2012年6月26日火曜日

UEFA、今、欧州が熱い

MX-3500FN_20120627_112500_001[2]

決勝トーナメント、イタリア対イングランド。PK戦でゴールを決めるMFピルロ(イタリア)=AP

今月27、28日にサッカーのUEFA欧州選手権の準決勝が始まる。27日は、スペインとポルトガルによるイベリア半島対決。28日は、前回準優勝のドイツとイタリア対決だ。お金と時間が十分あれば、今すぐにも駆けつけて、興奮の観客席で世界のサッカーファンと共に楽しみたい、と思っても、、、、現実には無理。せめて、未明からのテレビ観戦を楽しむことにしよう。多少の寝不足は覚悟の上だ。

毎度お馴染みの強豪国が、当たり前のように残った。だが、優勝候補と目(もく)されたオランダは、決勝トーナメントにも出られなかった。

そこで、今回、オランダが1次リーグで何故に3戦全敗で終ったか、オランダには悪いが反面教師になってもらって、学ばせて貰おう。

私の愛するザック・ジャパンにとっても、得る教訓は多いと思う。まだまだ、日本代表チームは発展途上で、頼りなく、壊れ易く、ひ弱なチームだ。サッカーのナルホドを文章で紐解くのもいい勉強になるサカイ。

余りにも当を得た記事だったので、マイファイルさせてもらった。

ここまでの各チームの分析と、敗れ去ったオランダチームの敗因を指摘した、20120621の日経・夕刊・スポーツの記事を吟味してみたい。サッカーマガジン編集長・北條聡氏の文章だ。さすがサッカー専門雑誌の編集長、よく試合内容を分析、理解されている、と感心させられた。

20120625、早朝、イタリアとイングランドの戦いをテレビ観戦した。結果は、イタリアが終始押し気味で進んだが、前後半0-0、延長戦も0-0で決着つかず、PK戦を制したイタリアがベスト4進出。緊張した試合だった。イングランドは、自分たちの5倍の20本のシュートをゴール枠内で浴びながら耐えに、耐え抜いた。面白かった。他の試合も北條氏の書かれた通りだ。だが、これからが、目を離せない。

それにしても、クラブチーム対抗のAFCチャンピオンリーグにおける日本のJ1チームのなんと、影の薄いこと。失望の深いこと。堪ったものじゃない。

日本代表が本気でW杯で上位に進出するには、UEFA並みに、アジア杯や、AFCチャンピオンリーグにおいて、日本代表にしてもJ1のクラブにしても、緊迫した状況のなかで常々勝ち続けられるチームになれるか、どうかでしょうな、ーーーーー。期待している。

 

この記事をマイファイルさせてもらった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

海外サッカー

オランダの3戦全敗/助け合いの精神の欠如

サッカーマガジン編集長・北條聡  

個人主義の限界ーーーー。乱暴に言えば、そういうことだ。ピッチに立つ11人が孤立した個として存在しているようだった。互いに助け合う相互扶助が、チームに欠けていた感がある。1対1の勝負なら俺たちが優位、という強い個を前提に押し出す戦いぶりが空転した。俺、攻める人、君、守る人。攻守を切り離す分業制は、仲間の仕事に積極的に関与する集団主義に、苦戦を強いられた。

これが、本当にかってトータルサッカーボール(全員攻撃・全員守備)を編み出した国なのだろうか。そんなため息が、聞こえてきそうだ。

個人主義むき出しの異才ロッペンが「エゴを捨てるべきだ」と仲間たちを批判したというのだから、変な話である。1対1で圧倒的な強さを誇りながら、個人勝負に固執して敵の包囲網に捕まったのがロッペンである。

極端な個人主義は孤立につながり、行き過ぎた集団主義は甘えやなれ合いを引き起こしかねない。どちらか一歩に自らの立場を規定してしまうと、ことはうまく運ばない。

今大会で前評判どおりの強さを披露するスペインとドイツの2強に共通するのが「強い個人に支えられた集団主義」だろうか。全員攻撃・全員守備という共同作業を、高いレベルでこなしている。

興味深いのは、今大会でその列に加わろうかとしているイタリアだ。全員守備の伝統芸であるカテナチオばかりではなく、従来は希薄だった全員攻撃の実践に取り組みつつある。

少人数による速攻は健在だが、大人数で球を動かす遅攻に、新しいイタリアの集団主義がみえる。過去の成功例に縛られ、時流から取り残されるリスクを嫌った「生存戦略」か。

選択肢を増やし、多様性の確保を狙ったイタリアと、一つの主義へと針が振られたオランダとは対照的だ。

ここ、、、、一部省略、、、、、、

多様性が生存戦略のカギならば、近年急速に選択肢を増やしてきたドイツが覇権をにぎるのか。