「財政の崖」とは聞き慣れぬ言葉だが、使われている崖という文字が衝撃的で否応なしに関心を持った。この言葉は、アメリカの大統領選とともに露出度が増えた。ここらで、私も少しは知っておかねばと、新聞記事などを注意して読むようにして、やっと少しは理解できるようになった。
生半可な理解でも、勉強することに越したことはない。
調べていて、アメリカには予算管理法という法律があって、連邦政府の債務残高上限額を法律で規定していることを知った。肝腎な内容は、債務残高が法定上限を超えると、国債の新規発行を行うことができなくて、歳出や国債の元利払い等に支障が生じることとなる。
EUにおける各国の政府債務の超過問題が騒がられていたときに、ドイツには国債発行できる限度を、GDPの何%かに抑えなければならないと、憲法?か何とか法で決められていると聞いたことがある。
そこで、日本のことを考えた。上のグラフは日本の国債残高の推移を表したものだ。国の借金は、国民一人当たりに換算すると約730万円以上。
毎年毎年、国家予算を編成される際に、当たり前のように国債が上積みされていく。国債の債権者が国内資産(95%が国内、5%が海外の債権者)であるためか、話題になるのを政策的に避けているのか、余り問題にされない。でも、やっぱり政府債務が増加するのを止めなければならないのは当然で、先にも述べたEUのドイツを除いた各国がいい見本だ。
ブッシュ前大統領の時代に、あの大国がデフォルトを起こしかねない状態に陥った。各国には各国のお家の事情があろう、その国の事情を日本にそのまま当てはめられないのは当然至極だが、それにしても、いち早く健全な財政を確立する必要があるだろう。
そこで、素人の私が思ったのは、日本も米国らに真似て、予算管理法なるものを制定したらどうなんだろう? そんなことを思いついて、この稿を綴った。
会社を経営していくには、先を見通す力と、商品の開発、それに財務を盤石にすることが肝要だ。
★財政の崖とは=ブッシュ前大統領が始めた所得税などの大型減税の失効と、予算管理法による強制的な歳出削減の開始が今年末から年明けに重なり、あたかも崖のような急角度で米連邦政府の歳出が減り、歳入が増えること。最大で5600億ドル(約46兆円)の財政引き締めになるとされ、米議会予算局(CB0)は最悪の場合、来年前半の米経済は3%近いマイナス成長に陥ると警告している。(日経新聞の記事より)