとか艦船が、日本や韓国を守るためとかで集まった際に、本土では目だった動きはなかったが、沖縄県民は、駆けつけたアメリカ軍に対して、帰れコール運動をおこした。

この運動の意味を理解しなければならない。アメリカが軍を動かすことの怖さを、これから起こり得るかも知れないヤッカイナコトを沖縄の人々は体験的に予感したのです。彼等の判断は正しいのです。

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全然話は変わりますが、「出穂」をなんと読むか知っている人はいますか?

私は、今、テレビの天気予報で知りました(090814)。

読み方は「シュッスイ」です。意味はそんなに難しくありません。文字通りです。=稲などの穂が出ることです。『広辞苑』より