2012年10月14日日曜日

アウトレイジ ビヨンド

昨日20121013、19:10から、海老名のワーナーマイカルで、北野武の「アウトレイジ ビヨンド」を観てきた。夕方、30年近く付き合っている友人Aから、突然、今、何をしているんだと電話があった。

私は、もう一人の30年近い友人Bの娘さんの6歳の誕生パーティーの真っ盛りで、ビール飲んで、ワインを飲んで、友人と友人の義弟が作った南国情緒溢れるエスニック料理を、ただ今頂き中ですと返答した。私には珍しい料理ばかりだったので、去り難かった。ほろ酔い以上の気分だったが、今、ここでアルコール類を飲むのを止めれば、時間的に余裕もある、勢いで、行くことを約束した。

ビールとワインだったので、アルコールに頭の芯の芯までは侵されていない。今夢中になっている新田次郎の「栄光の岩壁」の一字一句を理解した.

そして、本番。

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映画を観ようと誘われたが、何の映画なのか駅で合流するまで聞かされていなかった。友人と一緒に映画を観たいという欲望が強いだけで、映画は何でも好かったのかもしれない。

北野武の映画だと知って、これならば、重たい頭を抱えながら映画館を出る羽目になりそうもない、ひとまずは安心した。

この映画は2010年にヒットした「アウトレイジ」の続編らしい、前作は観ていない。

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禁断の手を使って幹部、会長に上り詰めた男ら。先代を裏切り寝返った会長。そして、志半ばに死んでいった男ら。

先代亡き後、会長が交代して新体制となり、関東の頂点を極めた暴力団「山王会」は、ついに政治の世界にまで手を伸ばし始めた。巨大ヤクザ組織の壊滅を企てる警察組織、マル暴は、山王会の過剰な勢力拡大に業を煮やしていた。そのことを快く思わない古い幹部らは花菱会の若頭とたちと提携し、山王会の権力を握ろうと画策するのだがその企(たくら)みは露見、幹部は殺される。

そこで目をつけたのが、関西の雄である「花菱会」だ。表向きは友好関係を保っている東西の巨大暴力団の対立を目論見、刑事・片岡は裏で策略を仕掛けていく。

そんな中、驚愕の事実が持ち出される。

なんと前回の抗争中に獄中で死んだはずのヤクザ・大友が生きていた。突然出所を告げられた大友。「俺が死んだって噂を流したのはお前か」、「だれがまたヤクザをやるって言った」。警察が仕掛ける巨大な陰謀と抗争の足音が着々と聞こえてくる。

片岡は、刑務所を出た大友とかって大友の敵だった木村とを組ませ、山王会への恨みを梃子(てこ)に抗争を仕掛けさせる。木村はヤクザの世界から足を洗ってバッテイングセンターを経営していたが、山王会には恨みをもっていた。大友と木村は兄弟の杯を交わして山王会に立ち向かう。花菱会が後ろで協力する。そして血を血で洗う殺戮(さつりく)と報復の連鎖が始まる。

山王会の会長は見苦しく殺され、木村も木村組を立ち上げた矢先に綺麗に殺される。木村の葬儀にやってきた片岡は大友に、用心のためにピストルでも持っていた方がいいですよ、と拳銃を大友に渡す。拳銃を受け取った大友は、その拳銃で片岡を撃った。

ストーリーはこんなものだ。兎に角、出てくる奴はみんな殺されていく。

一緒に観た友人は、女が出てこなくてすっきりしたなあ、と言っていた。やっぱり映画は小津安二郎と北野武だ、とも言っていた。私には友人が考えている真相がわからない。

それで、私ですか? 私はどう感じたって、聞いているんですか? 

そうですね、「ソナチネ」を観た時ほど、興奮しなかったけど、バカヤロウ。脚本もよくできているように感じたけど、バカヤロウ。次回はもっともっと暴力的に興奮させてくれ、バカヤロウ。バカ、バカ、バカヤロウ。