2014年4月14日月曜日

犬に好かれた男!

20110309 005

娘が作ったソックリさん。右2匹が我が家の犬、ツバサとポン太。

朝、出勤時に新聞の大きな見出しを拾い読みしながら、最寄の駅に向かって歩いていた。気づくと私の足元に、小さなシーズー犬が絡みついてきた。犬の飼い主はそんなことには気づかずにリードを引っ張り、犬は私に顔を向けたまま、引きずられていた。

シーズーは、5メートル離れても、10メートル離れても、熱い視線で私の顔を見続けている。根っからの営業マンの私は、やはり、この犬にも笑顔で応えた。

私は、どういうわけか、どんな犬種の犬にも、街角で出くわしたときには、必ずこのような経験をする。

ラブラドールレトリバーと一緒に暮らした生活は10年も前に終わったけれど、ゴンという名の我が家の名犬は、私に楽しい思い出をいっぱい残してこの世を去った。感謝している。苦しみや悲しみ、不安を訴える子供たちの叫びを、全身で受け留めてくれた。まるで、身代わり犬だった。子供たちは受験だクラブ活動だと大変な時期でもあった。深夜、小用で二階から降りてくると、リビングの隅っこで、ゴンと3人の娘と息子が交代交代(こうたいごうたい)にミーテイングしているのをよく見かけた。

無言の交流、安穏なスキンシップ。親にも先生にも話せない子供たちの悩みを、ゴンにはすっかりお見通しのようで、聞き耳を立てるその姿は神様のようでも、仏様のようでもあった。

このようにしてゴンと過ごした。その結果、後遺症のように、どこのどの犬を見ても、親しみを感じて、フラフラと近づいていくようになってしまった。スマイリング、私がにっこり微笑むと、見つめられた犬たちもスマイリングしているようなのだ。

初めのうちは、私の体に犬の臭いが沁みついていて、その臭いのせいかと考えたが、ゴンがこの世から去って随分年月を経ているのだから、私の体や衣類からは何も臭わないはずだ。貧乏ったらしい風体。餌をくれそうもない素振りなのに。

私が何故にこれほどまでに犬に魅かれるのだろう? 逆に、何故、犬は私のことをそれほどに気にかけるのだろう?

双方の思いが通じているようなのだ。犬と私の超感覚的知覚とか、超常的遠隔精神反応って奴か? 誰か、解りやすく教えてくださいな。