2008年10月10日金曜日

犯人はセラチア菌でした

我が社の分譲した住宅を買って頂いたお客さまから、水廻りりが赤くなるのは何でしょうか、という問い合わせを受けた。

早速、お客様のお家にお邪魔した。水道管から赤い水が出るということだったので、横浜市の水道局の維持課の職員にも立ち会っていただいた。維持課は、このお家までの水道管の経路や、敷設されている水道管の状態を管理するのが主たる業務らしい。我が社の担当者は、先ずは水道管に異常が発生したのかと思ったらしい。でも、簡単にその場でできる塩素濃度のチェックはしてくれたが、異常なしです、とのことでした。水道局の職員はこの赤いのは、きっと赤カビですよ、と言ったが、詳しい説明がなかった。それでは、その赤カビはどこからくるのか、水道水に含まれているのか、疑問を残した。

その「赤カビ」のことが、立ち会ってくれた母親から、住宅の購入者である息子さんに伝えられた。その際、お客様には不安が伴っていたからだろうか。報告を受けた息子さんは、誤解されたのか、疑問が増幅したのか、身体に及ぼす影響を心配されたのか、納得できないので水質検査をして貰いたいと要望された。そして、昨日(081009)、検査を行ってきたのです。検査結果は約1週間後に出るということでした。

私は赤くなっている部分を指先で擦(こす)った。そしたら、赤い部分は取れたので、これは何も深刻に悩むことはないと確信した。拭けばとれるなら、拭いて下さいと購入者にお願いすればいいのだ。でも、この正体はわからない。

昨日水道局からこられたのは、水質課の職員二人でした。お二人が声を揃えて仰るには、これは「赤カビで、セラチア菌です」と断定された。

以下は、ネット情報と横浜市水道局から教えていただいた内容をまとめたものです。

浴室のタイルや便器の内側などがピンク色になることがあります。この原因は、水道水ではなく、空気中に存在するセラチア菌がタイルなどの上で繁殖したためです。付着物は、市販の消毒用アルコール溶液で拭き取ると除去できる。ピンク色で、目に見える状態で存在しているときの状態のことを、バイオフィルムを形成しているというそうです。バイオフィルムとは、固い物の表面に細菌が層を成して堆積した微生物共同体のことです。流しのぬるぬるなどがその代表的なものです。

セラチア菌は普通土の中にいて、空気中に浮遊しているそうです。一般家庭の水廻りにはふつうに存在していて、特に新しい住宅には多いらしい。一般の健康な人には無害で、口に入っても病気などを引き起こすことはないが、輸血の時とか注射剤において血中に入り込まれると厄介なことになる。

セラチア菌はキリストの故事に因んで霊菌と呼ばれているのです。