2017年12月21日木曜日

燃えてるぞ!!

次回、2018年2月の平昌オリンピック(冬季)の各種目に出場する選手を選考するための大会が、国内外で行われている。

PyeongChang 2018 Winter Olympics.svg

その各大会で、おそろしい記録を出している選手がいて、新聞やテレビなどにしかその結果を知ることができない私は、少し寂しい気がする。

でも、その成果のそれぞれは嬉しいことが多い。その一つ一つをこのブログに書き留めておきたいとと思うが、私の能力不足だ。
競技ごとに記録と凄技(すごわざ)を競っている。1年間の怪我の療後ながら踏ん張っている人、最終選考会を前に怪我をしてしまった人。どんな状況であれ、彼達彼女たちは頑張っている。

今回は、小平奈緒さんと高木美帆さんの二人に絞らせてもらう。
誰からも愛されているアスリートたちは、国民の期待を胸に先ずは自分自身のために、張りきっている。
私は、ただ頑張ってくれ!と願いながら励ますことだ。

平昌オリンピックの競技種目と予定
開会式競技実施予定1種目決勝EGエキシビション閉会式
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 式典
 アルペンスキー1111111111111
 バイアスロン11211112111
 ボブスレー1113
 クロスカントリースキー2222111112
 カーリング1113
 フィギュアスケート1111EG15
 フリースタイルスキー111111410
 アイスホッケー112
 リュージュ11114
 ノルディック複合1113
 ショートトラックスピードスケート112138
 スケルトン22
 スキージャンプ11114
 スノーボード111111410
 スピードスケート11111111112214
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★先ずは小平奈緒さんだ。
12月8日から10日に行われたW杯ソルトレイクシティ大会の初日。
500メートルで自己記録を100分の3秒更新する36秒50で優勝。
翌日の500メートルでも36秒54で優勝。
同走で2位に入った李相花に0秒25の差をつける圧勝。李相花は、韓国代表のすご腕だ。

最終日に行われた1000メートルで、これまでの記録を0秒09更新する1分2秒09の世界新記録マークして優勝。
同走で2位に入った高木美帆に0秒54の差をつける圧勝。

日本の好選手が個人単種目で世界新記録をマークするのは小平奈緒が初めて。


画像 ワールドカップの女子1000メートルで2位に入り、表彰台で歓声に応える高木美帆=米ユタ州ソルトレークシティー
★この小平奈緒の世界新記録を横にいた高木美帆の心意気を感じる発言に、私は流石、高木美帆!!と叫んでしまった。

目前で世界新を出された悔しさを胸に、中距離で無敵の快進撃を続ける高木美帆のさらなる進化への欲望をかきたてている。
小平が世界新をマークしたことはもう立派なことだが、高木美帆だって自己記録を2秒近く縮めながら、0秒54差の2位に終わった。

「今回の負けはすごく悔しかった。どうやったら勝てるかを突き詰めていきたい」と対抗心を隠さなかった。

今季1500メートルはW杯4戦4勝の高木美帆と500メートルで昨季からW杯15連勝の小平。
中間の1000メートルでは、今季のW杯直接対決3戦はすべて小平に軍配が上がっており、高木美帆はすべて2位。

「違う距離でも、距離がかぶって戦う面白さを感じている。自分が小平選手にとってどこまでの存在かは分らないけれど、私は小平選手がいることで、1000メートルへの思いが上がっている」と戦える喜びを口にした。

この二人の対決は12月27日開幕の五輪代表選考会。そして来年2月の平昌オリンピックだ。





20171217の天声人語より。
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1928年アムステルダム五輪の陸上競技で日本女子初のメダリストとなった人見絹枝はこんな言葉を残している。「人生の行程すべて戦いである」。女性が走ることさえ奇異にみられた時代だった。

女性スポーツの環境は変わったが、新たな地平を切り開くのは今も失敗を恐れぬ堅固な意志だろう。「用意された環境を歩くのは好きじゃない。自分で選び失敗も成功も受け入れる」。スピードスケートの小平奈緒選手(31)はテレビでそう語っていた。10日に1000メートルで、個人の五輪種目で日本女子初の世界記録を出した。

スケート盛んな長野県茅野市で生まれ、3歳でスケート靴をはいた。高校を出て地元の信州大学へ進学。2度の五輪出場で個人種目の表彰台を逃すと、14年から単身でスケート大国オランダへ。実業団中心の女子では異例のキャリアである。

2季にわたってプロチームに加わり、辞書を片手に学んだ。背中を丸めて、低い腰の位置から刃全体で氷をとらえる。練習仲間がオランダ語で「怒れる猫」と呼ぶしなやかで力強い滑りに結実した。

五輪シーズンの抱負にはインド独立の父ガンジーの言葉を引いた。「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ」。
成長への渇望と感性の幅が、30歳を超えて進化を続ける原動力なのだろう。

怒れる猫の快進撃は見事だが、平昌五輪では500メートルの3連覇を狙う韓国の「永速女帝」李相花選手(28)ら、ライバルは多い。熾烈なレースが、いっそう興味深い。