先月、私は取締役会長に就任して、現在、商業登記簿に取締役就任の登記申請中だ。私のことを何かと気に掛けてくれる銀子司法書士が手続きをしてくれている。寄る年波、意図的に仕事の量を減らしている彼だが、私に関する仕事は最優先事項だ。30余年前は、ニュースターを自負する不動産屋の卵と、新進気鋭の糞真面目な司法書士。二人が共に扱う仕事は仕事というよりも学習そのものだった。取締役就任を誰よりも喜んでくれている。
会長にもいろいろあるが、一般的に会長は、会の長や責任者、代表者を指す言葉で、その団体や組織を実質に代表する者だ。
ところが、今私が神経を尖らせているのは、弊社の内外において、俗に言う、社長が第一線を退いた後に就任する単なる名誉職とみなされる会長のことだ。このように見なされ、会長などと呼ばれたら、私はゾクゾク、羞恥で身震いするだろうな。挫(くじ)けるだろうな。
弊社には代表権を持つ中さんが社長で頑張っている。私はと云えば、慎重に時には蛮勇を奮(ふる)って、代表取締役の中さんの、取締役として経営面で、サポーター役に徹することだ。兜(かぶと)の紐を、ここらで、もう一回強く締め直さなければ。
社外においては、会社を背負っているわけで、会長でいいだろうが、社内においては、会長と呼ぶのを避けるようにお願いした。いつもの、ヤマオカさんでいいではないか。
全日本柔道連盟会長の上村春樹会長も、会長だ。湧き起こった不祥事の調査、改善策は第三者機関にお任せすると何度も述べるだけで、責任を問われても口を封じる。こんな会長だけにはなりたくないもんだ。