我が社では、月曜日の昼食は全員でカレーを食うことになっている。同じ釜のメシを食って一丸、連帯して頑張ろう、と言うことだ。
先々週まで、このカレー作りは、経営責任者の中さんの専権事項だった。ところが、最近は私が素材を調達して、藤さんが仕上げることにした。中さんは非常に繁忙なのだ。今回は、いつものカレールウではなく、ハウス食品のバーモントカレーのルウを使うことにした。選んだときは何とも思わなかったが、手にとってまじまじ眺めると、子どものころの懐かしさが込み上げてきた。
このカレールウは、”リンゴとハチミツがとろ~りとけてる”ということは、子どもの頃から知っている。
何にしても晩生(おくて)の私が、テレビを観だした大学生の頃のことだ。このカレーのコマーシャルが鮮烈だった。若いお父さん役の西城秀樹が、出来上がったカレーの入った鍋とお玉を両手に、男の子と女の子、奇麗な奥さんに取り囲まれている光景が、馴染みのコマーシャルソングとともに、何度も繰り返された。幸せな家庭は、こういうもんだよ、そんな象徴的な作りだった。
バーモントって何じゃ?と容器を見ながら考えていたら、経営責任者の中さんが、バーモント州ですよ、アメリカ合衆国の。彼の娘さんは、アメリカの大学に現在留学中だ。ハウス食品のカレールウの商品名に印度とジャワが使われていて、それが地名だということは知っていても、バーモントがアメリカ合衆国の州の名前とは知らなかった。
Wikipediaにお世話になる。このカレーを開発していた当時、日本で流行していた米国・バーモント州に伝わる民間療法でリンゴ酢とはちみつを使った「バーモント療法」が由来となる、とある。現在では、バーモント州ではほとんど知られていない。収穫が多いのはどちらかと言えば、「リンゴとメープルシロップ」だそうだ。バーモント州とカレーは関係がなかったことになる。
外箱に「濃縮加熱製法」と表記されている。何と物々しい表現だこと。こんな漢字をツラツラ並べるのは如何にもっていう感じがする。大げさなんだよ、ハウスさん。内容は、使用する油脂量を控えながら、おいしさを凝縮し、じっくり加熱したヘルシーな製法です、とある。これって、意味が解りますか?私にはさっぱり理解できない。消費者を撹乱、幻惑させるこんな宣伝手法もあるのだろうか。
今回の稿で、出来上がった品を、写真で紹介しようと思っていたのですが、出来上がり次第、そんなことをコロッと忘れて、平らげてしまった。瞬時に跡形もなくなった、、、、、スマン。
来週は、鶏肉で作ろうと考えているんだが、調理に何か妙案でもあれば参考にしたいので、教えて下さいな。食材担当としては、具、だ。
1人当たり150円の個人負担、ご飯は会社負担。厳しい予算だ。
海鮮カレーにも挑戦したい!