090810、このブログで朝日新聞の告知広告を拝借して、「トリノ・エジプト展」が、東京・上野の東京美術館で開かれていることを紹介した。その告知広告の紙面には、神秘的な彫像の写真が載っていたので、これを見過ごすだけでは勿体なくて、私のPCにパクらせてもらった。そして、これからも次々に告知広告が出て、その度に、美術品が紹介される筈だから、それを楽しみに待とうと書いた。
そしたら案の定、090813、朝日朝刊に「トリノ・エジプト展」の2回目の告知広告が出た。早速、写真と文章をそのままパクらせていただこう。
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暗闇に浮かび上がる彫像
イビの石製人型棺の蓋
大神殿の財宝を管理していた役人イビの石棺。ペケン石と呼ばれる硬い、金属光沢のある石で作られている。硬い石ほど加工が難しいはずだが、繊細な装飾が施されており、イビが最高級の最高級の芸術家を雇う力を持っていたことを示している。
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現世は仮の世界ーー多彩な木棺
ミイラの上に中蓋を置く3層構造の彩色木棺
古代エジプト人にとって、現世は仮の世界に過ぎなかった。人は死ねばオシリス神となり、死後に再生・復活するーー。そんなオシリス信仰が紀元前22~同18世紀、大衆に広がっていた。
そのために欠かせなかったのが、遺体を保存するためのミイラづくりだ。彩り豊かな棺、火災に遭った棺、死後男性に再利用された女性の棺ーーー。
遺体を納めたさまざまな木棺や、遺体と一緒に埋葬された副葬品を紹介している。
遺体から取り出された臓器を入れるカノボス容器や、死者の代わりに働く人形シャプティを納めた箱なども並ぶ。
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職人たちの生きた痕跡
ディール・アル・マディールから出土した手ほうき
紀元前16~同11世紀
3千年前に生きた古代エジプト人たちはどんな生活をしていたのだろうか?その疑問に答えてくれそうな道具類が並んでいる。
ノミや木槌、手ぼうき、--。新王国時代にファラオたちの墓づくりに携わった職人の町「ディアール・アル・マディーナ」で出土した品々だ。王墓から徒歩で通える場所に職人たちが集落を築き、世襲制で墓づくりをしていた。
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冥界へ死者運ぶ葬送船
葬送用模型船
紀元前20~同17世紀
死者が再生に向かう道すじ。亜麻布で巻かれた2体のミイラが目を引く。大人のミイラは20世紀初頭に王妃の谷で発掘されたハルフという名の男性のもの。その手前に並ぶのは、少女とみられる幼い子どものものだ。
本展は、墓に納められた模型船で締めくくられる。ナイル川が唯一の交通手段だった古代エジプト人たちにとって、冥界へ死者を運ぶ手段も船だった。死者の住む場所「イアル野」も、ナイル川流域のエジプトと同じ風景と考えられていたようだ。
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古代エジプト人が信仰した神々
ハヤブサ、トキ、ジャッカルの小像
紀元前2~同1世紀
人間の力を超えるものをあがめていた古代エジプト人は、太陽や月などのほか、ハヤブサやライオン、ヘビなどの動物を神として信仰していた。一方で、祖先に対する供養も盛んに行っていた。
三つの動物の小像は、神を象徴するハヤブサ、トキ、ジャッカルをかたどったもので、同じ神官の墓から出土した。台座正面には死者の名が、側面には死者の墓を守るようにと神への祈りが記されている。