2010年7月27日火曜日

今夜の夕刊は濃いぞ!!その①

20100720の夕刊の記事のことだ。今夜の夕刊は中身が濃かった。その①は『「障害者W杯」支援を』、その②は「殺すところを 撮って下さい」だった。

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(小沢通晴監督の指示を聞く選手たち=茨城県神栖市波崎、宮嶋氏写す)

先ずは、「もう一つのW杯」と呼ばれる知的障害者サッカーの世界選手権のことからだ。オヤジ、読んだかと新聞を目の前に突き出された。第4子で三女の苑が、私が帰宅して一番目の仕事、冷蔵庫のビールに手を付けたその時だった。缶ビールに口をつけたまま読まされた。記事の見出しは、『「障害者W杯」支援を、南アで来月開催、日本チーム資金足りず」だった。

W杯の場合は、日本サッカー協会(JFA)が渡航費や滞在費など、活動費用の全てを負担する。だが、この日本知的障がい者サッカー連盟は収益が少なく、選手は自分たちで資金を集める必要がある。選手たちは10万円の自己負担を決めたが、これ以上の負担は無理で、寄付集めにやっきだ。日本サッカー連盟や日本体育協会、その他公的な機関からの助成金などで選手たちに負担のかからないようにならないものか。内閣の機密費の一部でもまわしてくれませんか。

私は、200707にテアトル新宿で、この大会に出場した日本代表の試合や参加した各選手の紹介など、この大会に関することをまとめた映画「プライド in ブルー」を観た。三女・苑と一緒だった。彼女は、この映画にすごく気分のいい印象を受けたようだった。この映画を観るまでは、このような大会が実際に開催されていることなど知らなかった。映画は、2006年の「INAS-FID(国際知的障害者スポーツ連盟) サッカー選手権大会」ドイツ大会だった。4年ごとに開催されるサッカーのワールドカップに併せて、同じ国で開催される知的障がい者たちによるサッカー世界選手権のことだ。二人は素晴らしい感動を受け、幸せな気分で帰途についた。

この文章の作意とは、少しかけ離れているが、ここで脱線を許して貰いたい。三つの漢字が並んだ「障害者」が、昨今、この障害者という漢字を使わない運動が進んでいる。障と害と者を並べて、障害者ってことはないだろうということだ。余りにも人権を無視した、字並びだ。この三つの漢字の中で、何故「害」が使われているのか、これこそが、害だと。でも、まだまだ世間では漢字として「障害者」を一般的に使っている。この国際知的障害者スポーツ連盟も障害者だ。この大会に選手を送り込む日本知的障がいサッカー連盟は、さすが正式の団体名に害という字を使っていない。

話は、もうちょっと飛ぶが、神奈川県立は養護学校(施設)と呼び、横浜市立では支援学校(施設)と名付けている。養護という文字の代わりに、支援を使い出している。

映画を観た時に、この大会に参加するには費用が足りなくて、資金面での協力者を求めていることを知った。私は、早速、弊社の事務所の入り口に、信楽焼きの飲屋の店先に鎮座まします狸の形をした「徳利」を寄付(賽銭)箱代わりにして、寄付をお願いしますと書いた案内板とともに置いた。「プライド in ブルー」の映画の一シーンの写真も添えた。美術担当の木さんがセットしてくれた。千畳敷のキンタマを大いにぶら下げた、アノ狸だ。お世話になっている測量会社が、弊社の名を刻み込んだ特大の徳利に酒を一杯詰め込んで、我が社の引越し祝いに呉れた物だ。本物の信楽焼きで、目出度く、有り難い品物だったので、大事にしまっておいたのです。

この稿を投稿してから、あらためて信楽焼きの狸を見たら、狸ではなく普通の形の大型の徳利に変わっていた。こんなことって、あり?か。ナンチュウこっちゃ、サンタルチア。この狸の徳利と思い込んでいたものが狸ではなく、普通の徳利に変身?狸が、いつの間に普通の徳利に? 私は狸にだまされていたのだろうか。千畳敷きのキャンタマはどうしたんだ。徳利に尻のシッポを探してみたのですが、見つからなかった。私は自分の頬を指で抓(つま)みながら、この節の文章を追加したのです。

この賽銭箱に、サッカー好きの人は気付いてくれた。でも人前で、お金を入れることには、やはり躊躇いがあるようだ。私はこの企画者としての責任上、率先してコインを入れた。今まで貯めこんだコインを全部入れた。机の隅っこや、ポケットの中の小銭を入れ続けた。最初のうちは、大きいコインを入れていたが、そのうち赤や黄色いコインになり、白くて軽いコインが目立ちだした。それでも、それなりに貯まっているようだった。

そして、経済社会はリーマンショックの荒波に襲われた。日々の仕事に翻弄され、狸の中を覗くこともままならぬ日々だった。それでも寄付は少しは増えているようだ。今大会には間に合わなかったけれど、次回W杯ブラジル大会には、私の個人的な資金も上積みして寄付したいと思っている。どうか、弊社に来られた人は、少しでも構わないので、コインを入れてください。

選手たちは、お金のことも気になるだろうけれど、どうかいいプレーをしてきて欲しい。寄付を集める仕事は、これからは頑張る。

できるだけ多くの人からお金を預かって、必ずきちんとした手続きをとって、NPO法人日本知的障害者サッカー支援機構にお届けにあがることをお約束します。