2011年8月16日火曜日

民主代表選、候補者ぞろり

菅直人首相の、やっとここにきて退陣する日取りが固まりそうだ。問題は、ポスト菅争いだ。

こんなに人気の低い首相になり下がったのは、菅直人一人が悪かったわけではない。確かに、本人の行動や判断に問題はあったことはあった、が、しかし、大局を見ずもしないで、見て見ない振りをして、政治(事)を政争の具にして、一向に恥じない、与野党の国会議員一人ひとりにも、大いに反省すべきではないか。小沢さん、あなただって、東日本大震災の被災地対策にどのように奔走したのですか。地元が政治を求めて悲鳴を上げている。一兵卒になって頑張ると言っていたあなたには、名誉挽回の絶好の機会だった。鳩山さん、は?まだ母親からの養育費をもらっているのですか、被災者の苦しみがどんなものか解りましたか? 

こんなことまで、言われるようでは、議員を辞めてはいかがですか。

私にとって馴染みのない候補者も含め、我も我もと、足並みが揃ってきた。結構なことだけれど、各候補者の主張することを、党で熟議して欲しい。熟議も経ない自己中心の主義主張を振りかざす首相が登場して、党内再分裂、アホなことを二度と繰り返して欲しくない。とは言え、本気で心配せざるを得ない、今の民主党事情なのだ。

手を上げた候補者はそれぞれに、野党と大連立を積極的に組む、閣内にとどめる、協力し合う関係を作る、連立協力には慎重、消極的、又、立ち位置も、鳩山前首相と組む、小沢一郎元代表と組む、もしくは両方から支持を受けるか、両方の影響力を薄めたく思うグループ、さまざまに動きだした。

二度と鳩山元首相のように失政しても恥じないような人だけには、首相になって欲しくない。こんな男に、国政を任せられない。

国民の目先に餌をぶら下げて、民主党が大勝した手法を、今度は党員に向かって、媚を売ったり、脅かしたり、そんな手法で支持を求めるような党首選だけはやめてくれ、と。投票資格のある者は、目先だけのこと、自分だけのこと、親分のこと、そんなことにはとらわれずに、清き1票を投じて欲しい。

民主党議員は一人の党員として、次には責任政党として国の政治に携わってもらいたい。

そんな、私のモヤモヤを20110811の朝日・社説では、きちんと整理されていたので、ここにいつものように無断で拝借させてもらった。転載させてもらった。

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社説

民主代表選へ

公約超えた知恵を競え

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菅直人首相が、ようやく退陣する。

東日本大震災への対応に「一定のめど」がついたら引き継ぐと言って2ヶ月余り。赤字国債の発行を認める特例公債法の成立など、「退陣3条件」にめどがつき、首相はきのう条件が整えば辞めると明言した。これで政治が次の段階に進む。

ここでまた混迷を繰り返すわけにはいかない。単に首相を代えるのではなく、政治の出直しの機会としなければならない。

そのために大切なのが、民主党代表選のあり方だ。

これまで、党内の対立軸といえば「小沢か、脱小沢か」だった。小沢一郎元代表に近い勢力はマニフェスト(政権公約)の固守や消費増税反対を唱え、脱小沢勢力は公約の見直しや増税路線に傾くーーー。政争論争の衣かぶった権力争いがずっと続いてきた。

こんどの代表選は、もっと次元の高い戦いにしなければならない。なにしろ次の党代表、すなわち首相は、震災後の日本の再出発を担わなければならないからだ。

震災後の日本は、少子高齢化やグローバル化といった課題に加え、被災地の復興や放射能との闘い、原発稼動の制約に伴う電力不足問題まで抱えた。

それらを乗り切る知恵は、政権交代前にまとめた公約には記されていない。とすれば、問題は公約を守るか否かではなく、公約を超えた知恵のはずだ。

負担増は避けたいという感情論を排し、復興に向けた方策とその財源の確保に心血を注がなければならない。未曾有の原発事故を教訓に、新たなエネルギー政策を築いていかなければならない。

論ずべき課題は山ほどある。代表選にでる候補者はこれまでよりも若返るだろう。どんな知恵を持っているか楽しみだ。

けれども、古い発想の旧リ-ダーが裏で糸を引き、代理戦争を演じたのでは、世代交代の意味がない。これまで党を引っ張ってきた菅、小沢両氏に鳩山由紀夫前首相の「トロイカ」は今回、行動を慎むべきだ。

候補側も彼らのグループに頼って戦うべきではない。各候補がビジョンを示す。議員はそれを見極め、自らの判断で投票する。党の政策を定め直す代表選にしなければならない。

そんな論戦には時間が要る。一方で、政治空白は避けねばならず、9月は外交日程も立て込んでいる。菅首相は特例公債法などの成立を待たず、党代表を辞し、早く代表選をスタートさせるべきだ。