どうですか? このブロッコリーのでき栄えは。我がイーハトーブの果樹園の野菜畑で収穫したものだ。
この3週間、私の腰痛が激しく、併(あわ)せて風邪をひいて、それに40余年ぶりの大雪に襲われ、イーハトーブに足を運べなかった。昨日20140213、久しぶりにイーハトーブに行ってみたら、畑はすっかり25センチほどの雪に覆われていた。果樹は、蜜柑、栗、柿、無花果、金柑、ブルーベリー、李(スモモ)に桃、どいつもこいつもしょんぼり、不安げだ。もう少しの辛抱だ、春は必ずやってくるサカイに元気を出していこうぜ、と発破をかけてやった。背の高いブロッコリーと野沢菜は茎の中ほどから外に顔を出して陽(ひ)を受けていた。ミズナやキャベツ、玉ねぎ、春菊、ほうれん草は雪に埋もれて、じっと我慢していた。
雪を取り除いてやれば、耐えている野菜たちに、さぞかし、喜ばれるのだろうが、気の利かない私は、そのための準備をしてこなかったことに後悔した。素手では無理だ。
ブロッコリーは、アブラナ科の緑黄野菜。花を食用とするキャベツの一種がイタリアで品種改良され現在の姿になったとネットで知った。だから、地中海が原産地と言われるのだ。
ところで、このブロッコリーなるハイカラな野菜を、初めて口にしたのはいつの頃だったのだろう。郷里では父の作った自家製の野菜以外は食ったことがない。
1968年、上京して学生になってから、合宿やパーテイーなどで、こいつを見つけたときは、マヨネーズを山盛りにして食った。みんなから、栄養があるんだと言われて、日常的に貧乏暮らしの私は、ヒートアップ、ここぞとばかりに餓鬼になった。
私にとっては、今でも高級野菜だ。半分は茹でてやはりマヨネーズをたっぷりのせて、半分は塩味で炒めていただきました。