遠藤のPKは攻守に阻まれる
サッカーの日本代表は、ヨルダンの首都アンマンで20130326(日本時間23時から)、2014年W杯ブラジル大会アジア最終予選B組でヨルダンと対戦した。私は昼から、みなとみらい地区にあるホテルの中華レストランで、社員全員による食事会で鱈腹(たらふく)食って飲んだので、夕方、ひと寝入りしてから、テレビの前に陣取った。日本代表にとって中東でのアウェーの試合だったので、内心、心配だったのだ。
嫌な予感が的中した。結果は1-2で負けた。
日本にとって、変な試合だった。攻めあぐねた。日本は勝つべくして、引き分けにもできず、負けてしまった。ヨルダンは引き分けにもされず、勝ってしまった。熱狂的なホームの声援を受けたヨルダンは、ここ一発というところで頑張った。脇目も振らず一目散にゴール目指して突進した。その勢いを日本は抑えられなかった。勝敗ははっきりしていた。
この試合で、嫌悪感を持ったのは、スタンドからのヨルダンサポーターによる、レーザービームの照射だった。
遠藤保仁
PKを蹴る体勢に入ろうとしている遠藤保仁は、横顔に緑のレーザービームを浴びる。入れば日本は同点に追いつく重要な局面だ。目を攻撃して、視力を狂わせミスを誘う。なんと卑劣なことをしやがる、不愉快だ。だが、当の遠藤は、「レーザービームのことは知っていた。PKのときも受けました。その前からも受けていました。でも、プレーには影響なかった」と淡々と述べている。こんなことで動じない、安定した精神状態を維持できる、達人でもあるのだろう。これまでの代表戦で一度もPKを外したことのない職人だ。結果、遠藤のひと蹴りは、相手キーパーの好守に阻まれた。「自信を持ってあそこに蹴りました。コースもそんなに悪くはなかった。読まれていたのかな」とコメントした。
川島永嗣
ゴールを守る川島永嗣の顔には、正面から照射されていた。大きく目を見開いて、レーザービームを気にしていないように見えたけれど、本人はさぞかし、鬱陶(うっとう)しかったことだろう。
ヨルダンのサポーターたちに告ぐ。
君たちの国の選手がこんなに頑張っているというのに、レーザービームの照射という、情けない悪質な行為を恥じれ。視力が低下することも、極端な例では網膜を焼かれることもあるそうだ。テレビに映っている限りにおいては、ヨルダンの選手のプレーは汚いところはなかった、立派な勝者だったのに、水を差した。ヨルダン国の品格を落としてしまった。
日本サッカー協会は、きちんと抗議すべきだ。
追記
それにしても、テレビの実況中継で、喋るのが商売なんだろうが、ピーチクパーチク、コメンテーターが、日本が2点差で負けているにもかかわらず、まだまだ時間はありますからねと何度も何度も言い続けた。そして終了時間が30分になり、10分になり、アディショナルタイムに入ってまで、言い続ける神経には、もうこりごりだ。これからは、音声を消して視聴してみるか。時間なんて、あってないようなものなのに。
限られた時間。負けている方は、早く追いつき追い越さなければ、勝てないんだ。