2013年9月26日木曜日

「差別やめよう」大行進

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20130923 朝日・朝刊

横断幕やプラカードを掲げ撤廃を訴え行進する参加者=午後、東京都新宿区、仙波理撮影

 

ヘイトスピーチに強い関心を持つ。

20130922 「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)など差別的な動きへの反対を訴える「差別撤廃 東京大行進」が東京・新宿で行われた。ツイッターなどの呼びかけで、約1200人が参加したと20130923の朝日新聞・朝刊の記事で知った。昨今のむき出しの民族蔑視に反対する行進だ。

記事によると、デモ隊の先頭は、黒のスーツ姿で「一緒に生きよう」などと書かれたプラカードを掲げた。1963年に米国でキング牧師が人種差別撤廃を訴えた「ワシントン大行進」がモデルだ。

この機会に、ネットでヘイトスピーチのことを調べて、その実態の醜さに肌寒くなった。私の一番嫌う話題だったからだ。

ヘイトスピーチって奴の言葉の意味は、hate(ヘイト=憎む、憎悪する、嫌う)+speech(スピーチ=演説、発言)からなるらしい。また、ヘイトスピーチとは、人種、民族、国籍、宗教、思想、性別、性的指向、障害、職業、社会的地位、経済状態、外見など、自分ではどうしょうもない事柄を抱えている人たちに対する憎悪や差別を正当化もしくは助長する発言のことをいう。

皆殺しとか、国外退去といった過激な言葉で在日韓国・朝鮮人を批判するデモが、東京・新大久保などのコリアタウンで繰り返されている。このように街頭をのし歩く連中がいるってことが不思議だ。不毛だ、そこから生まれるのは憎しみだけ。何で、そこまで敵意を表すのか、どうして、そこまで自分に気に入らない連中を排外しようとするのか。一人ひとりに聞き質してみたい。郎党を組んで行動するのではなく、一人では自分の主張ができないのだろうか。弱虫、馬鹿者だ。

私の悩ましい感慨を友人に話したら、ヤマオカさん、中国や韓国のネットでは凄まじい表現で日本人が虐(いじ)められているんですよ、その表現は、二度と聞きたくないほど非道(ひど)いものですよ、それに対する反抗とも思われます、右翼や国粋主義者らとは違います、と応えた。

韓国のマッカリ酒場でのこと。日本人のグループが、混雑している客席に分け入り、韓国の若者たちを睨み付け、「チャンコロ、日本軍のお通りだ」と言って座についた。日本語の解らない異国の人たちはポカーンとしていたが、隣の席の日本人には、何もかもが解っていた。

おかしいぞ、何とヘイトな表現?なこと!! 私は今まで何があっても日常、このような言語を使用すべきでないと心がけるが、このようにヘイトする奴とそれらの行動に反対する人たちが同じテーブルについて、互いに主張し合えないものか。

思考の浅薄な私の解決策は、ヘイトする奴らを強権を使ってでもやらせないようにするしかないと考えるが、この方法は、横暴だと批判されるのだろうが。いくら表現の自由を認めているといえども、絶対許すわけにはいかない、言語?同断だ。

 

憲法学者の桧垣伸次さんのネットにあった記事をここにダイジェストさせてもらう。日本ではヘイトスピーチを規制する法律はない。名誉毀損罪(刑法230条)、侮辱罪(刑法231条)が適用できる場合があるが、表現の対象が、人種民族などの不特定多数の場合は適用できない。

あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約(人種差別撤廃条約)4条が人種に基づく差別の煽動を禁止し、処罰することを義務づけているが、日本は条約加入に際し、4条について、言論の自由に抵触しない限度で履行する旨の留保を付している。

2002年、国会で人権擁護法案が審議されたが、翌年廃案、2005年には、人権侵害救済法案が提案されたが、審議が進んでいない。桧垣伸次さんもまた、表現の自由という極めて重要な権利を規制することにつながりかねないと、懸念されている。