2012年6月9日土曜日

ドクダミは、十薬だ

今度はドクダミに挑戦しようと思った。

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どこにも生えて、特に庭や畑では邪魔者扱いされているアイツのことだ。私の生家は農家で、この草を見つけると、父は忌(い)ま忌ましい顔をして、引っこ抜いては、畑から遠い所に処分をしていた。

子供の頃、父も母も、それほど関心を見せなかったが、祖母はひたすらドクダミを乾して番茶を作るように煎じて、私には飲ませてくれた。誰かが、病気した時に、にわかに作ったようでもないし、さりとて、番茶のように常飲していたわけでもない。

十薬(ジュウヤク)とか、センブリ茶?とかそんな言葉として、記憶にある。祖母から、虫下し(むしくだし)によく効くので飲みなさいと言われてよく飲んだ。家族の他の者はどのようにしていたのだろうか。当時、野菜の施肥には糞尿が使われていて、ぎょう虫をお腹に持っている人が多く、そんなことを心配してのことだったようだ。

実際、小学校では毎年恒例で検査を受けた。昭和の20年代は、ぎょう虫卵の保卵率は70~80%で、結核と並んで国民病と呼ばていた。現在では、化学肥料の普及や下水道の整備によって、幼稚園児、小学校の児童の保卵率は1%に減った。

先生から説明された内容は、今でもよく憶えている。だって、子どもには余りにも面白い話だったから。成虫のメスは、寝ている夜中に、肛門から出てきてその周辺に卵を産み付ける。その産み付けた卵をセロハンテープのようなものを張って有無を確認する、そのような検査だった。検便ではぎょう虫の検査はできなかったのだろうか。夜中に、肛門から抜け出したぎょう虫が、我物顔で活躍しているなんて、不思議だった。成虫が動きまわった肌は痒かった。

思えば俺たちはの子どもの頃、お尻をよく掻いていたもんだ。

ここで、私は大きな勘違いをしていたことに気づいた。センブリ茶はセンブリ茶として私のこの稿とは別にあった。我が家では、ドクダミを煎じて飲んでいたので、煎(せん)じるをセンブリ茶のセンと、いつか混同してしまったようだ。

現実にこのドクダミの煎じたものを飲んだ後、排便の中に白い小さな虫を見つけたことはあった。

このドクダミが会社の周りの日陰に沢山生えてきたのだ。除草して捨てるには、勿体ない。乾燥させたものを煎じて飲んだ感想をブログする。採集するのは20120614日の金曜日だ。金曜日は、社員全員で社屋の内外を掃除する特別の日だ。

 

最後に、ネットで得た知識をまとめておこう。

薬草としては十薬と呼ばれ、利尿・湿疹・腫れ物・蓄膿症に効能がある。生薬としては、生葉を揉んで柔らかくしておできに当てると吸出しの効果がある。食用にもなる。若芽や若葉は加熱すれば悪臭は消えて、天ぷらなどがおすすめ。またドクダミ茶は、便秘・むくみ・動脈硬化に効果あり。入浴剤にして薬湯にすれば腰痛にもいいとか。