2018年12月29日土曜日

日日是好日(にちにちこれこうじつ)

今日(20181229)11:00~12:50、映画「日日是好日」を観て来た。

映画館はジャック&ベティ

監督・脚本=大森立嗣(たつし)
キャスト=黒木華  樹木希林  多部未華子  原田麻由  川村沙也
制作=東京テアトル株式会社

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茶道教室に通った約25年について記した森下典子のエッセイを映画化した人間ドラマ。

正確には、森下典子さんが通った茶道教室での日々を綴ったもの
「お茶」が教えてくれた15のしあわせを映画化したのが、正確なこと。

下部の文章においては、主人公の女子大学生を黒木華、従姉の女子大学生を多部未華子、茶道の先生を樹木希林さんとして著した。
黒木華の母親も父親も立派な役者のようだが、私には語ることを持ってはいない。

随分、お世話になった東京テアトルが創ったと言うならば、3日後に元日が来るというのに、万難を排してでも観に行かなくっちゃならねえ、そうだろう。
私の心の秘められた処にテアトルが在る、そんな私です。

母親の勧めで茶道教室へ通うことになった大学生の黒木華が、茶道の奥深さに触れ、成長していく姿を描く。

監督は「ぼっちゃん」などの大森立嗣。

私が観た映画のなかでは初めての監督さんだが、「ケンタとジュンがカヨちゃんの国」「さようなら渓谷」など数々の作品で好評を得ている。
今後、機会ができたら観るべきだろう。
監督の父は舞踏家で「大駱駝艦」の創始者である麿赤兒さん。
この父親は大森監督の作品では常連の俳優さんで、脇役としてはたびたび出演している。
主人公は黒木華、彼女と一緒に茶道を学ぶ従姉を多部未華子。
茶道の先生は、今年9月に他界された樹木希林さん。

黒木華が二十歳の春のこと。
自宅で、母から「武田のおばさん」=樹木希林は茶道教室の先生であることを告げられた。
そのタダものではないと噂の「武田のおばさん」(樹木希林)の、丁寧なお辞儀のさまに驚いたと話す。
娘は、真面目で、理屈っぽくて、おっちょこちょい。
黒木華は大学生活を送っていたが、本当にやりたいことを見つけられないまま、悩んでいたところだった。
たまたま遊びに来ていた多部未華子にも、一緒に茶道を習うことをすすめた。
多部未華子は、お茶を習うことに乗り気になり、黒木華は誘われるまま流されるように通いだした。
見たことも聞いたこともない「決まりごと」だらけのお茶の世界に触れた黒木華は、それから20年にわたり武田先生(樹木希林)の下に通うことになった。

多部未華子は貿易会社に入り、茶道を止めた。
その会社も辞めることになって郷里へ帰り、お医者さんのお嫁さんになり幸せな家族を築いた。
黒木華は正社員として出版会社には入れず、文章書き屋さんの立場で入社、そして失恋、大事な父親を亡くし、お茶や人生における大事なことに気づいていく。

この映画は、内なる自由と生きる喜び、そしてかけがえのない”今”を描く物語。
黒木華と多部未華子、武田先生(樹木希林)に、黒木華の父母によって描き出される時の流れは、美しく、儚(はかな)い。
とは言うものの、時間の経過は、色んなことを人に知らしめる。

粗筋とは懸け離れた話になるが、この9月に亡くなった樹木希林さんの映像を観られたのが、何よりも嬉しかった、などと発言すれば、この野郎とぶん殴られるかもしれないが、
そんな気分でもあった。
私の自宅・保土ヶ谷区権太坂から映画館のある中区若葉町までの往還、歩いた。
総歩数は2万4千歩、所要時間は片道1時間40分*往復=3時間20分。
翌日の散歩には影響が大なり、緩やかな少になった。