2010年9月29日水曜日

俺にとっては、怖い話です

スクラップしてあった新聞記事が赤茶けていた。それほど、切り抜いてから時間が経っているようだ。この記事をマイファイルする。昔から他人の言うことに耳を貸さない私だけれど、賢人からのアドバイスは、見ない振り、聞かない振りをいつまでもしているわけにはいかなくなった。ここにきて、やっと分別のつく年齢になったようだ。身を正して再読することにしました。

やっとのことで、長い長い暑い夏が終わった。真夏日が記録的に何日も続いて、また気温も異常に高くて日本中がウンザリした。ところが一週間前に気温が一気に下がって、急に涼しさを飛び越して、寒くなった。冬着が直ぐに出せない私は、夏服をを二枚、三枚と重ね着をしてしのいだ。油断一発、クシャミものだなあと気に掛けていたのに、案の定、今は風邪気味なのです。布団をがっぽりかぶって寝ている。夜のとばりが下りるのが早くなり、夜明けも少し遅くなった。秋の夜長の始まりだ。そんな時期、夕食には熱燗にお決まりだ。焼酎はお湯割りが楽しい。鍋物がいい。

毎晩、毎晩、酒を呷(あお)りながら時事放談、勝手にホザイテいる。嘆かわしい事件が多すぎるのだ。他人は私の飲酒に関しては、それぞれに有り難い忠言をしてくれるが、私は私なりに守らなくてはならない原則をちゃんと作っている。それは、翌日に酒の酔いを残さないようにすることだ。この加減が実に難しいのだが。日本酒を飲み過ぎたかな、と思ったときには水を多い目にとるようにしている。枕元に、水のペットボトルを忘れない。私は生まれながらに、臆病者で、小心者で、慎重派なのです。

でも、これからマイファイルする下の記事はよくよく理解して頭の隅っこにでも大切に仕舞っておきましょ。酒を飲んだら、「顔が真っ赤になる人タイプ」の私は、要注意らしいですゾ。クワバラクワバラです。

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毎日新聞の或る日の記事より

中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長

Dr 中川のがんから死生を見つめる

「赤くなる人」酒控えめに

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アルコールそのものに毒性はありませんが、アルコールが分解されてできる「アセトアルデヒド」に発がん性があります。これを解毒する酵素「ALDH2」を作る遺伝子は、両親から一つずつ受け継ぎます。そのうちの一つだけが分解力弱いタイプ(ALDH2部分欠損型)であっても、ある程度はお酒を飲むことができます。

しかし、部分欠損型の人は、アセトアルデヒドを完全には分解できません。この分解されずに体内に残ったアセトアルデヒドによって顔が赤くなるのです。つまり、顔が赤いということは、体内に発がん性物質が分解されずに残っていることを示しています。昔は飲むとすぐ真っ赤になったけれど、今はずいぶん飲めるようになった、という方も多いと思いますが、アセトアルデヒドに体が慣れただけですから、要注意です。

ALDH2欠損型はアジア人だけに見られ、酒で顔が赤くなる現象は「アジアン・フラッシュ」とも呼ばれます。世界の人口の約8%、5億4千万人が、このタイプと見られます。酒で顔が赤くなる人(部分欠損型)は、赤くならない人(正常型)よりも、同じだけ酒を飲んでも、がんになる危険性が高くなります。部分欠損型の人は、正常型の人より、食道がんのリスクが10倍近く高くなるといわれています。赤くなる人が1合程度に酒を抑えるだけで、日本人の食道がんが約半分に減るという計算もあります。

自分がどのタイプかは「遺伝子検査」をすれば分かります。しかし、全くの下戸(げこ)の人は完全欠損型、すぐ顔が赤くなったり、飲み始めて1~2年はビール1杯だけで顔が赤くなったりしていた方は、部分欠損型と考えて間違いありません。

東京・新橋あたりで真っ赤な顔で飲んでいるお父さんを見ると心配になります。小澤征爾さんも、桑田佳祐さんも酒をずいぶん飲んでいたそうです。2人が赤くなるタイプかどうかは分かりませんが、飲んで真っ赤になる人に、お酒を勧めることは慎むべきでしょう。