2019年1月21日月曜日

やっぱり稀勢の里、天声人語


「稀世の里」の画像検索結果
前々回のブログには「稀勢の里」の現役引退についての新聞記事や、ネットで得た情報をそのまま載せてもらった。

下の天声人語の内容にあるように、「久しぶりの日本出身横綱」だったこと、それに横綱昇進になっての、咄嗟の怪我による傷痍が深刻で、早まった横綱引退になった。
この引退については、どれだけの人が哀しんだことだろう。

2017年3月の日馬富士戦で左大胸を負傷した時の影響が原因で、その後の取り組みになってしまった。
と報じられてきたが、稀勢の里自身が今回の引退会見では、休場の理由を「左大胸筋」ではなく、「右膝」を傷めたことが原因だと述べた。

稀勢の里の横綱昇進に、日本じゅうで並々ならぬ期待をもっていた。
横綱になってからの成績は、
26勝22敗 57休場で勝率は542
休場率は54%

優勝力士インタビューで稀勢の里は、「いやもう、自分の力以上に最後は…。本当に諦めないで、最後まで力を出して良かった」と話すと、はばかることなく涙を流した。

下の天声人語で話題になっている、国技とは。
世界各国で国民的競技の名称でいわれているスポーツは各種ある。
アメリカのアメリカン・フットボールと野球、トルコのレスリング、イギリスのサッカー、クリケット、
モンゴル(蒙古(もうこ))のモンゴル相撲、スウェーデンの体操と徒歩競技(これについては良く解からない)、ブラジルやスペインのサッカーなどがあげられよう。

話しは大きく違いますが、「相撲」と「角力」は「すもう」と読んで大きな間違いはないが、それぞれに独特の読み方はあるようだ。
ネットでその詳しい事情を知ったが、その説明は難しくて、簡単に話してくれる人はいませんか?

★20190118の朝日・天声人語を転載させてもらった。
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相撲はどうして「国技」なのか。
誰かが決めたわけでも、法律で定めているわけではない。
どうも「国技館」で催されるから国技となったようだ。
ノンフィクション作家の高橋秀実(ひでみね)さんが『おすもうさん』で書いている。

明治期に常設の相撲場を建てるにあたって名称が検討され、「尚武館」の案も出た。
しかし、開館の挨拶文にたまたま「角力(すもう)は日本の国技」のくだりがあり、それが名前に使われたという。
以来、国技の語が一般的になった。

もしも尚武館だったら、今の日本に国技というこだわりはなかったかも、と思うと興味深い。国技なのに横綱が外国勢ばかりではないか。
そんなフラストレーションも生まれなかったかもしれない。

「久しぶりの日本出身横綱」という重圧が、その人の背中にどれほどのしかかっていたことか。
このところ休場が重なり、表情も硬くなっていた「稀勢の里」である。
かっての輝きを取り戻せぬまま現役引退を発表した。

せんないことと知りつつ、横綱昇進の2年前に戻って考えてみたくなる。
もしも日本出身横綱の誕生を誰も焦ることなく、大関のままだったら。
けがをおして出場を続けることがなかったら。
左から攻める力強い相撲をもっと見られたかもしれない。

「相撲ってやっぱり楽しいですよね。やめられないですよ」。
場所前、出稽古に来た力士に稀勢の里が語ったという。
引退会見の「悔いなし」との言葉に、逆に無念さを感じる。
それもこれものみ込んで、いい親方になってほしい。