2012年9月22日土曜日

今夜はサンマを食うゾ

ビジネスマンとしては不謹慎だが、出社してそのままコンピューターの前に座って、マイブログを綴っている。

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出勤途中の電車の中、新聞でサンマの記事に目を奪われ、どうしても秋刀魚を食いたくなった。大根は、昨日買ったものがある。

近くの横浜屈指の松原商店街で、連夜の晩飯のための秋刀魚を2、3匹買おう。冷凍であろうが、今漁(と)れたばかりのモノであろうが、そんなもの構うモンか。値段次第では少しでも多く買おう。連夜、食うんだ。猛烈に秋刀魚を食いたくなった。

太平洋側の秋刀魚の群れは、春から夏にかけて、餌を求めて北上し、一部は産卵してオホーツク海から樺太に達する。8月末から水温が低下するにつれて南方に向かう。

千島列島、北海道・道東から三陸海岸沖を南下、千葉・銚子沖を抜けて沖縄諸島付近まで回遊する。日本海側でも同じように日本列島に沿って南下する。1年半前の東日本大震災で荒れた沖合いをしんみりと泳ぎ過ぎたのだろう。魚の表情をよむのは難しい。

ネットで秋刀魚のことを調べていたら、この魚の寿命は1~2年?程度で、通常2年で30~40センチに成長する。寿命は2年。大群を作って移動する。漁獲法は、棒受(ぼううけ)網を用いる。これは、集魚灯で魚群を集め、その下に敷いてあった網をすくいあげて捕獲する。水揚げの際、鱗はほとんど剥がれてしまう。秋刀魚は傷つき易い魚だが、この漁法だと傷つけなくて捕獲できる。

気になることも書いてあった。それは、①生存したままでの捕獲が極めて難しいとのこと、②餌を食べて排出する時間が30分程度と短いため、内臓にえぐみが少ないこと、③「秋刀魚が出ると按摩が引っ込む」ということわざがあるが、按摩を引っ込ませるほど滋養があるということ、④食べる際の焼き方は、強火で遠火がいい。

 

子供の頃から、鰯(イワシ)、鯵(アジ)、秋刀魚はどれも同じように好きだった。鰯の小さな奴を丸ごと食って祖母から褒められ、その後この3種の魚を骨ごと丸々食うようになった。今でも、大きな鯵以外なら、大きな鰯、大きな秋刀魚でもきちんと完全に食う。頭も骨も尾も。大きめの鯵は骨が堅く、どうにもこうにも歯が立たない。

20年程前のことだ、プロスキーヤーの三浦雄一郎氏の父親で山岳スキーを極めた三浦敬三氏の食生活の様子をテレビで観て、私は丸ごと食い続けることに確信を深めた。90歳を過ぎての独り暮らしの氏が、魚ではなく鶏の骨付きを圧力鍋で煮て、骨ごと丸齧(かじ)りしている映像に影響を受けた。食事風景は鬼気迫る雰囲気だった。

少し前の新聞で、老人こそ肉類を食いましょうとの記事を読んだ。それは、貧血や骨粗しょう症の予防のためだと書いてあった。

氏は70歳のときにヒマラヤ、77歳のときにキリマンジェロをスキーで滑降した。88歳のときには、アルプス・オートルートをスキーで完全縦走を果たした。

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子供の頃、父からお頭(かしら)になりたければ頭を食いなさい。王さんになりたければ尾を食いなさい、と言われて育った。交通不便な山村では、魚は干物が主で生ものは貴重だった。冷蔵庫などなかった時代のことだ。孫には、目が良くなりたければ目を、お腹が強くなりたければお腹を、上手に泳ぎたければ、頭も口も、鰓(えら)も骨も、尾もみんな食おうと話している。

 

追記

買ってきた秋刀魚は5匹 350円。値段が廉いので当然と言えば当然の話し、痩せていて脂がのっていない。私にはこれで十分だ。風邪をこじらせていた同僚の短君に、精をつけるようにと2匹あげた。