ハコベのことをちょっと書いてみたくなった。
誰もがよ~く知っている植物だけれど、何故、山岡がキーを叩くことになったか? 皆さんは驚かれただろう。
今朝、会社の前の駐車場の側にある庭に生えた雑草を抜き取った。
この庭には、使い出し始めた頃に、柿の木を2本植えた。
それから20年近くなるが、今年の実りは豊穣だった。
夏の頃、余りに多く咲いた花を、無理してまで間引いたのが、功を奏したのだろう。
柿の実は、私にとって掛け替えのないもので、大学に入れなかった浪人時代、一夜に20個ぐらい食うのが日常だった。
我が家の柿は直ぐになくなり、腹具合を心配してくれた従兄弟が、彼の畑の柿を取りに来るように催促してくれた。
此の庭の管理?
花を植えたり除去したり、柿の実の収穫に関わることは私の特別に課せられた任務だと心得ている。
今年はそれに付け加えて、チューリップなど数々の花も植えた。
そして、本日の除草だ。
雑草の種類は幾つもあったが、このハコベについては、随分以前に、ハコベとはこういう漢字を使うんですよと言って「繁縷」を教えられた。
が、この漢字は思いだせなかった。
このハコベだけはどの植物よりも成長が早く、どうも他の草よりも威張っているように思えてならなかった。
今日の私は、草を除く側の人間で、このハコベのことが憎たらしくてならなかった。
自分の机椅子に戻りパソコンを使って、遠い昔に教わった漢字を調べた。
その漢字を見て、初めて知った時のように新鮮だった。
それほど、私の頭から「繫縷」は居なくなってしまった。
遙か遠くに、行ってしまったようだ。
このハコベを知っている人は、当然のように、野菜や樹木の根の周りの空地に、しっかり根を張っているハコベを嫌がった。
私の畑=イーハトーブにも、うっかりできない程、生えてくる。
でも、根を深くまで張らないので、早い時期に引っ張ればいとも簡単に抜ける。
ネットで調べたことも交えて文章を綴ってみた。
全国いたる所に生える越年草。
春の七草の一つで七草粥に入れたり、小鳥の餌としてお馴染みだ。
根・茎を除いて、柔らかそうな茎先だけを摘む。
食用には葉っぱを塩水で茹で、水にさらして青臭さを抜く。
ザルなどに上げて、ぎゅっと水気を絞り、細かく刻む。
ほうれん草よりも長く茹でてもオッケーだ。
薬効としては、産後の浄血、催乳、利尿作用がある。
私の郷里では、食用にはしなかったけれど、ウグイスなどの餌にした。
葉っぱを小さな器に入れて、胡麻を擂(す)るように胡麻木(こまき)で繊維を無くした。
ウグイスの羽根の色が、このハコベを餌としてあげることで、ことさら立派になるのではないかと、自ら考えていた。
ジャム状になったものを、箸でウグイスの口の前に持っていった。
そのような想いでばなしはいくつもある。
ハコベの漢字は「繁縷」だ。