20110917の朝日新聞・朝刊に、興味深く楽しい記事が掲載されていたので、マイポケットにゲットした。政争に明け暮れる政治家、小沢一郎の心像風景が、ちょこっと垣間(かいま)見え、面白かった。そうだろうな、小沢って男はこういう奴だ。下の記事では、党費のうちの組織対策費等について、全てを明らかにするという方針を組み込んだ新しい契約を監査法人とし直したとあるが、岡田前幹事長の時に、全ての党費を明らかにして公開するようにした、と聞いている。
綱領もないこの民主党は何を目指して、何を目的に行動しようとしているのだろう。先の見えない党だ。未成熟、極まりない党だけれど、与党なのが怖い。要注意、あなどれないぞ。
今、暫くは野田佳彦首相の手腕をうかがうことにしよう。だが、民主党の鳩山、菅に続いての連続失政は許されない。
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政治/考
編集委員・星 浩
党内融和の底流
民主党対立、再燃の危うさ
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3週間前になるが民主党代表選で小沢一郎氏が西岡武夫参院議長の擁立で動いた。この「奇策」の狙いは何だったのか。ずうっと気になっていた。民主党の代表経験者に聞いたら、答えは「西岡氏で勝ったとしても、首相指名は別だろう」。小沢氏の描いた流れは、こうだったという。
代表選では、小沢グループが支援する西岡氏が反小沢の候補(野田佳彦氏、前原誠司氏)を抑えて勝利。続く首相指名を受けて、小沢氏は「民主党は鳩山由紀夫、菅直人両政権の失政を反省し、自民党に政権を渡す。民主党は首相に谷垣禎一総裁を推す」と表明する。参院議員を党代表に据えるのは、衆院には民主党の首相適格者がいないことを認める意味もあった。
反小沢勢力は反発し、谷垣氏以外の名を書くが、その議員たちは直ちに除名(民主党の規約で除籍)される。政権に復帰した自民党は、衆院の解散に踏み切る。小沢氏は民主党の事実上のトップとして選挙の後任や資金配分を取り仕切る。選挙後は政界再編の動きが出てくるーーー。
この代表経験者の見立てが正しいとすれば、権力奪取にかける小沢氏の執念は並大抵ではない。実際には、西岡氏の擁立は民主党の分裂につながりかねないとして鳩山氏らが反対し、幻に終わった。
一方、反小沢陣営では、こんな動きもあった。菅直人前首相が、党代表の最後の仕事として、党本部の資金をチェックする監査法人と新たな契約を結んだ。民主党内では、小沢氏が代表や幹事長などを務めた時に、自らに近い党幹部に多額の「組織対策費」が渡され、不明瞭だと批判されてきた。組織対策費は使途を明らかにする義務がなく、監査法人も、これまでは領収書などがそろっていれば、特に注文はつけなかった。2009年の組織対策費は5億4千万円にのぼる。
新しい契約では、組織対策費のような不透明な支出は認めないことを明記。「小沢氏に近い輿石東幹事長が、組織対策費で小沢氏らを支援しようとしても、簡単にできない仕組みを作った」(党役員の一人)というわけだ。
野田政権は、「党内融和」を掲げてスタート。党役員・閣僚人事では親小沢、反小沢のバランスに配慮した。だが、にこやかな握手の底流では敵意と警戒心が渦巻く。マニフェストを堅持するのか見直すのか、溝は深い。復興財源や消費税率の引き上げをめぐって対立が再燃するかもしれない。「ノーサイド」の足元は危うい。