今から33年前、私たち夫婦に第一子が生まれようとしていたときに、大学の後輩で、私よりも経済的にも精神的にも強大で崇高なる賢者様のマサカツから、佐々木勉さんのレコードアルバム「めぐる季節ーーー」をプレゼントされた。そのアルバムの中の一曲が「幸福(しあわせ)」だったのです。このレコード、なかなか、エエデ、と言って呉れた。私は、この一曲だけを諳(そら)んじられるほど、歌いまくった。私に、私たち夫婦に子供を授かるのだ。母親になろうとしている妻は、堂に入ったものだが、私はといえば、心配で、心もとなく、不安だった。自分に子供が、私が父になる、どうしても実感が伴わなかった。幸福度は絶頂だった。至福というやつだ。当時、カラオケでは、この曲を探し当てるのが不可能だった。人前で歌ったのは2回ほどあるのですが、いつもアカペラだった。その都度変調、音はずれでしか歌えないものですから、本物を知っている者でさえ、この曲が佐々木勉の「幸福(しあわせ)」だとは気付きようがなかったようだ。
今回は、次女の結婚報告会(20090719)で、オヤジ、余興が足りないので、歌でも歌ってくれないか、と進行係の長男に勧められた。そこで、思い当たったのが、この曲だったのです。数多あるリパートリの中から、特出しだ。どうせ歌うならば、立派に歌ってみせましょ。
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幸福(しあわせ) 佐々木勉《作詞・作曲》
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何が僕の幸せかって
もうじき、生まれる赤ちゃんの
男か女か、どっちに似てる
君に似てたら可愛いね
男だったら、太郎かな
女の子だったら、君の名前の一文字をつけてあげたい
愛してるよ、愛してるよ、君だけを
今日は僕がパンを焼こうを
君はお花に水あげて
食事が済んだら
散歩にでも
港の見える公園へ
何が僕の幸せかって
朝、目を覚ますと
君が僕の横にいて
おはようの、KISSくれる
やわらかなコーヒーの香が夢さそう
やさしいその微笑が僕の目覚まし
愛してるよ、愛してるよ、君だけを
やがて二人が、三人になり
四人になったら
庭のある
小さな家(おうち)を建ててあげよう
君と子供のために
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この曲の作詞・作曲家であった佐々木勉さんの名前は、本名はささきつとむ、仕事上はささきべん、としていた。ほぼ同時期に、寺尾聡さんを輩出したザ・サベージの楽曲の多くを作詞・作曲した人も、これまた佐々木勉さんなのです。この方は、ささきつとむさんです。
もう一人、声帯模写、特に歌手の物まねで人気を博していた人に、佐々木つとむさんがいました。
昔懐かしい、ササキツトムさんたちでした。