先週の水曜日(17日)、毎週恒例の「休日のための狂気の散歩」に自宅を出た。
散歩と言ったって、競歩!速歩!狂歩? 当然狂奔ではないが、ただ単純に足を運ぶことではない。
「休日のための狂気の散歩」には、歩数・歩調に基準値がある。
歩数は2万5千歩以上、歩調は2万歩で2時間ペース。
歩く総距離は13~15キロぐらいだろう。
晴雨にかかわらず、1か月70万歩は歩きたい。
だから、下を向いてトボトボとか、周辺の光景に拘(こだわ)っている訳にはいかない。
そんな条件付きの散歩は、楽しいだけではなく、真剣味一筋の苦闘でもある。
自宅から1キロほど離れたところで、前からくるオバサンに声を掛けられた。
このオバサンが歩いて来るのは、遥か遠い先から知っていたが、そのオバサンに声を掛けられて、初めてそのオバサンが「三崎」(プライバシー保護のため、これ偽名です)さんだと気づいた。
三崎さんが、私の直前2メートルの所で、私のことを、「ヤマオカさんだ」と気づいて声を掛けてくれた。
一通り、互いにご無沙汰していることを侘(わ)びた。
三崎さんの子どもが小学校の低学年だったころ、三崎さんたち仲間4.5人で、自治会のサッカー教室を作りたいと考え始めた。
仲の好いお友達同士だった。
考え始めたと言っても、コーチは神奈川大学の学生に任せる心算だった。
今から、約30年ほど前のことだ。
日本サッカー協会が、サッカーリーグを止めてJリーグを立ち上げようとしている時だったと思う。
自治会で募集をかけると、それなりの子どもが集まった。
2,3年後、私の子どもも参加させた。
ところが、コーチのアテにしていた学生が、連絡をせずによく休むわ、遅刻するわで、結果、どういう訳かこのコーチ・監督の役を私に輪を掛けられた。
当時、私は仕事の方も順調で、面白い役だと思い、快く請け合った。
私自身にも、運動不足を感じていたところだったのだ。
私の筋肉が血が、あらゆる細胞が運動不足、欲求不満で疼(うず)いていた。
自治会のサッカー教室なので、サッカーの基本技術を教えることは勿論、それよりも、みんなで、ボール1つにワイワイ騒ぎ蛇立てることをメインにメニューを組んだ。
父兄からは、私のコーチ塾の一つ一つを気に入って貰っていたようだ。
だから、他所のチームと試合をするときのメンバーの選定についても、十分我が儘を通した。
私のメンバー選定に気に喰わない人もいたかもしれないが、そのような事一切に文句を言わせなかった。
それが、私には良かったと思っている。
だからか?どうだか知らないけれど、私の遣り方に賛同してくれている人が多かった。
寧ろ、私の遣り方が気に喰わない人は参加しなかったのだろう。
そんなコーチ役、練習内容について、私と父兄とはウマが合ったようで、親近感に溢れた教室だった。
私は、一時的一カ所だけだが、「好漢」(こうかん)とでも思われたのだろうか!
中でも、最初にこういう教室を作りたいと思った三崎さんたちは、大いに喜んでくれた。
ちなみに、三崎さんは趣味が高ぶったのだろう、横浜・・・人形劇団をやっていた。
近所の子どたちを集めて、面白いお話を楽しくやっていた。
私は観に行くことはできなかったが、妻や子供たちはお世話になった。
三崎さんとご無沙汰の詫びのご挨拶が終わったら、きっと私に、彼女も知りたくて、機会ができたら聞きたいなと思っていることが多かったようだ。
★山岡さん、一番上のお姉ちゃんはアメリカに行ってましたよね?
・夫がニューヨークに転勤したものですから、付いて行ったのですよ。
・プロレスラーのアントニオ猪木が住んでいるマンションに住んでいました。
・韓国人や中国人の人たちが、各所で頑張っている人を多く見ました。
・主婦としては暇で、妊娠して出産の予定が決まりそうな時期に、幸いにも、日本帰国が
決まったのです。
・今は我が家から200メートルの所に家を建てて住んでいます。
・孫も2人、上の娘は来年中学校、下の娘は小学2年生です。
★お兄ちゃんは東戸塚駅の前のマンションに居ましたよね?
・今はそのマンションを売って、家族そろって南の大国に行ってます。
この国は、鉄鉱石と油が豊富な国のようだ。
・北の熱帯地域から南の温帯まで1つの大陸と周辺の島々とで、1国を形成している
稀な国だ。
・油田の一部から採油したものを、色々と精油してそれを工場でそれなりに仕上げる。
・その会社は、工場を造り、トップのマネージャー会社になっている。
各国の働き手を雇っているので、その管理をするのも大変なんですよ。
・今度は、どこの国へ転勤されるのだろうか? それは解らない。
・息子は、私よりも芯が強く、骨っ節の強い男だ。
・仕事が面白くなってきた時節なのだろう、中間管理職になったようだ。
★花子ちゃんはどうしてます?
・中学生、高校生時代には、親に随分面倒を掛けたが、今は老人対策に励んでいる。
・今年の年末には、3番目の子どもが生まれると聞かされたので、心配している。
・立派なマンションを買ったことも心配していたが、何とか遣り繰りしている。
・夫は電気屋、本人は老人のお世話さんを紹介している。
・長男はサッカーに加えて、ラグビーもやっていて志望する高校も決めているらしい。
★一番下の女の子「苑子」は?
・今、一緒に暮らしています。
・1階が我々と義母、2階が苑子家族です。
・夫婦共稼ぎだけれど、私の妻の協力があって、尚且、生活費を贅沢しなければ。
・子どもは来年から幼稚園です。
・無茶苦茶、迫力のある子どもです。
そんな話題をアッと言う間、10分ほどで終わった。
それにしても、あなた、ヤマオカさんは今、何処で何もしているんですか?
なんて質問は受けなかった。
もう、私のことなんて三崎さんには、どうでもイイことになって仕舞ったのだろうか。
私自身は、三崎さんの息子さんも東戸塚駅界隈のマンションを買ったそうなんだが、今はどんな仕事をしているのか?
聞きたいことはいっぱいあったのだが。