2011年9月17日土曜日

東電さん、いい加減にせんかい

下は、20110915の朝日新聞の記事だ。

この記事を読んで、東京電力という会社は、狂っているのではないかと思った。

国策で進めてきた日本の電力行政の長年のひずみや甘さが、政・官・業から、遅ればせながら原発事故を機会にどっと出た。いつの間にか東京電力の幹部の頭脳が壊れてしまっていた。国に護られているという慢心と、地域独占という商売上の安穏。腐りきって仕舞った。政・官は東電ら電力会社と癒着して、監督、指導が欠如、怠慢だった。

東電の幹部は、日本列島が、今、どのようになっていて、どれだけ大変な被害を発生させたかを認識しているのだろうか。復興復旧の目途が立っていない。未だに、福島第一原発からは、放射線物質が放出している。

現在は野党だけれども、長年、電力行政を指導してきた自民党から、この東京電力をなんとかせにゃイカンと議員連か懇なるものが生まれないのか。逆に、甘利 明議員が座長の原発推進派は危機感を募らせて、脱原発の動きに対抗心露わだ。

新しく民主党代表になった野田佳彦首相は、是々非々、政官財学・メディアの五(互)角形が作りあげた「安全神話」、諸処の悪弊、天下り構造を見直し、今後の日本のエネルギー政策の方向付けが早急に求められる。東京電力の減資や解体するほどの鉈(なた)を振るわなければ、この腐った会社の再生は無理だ。

電気料金値上げ期間は3年間で、15%アップという。なんでや、なんで3年間で、15%アップなんじゃ。どこから、そんな数字が出てきたんだ。

値上げですむ問題ではない。損害に対する賠償や今後の対応費用を予想するに、この時期に給与は5%の減、賞与半減すると言えば、国民の理解を得易くなるのではと目論んでいるのだろうか。賞与を半減にしても出すとは、なんちゅう判断だ。私の常識では、給料が3割、4割カットだってあり得ると思う。会社の存亡が見えない状態、且つ、将来的にも幾ばくの被害が発生するかもしれない状態で、よくも、賞与を半分出すと言い切れるもんだ。常識では、賞与は出せない、のではないか。東証の一部上場会社だ。株主はどう思っているのだろうか。一体全体、この会社には一般的な常識というものが、通用しないのか。可笑しい。よくもこんな暢気なことを言っていられるもんだと、空いた口が塞がらない。

この会社は誤走しているのではない、狂奔しているのだ。

電気料金のお手盛り算出方法の記事もよく読んで欲しい。

もう、滅茶苦茶ヤ。弊社も、弊社の友人の会社も市場でのコストパフォーマンスが発揮でき、尚且つ利益を出すために、会社のどのセクションのどのスタッフも一丸となって、必死に頑張っていることを考えると、腹立ちが止まない。私の回りの会社は、みな同じだ。スタッフへの給料も、長い期間低調のまま、我慢してもらっている。

原発事故の初動において、現場のスタッフの頑張りに比して、オロオロして馬鹿な社長らは無能をさらけだした。政府首脳たちも同様だった。

それに肝腎なのは、節電、節電と言うけれど、東電の原発は全部で17基あり、そのうち事故があった福島第一、第二を含めて、15基が停止中だと聞く。このあたりの検証もじっくりしてもらいたいものだ。大なるリストラが可能ではないか。

我々、中小企業の経営に携わってきた者には、下の記事から、東電が考えていることが、どうしても理解できない。この理解できない心の内をどのような文章に纏めればいいか、悩みながら寝床についた。

翌朝、朝日新聞の天声人語に、私が言いたかったことが、巧く書かれていたので、下の方でその文章に頼ることにした。

 

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20110915

朝日・天声人語

バイキング料理の軽いストレスは、自分の浅ましさを思い知る点にある。元を取るぞという貧乏性が食欲にかぶさり、せっかくの美味は混然たる「ごちそうの山」と化す。この手で好きなだけ盛れる怖さ、お手盛りの語源である。

東京電力が、来年度から3年間をめどに、約15%の料金値上げを欲しているという。社員の給与カットは5%だからお手盛りください。半減とはいえボーナスがあるのも驚くが、値上げ期間が終わったら元に戻したいらしい。

安全供給の名の下、会社が赤字にならぬよう、電気料金は事前に見積もった費用に利潤を乗せて決まる。勢い、見積もりが多めになるのは「ごちそうの山」の常である。地域独占なので、コスト減らしの競争意識は乏しい。

倒産しかねない大公害なのに、国策ゆえ、想定外だからと救われる公益事業。被災した町工場や商店は納得いくまい。今の東電には、食べ放題ではなく質素な昼定食が似合う。身を削る努力を求めたい。

なお、月60万円減らした国会議員歳費が、10月から元の290万円に戻りそうだ。こちらのお手盛りは血税の米びつからとなる。臨時国会を4日で閉じての満額復帰、これで東電に大なたを振るえようか。

「原発ゼロ」に言及した前経産相が辞め、業界がほっとしたのもつかの間、後任の枝野幸男氏は電気料金の仕組みに切り込む考えと聞く。利用者の怒りの声に、どうか大きな耳を傾けてほしい。放射能、停電、節電ときて大幅値上げでは、公益の名が廃る。

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20110918

朝のラジオで、東電が電気料金の値上げをしないと発表したと伝えていた。よっぽど世論の批判が強烈だったのだろう。東電さんよ、よく考えてやってくれよ。

給与の5%ダウンとか、賞与を半分も出すというのも、早く再考すべきだ。企業年金の減額。これもOB諸氏との話し合いを早めて、大幅な減額を認めてもらうべきだ。少し前の日本航空のように。