2011年6月25日土曜日

オッサン、順番は守ろうよ

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20110625のことだ。格安商品のエアコンを何とか手に入れようと、1ヶ月前から作戦を立てていたが、結論は、毎週週末(土)の新聞の折込チラシに掲載されている得だしの商品に目星をつけて、その店の開店前に行くことだ、これしかないと腹をくくった。このような商品は必ず数量限定なので、早い者勝ちだ。

私は、弊社がある天王町の隣駅前にある、某電気製品量販店に行くことに決めた。開店時間は多分10:00だから、30分も前に行けばいいやぐらいな気持ちでいた。一度会社に出て、スタッフに事情を言って、出かける心算だった。

そんなことをみんなに話していたら、経営責任者の中さんが、ヤマオカさん、そんな30分前なんて甘いですよ、今から、直ぐにでも、新聞と本を持って行くべきですよ、と尻を叩かれた。椅子でもあれば、持って行くと待つのには都合がいいですよ。8時15分頃のことだ。

アドバイスを背に聞きながら、直ぐに支度をして出かけた。店の前には8時30分着。開店時間は9時半だった。幸い3階の入口には私が一番乗りで、その後30分ぐらいの間に、10人は集まった。この店の建物の入口は、1階と3階だ。私は3階の入口にいたが、ここからは見えない1階の入口の様子が気にかかる。どのぐらいの人だかりがあるのだろうか、ちょっと心配だった。

9時15分に建物の入口が開いて、館内の店の前までは進むことができて、その店の入口で、整列して待った。そうこうしていると、店の係員の人が来て、整列している人たちに整理券が配られた。

私が5番目に並んでいた。係員が無造作に整理券を5枚配ろうとした。本日のエアコンの販売台数は限定の5台だったからだ。私は5番目なので、購入できる資格は得ることができたワイと一先ずは安心した。

係員が私の前に券を差し出したら、後ろの方からオッサンの手が伸びて、その手が整理券を握り締めたではないか、私は黙ってはいない、おいおい、俺だよ、順番は俺だよ、と言って、そのオッサンから係員に券を取り戻してもらった。真の受け取り資格者の私に整理券が渡された。オッサンは、さすがに拙(まず)いなと、反省したのだろう、気まずそうに去って行った。

手にした券をよく読むと扇風機、13、800円と書いてあった。係員に、私が買いたいのはエアコンなんですよ、この券は扇風機のものなんですねと確認するや、先程のオッサンにこの整理券をあげなくては、と思って係員を呼んだ。階段付近でオッサンが見つかって、先程の気まずさはケロット忘れたような顔で現われた。

エアコンの売り場に行ったのは、私が1番でほぼ同時に3人が申し込んでいた。今日の目玉商品は扇風機だったのだ。きちんと着飾った老婦人や、私よりもきっと金持ちだと思われる紳士も整理券をもらっていた。金持ちほど、倹約するものだろうか。勉強になるなあ。

ただ、それだけのことですがね、年をとっても、浅ましくなく、ずるくなく、上品は無理でも下品にはなりたくないもんだ。

私の家(うち)には、7月1日、取り付けに来てくれる。当方は、お金を用意しておくだけだ。

帰り道、こんなことが以前にもあったなあ、と考えていたら、三女・ソが小学生の3,4年生の頃、タマゴッチを買い求めるために横浜駅前の三越百貨店に二人で出かけた、その時のことに思い当たった。当時、タマゴッチの人気が爆発的で、品不足だった。予(あらかじ)め、販売店と販売個数、販売日が知らされる。私たちは、三越に決めていた。正月の少し前か少し後だった。大勢の人間が開店と同時にエレベーターを使わずに、5階か6階のおもちゃ売り場を目指して一目散に駆け出した。私ら父娘のダッシュは他を圧倒、ダントツにトップグループだった。

そんなこともあったのだ。今日のことで、20年ほど前のことを懐かしく思い出させてくれた。