2013年9月3日火曜日

サダンのライブ、夏の夜宴

サザンオールスターズ

 

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20130901朝日新聞  茅ヶ崎のライブで歌う桑田佳祐さん=ビクターエンタテインメント提供。

 

茅ヶ崎公園野球場で、5年ぶりに活動を再開したサダンオールスターズの公演を、目の前で観るのではなく、桜木町駅前にある映画館・横浜ブルク13で、生中継を観た。映画館はほぼ満席だった。我が一行は、ジジイの私と、次女とその婿と、孫だ。

この企画を「ライブ・ビューイング」というらしい。

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20130901朝日新聞 会場に集った大勢のファン。海岸には歌声だけでも聞こうという人たちも=31日、午後、茅ヶ崎市、本社ヘリから、遠藤啓生撮影。

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この企画のタイトルはーーー

WOWOW presents サザンオールスターズ SUPER SUMMER LIVE 2013
「灼熱のマンピー!!G★スポット解禁!!」
supported by Volkswagen Golf ライブ・ビューイング

ーーーとあるが、年寄りにはタイトルが難しいのでごじゃる。

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次女の夫の竹ちゃんは、友の会に入っているほどの熱狂的なファンだ。茅ヶ崎でのライブには抽選で外れたが、このライブ・ビューイングには当選したので、お父さんも行きましょうと、誘われた。義父おもいのいい婿(むこ)だ。

このショーの途中、ステージ上で桑田佳祐に、服部信明茅ヶ崎市長から市民栄誉賞が贈られた。市長は「長年にわたって茅ヶ崎、湘南の魅力を国内外に発信していただいた」と盾を渡すと、ファンから大歓声が沸き起こった。茅ヶ崎市にとっても、桑田佳祐にもファンにとっても、申し分のない授受だ。桑田佳祐は、「(市民栄誉賞のことを)最初に聞いた時は、トイレでしゃがんで思わずガッツポーズをしましたね」と笑わせ、「茅ヶ崎に生まれた幸せ、誇りを胸に刻みたい。亡くなった父、母、姉にも見せたかった」と話した。

茅ヶ崎の市内のあちこちには「お帰りなさい」の看板がいくつも立った。

ステージでは、私にもよく聞き慣れた歌曲がいくつも歌われ、知っている曲はそれなりに楽しめたが、聞いたことのない曲は、ただ、スクリーンに映しだされる歌詞を、メロデイーに合わせながら追いかけるだけ。

それにしても、これだけのお客さんを呼べるエンターテーナーは、今の世、桑田佳祐ぐらいなんだろう。この映画館も、本場での熱気がムンムン伝わってきて大盛り上がり。竹ちゃんは、すっかり有頂天に上体をスウイング、スクリーンの桑田佳祐に向って声をかけていた。

ところが、この私、時間が経つにつれて、段々と、彼ら彼女らほど夢中になれなくなっていく。彼ら彼女たちは、どうして、それほどまでに夢中になれるのだろうか、と不思議な気分。私の何かが、彼らとは違う、これは何だ? 何故か?

排他的に、興奮の渦から弾き飛ばされてしまいそうな、この疎外感が疎(うと)ましい。この不思議な感覚の元素は、私の素性によるのだろう、生まれ育ちの素性って奴の悪あがきか。私の精神の未成熟、練磨不足、偏狭のせいか。それとも、歌詞に井上陽水や中島みゆき、忌野清志郎のように社会の時事性や政治性がこのグループには乏しいから、かもしれない。

それにしても、桑田佳祐のエンターテーナーとしての能力の高さには驚いた。その能力を活かす仕掛け人たちがこれまた極めて優秀なんだろう。

でも、半ズボン姿はよくない、格好良くなかった。はき方においては、桑田圭佑よりも俺の方が、竹ちゃんだって、絶対負けていないよ。半ズボンをはき慣れていないのだろう。

観終わって苛立つ。私は、生来の拗(す)ね者なのだろうか?!