2011年6月9日木曜日

麦秋って、いつのことだ?

 横須賀自衛隊 063

    (20110609 夕方撮影した)

朝の散歩で、この一週間のうちに麦畑の黄金色の穂がひと際濃くなったことに気づいた。

いくつもある散歩コースで、麦の栽培はこの畑だけだ。これは、大麦だったのか、小麦だったのか、子どもの頃を思い出していた。私のこの類の知識は子どもの頃でストップしている。先の鋭く尖った針のようなものを、芒(ノギ)と言う。余計な話だが、芒はススキとも読む。もう一つ余計な話だが、薄もススキだ。

私の生家では大麦しか作っていなかった。茎が中空になっていたことと、田舎の生家では味噌作りにも使っていたし、麦飯にして食っていたので、結論、これは大麦に間違いない。

そんなことを考えながら散歩を続けていたら、「麦秋」という言葉に思い当たった。あれ?今は何月? 今は梅雨だよなあ、夏になったのか? と自問。落ち着いて、深呼吸して、今日は6月9日で初夏だということを確認した。秋は夏の後にやってくる、そしたら麦秋の秋ってどうしてなんだろう、と疑問をもった。

友人に麦秋って、いつのことを言うんだ、と尋ねると、麦秋は六月の季語だよ、と瞬時に返ってきた。熟した麦を刈り入れる初夏の頃のことを言うんだよ、友人は博識だ。

春に種を播いたのは8月の中頃、秋播きは7月の末頃が収穫期だ。私が見ているのは秋播きだった。春に芽が伸びだした頃、麦踏みをしなくちゃいかんのでは、と考えたことがあったのを思い出した。若い芽をどうしても、踏みつけなければいけないそうなのだ。何故、麦踏みが必要なのか、死ぬ前までには調べなくてはイカン大問題だ。

子どもの頃の食事は、主食は麦飯だった。脚気が多いのは、麦を食わなくなったからだ、と父はよく言っていた。麦飯は麦と米を合わせて炊くが、両者がうまくくっ付かなくてパラパラ、どうにも食いにくかった。

そんな時期に、父が「押し麦」を中村精米所で買ってきた。押し麦は真ん中に繊維の筋が赤道のように入っている直径5ミリほどの平べったく円盤状に加工したものだ。押し麦と米を一緒に炊き上げても、パラパラしないで、米だけのときと食感は変わらない。円盤状の押し麦は、炊き上がったときには米と同じようにふっくら丸く仕上がる。我が家では押し麦を20%ぐらいの割合で混ぜていたようだった。大麦を炊いて食べるのは日本人以外はないようだ。

ネットを駆使して、麦秋の秋の意味を調べた。流石(さすが)、ヤフーさんだ。そこで得た知識をそのままここに紹介して、麦秋の秋の意味を知ろう。

ここで使われている秋は、季節の秋のことではない。秋(あき)という漢字には、百穀熟成の意味がある。また、「秋」とは「収穫の時期(実りの時)」のことだから、麦秋とは、麦の実りの時とか、収穫の時と思えばいいようだ。