2013年4月15日月曜日

痛車、断捨離、デスゴール

初めて目にする言葉が、20180407の日経新聞の記事中にあった。新しい言葉は世相を敏感に、巧く表すものだ。

先ずは、1面の「春秋」のなかにあった「痛車(いたしゃ)」だ。

春秋の記事そのもので、この痛車を説明させてもらう。アニメやゲームのフアンが、美少女キャラクターのイラストが自分たちの手で大きくあしらったマイカーを指すーー。トヨタグループが今月、ある人気作品の「公式痛車」を発売した。アニメ「ガールズ&パンツァー」は、茨城県大洗町を舞台に架空の女子高校の日々を描く。ここに登場する生徒の姿がドアやボンネットにずらりと並ぶ。カーナビには主人公の声を採用。マニアのひそかな遊びが各地での集会を通じて広がり、大手企業を動かした。発売初日、予約サイトは希望者殺到でダウンしたそうだ。

 

次は、文化面にあった阿木耀子(あきようこ)さんの「断捨離ベタ」の中の「断捨離(だんしゃり)」だ。

思い切りよく物を捨てられる人を尊敬する、で始まる小論のなかで、断捨離の大切さやもたらす効果、断捨離できない自分の性格や生き方、実生活を、苦笑気味に著していた。断つ、捨てる、離れるの合成語だ。

 

後は、私にとっては初めてでも、世間では普通に使われている言葉だ。つくづく世間知らずだと実感する。アットランダムに。

「デスゴール」

これは、どの新聞だったか憶えていないが、目に留まった瞬間、インパクトのある言葉だ。ネットで調べてそんなことがあるのか、と面白かった。サッカーに関しては、それなりの知識人を自認しているが、知らなかったことが残念だった。ジュビロ磐田の前田遼一選手がシーズンの初ゴールを決めた相手チームが、翌年J2に降格するというジンクスが生まれた。その初ゴールのことをデスゴールという。07年甲府、08年東京ヴェルディ、09年千葉、10年京都、11年山形、12年ガンバ大阪だった。そして先日の6日、浦和がこのゴールを食らってしまった。だが、今年の浦和はそう簡単には崩れそうもない。

 

聞き慣れてきた「リフレ」は、「リフレーション」の略。

最近では、毎日のように新聞でもテレビでも頻繁に使われている。デジタタル大辞典にお世話になった。不況時に生産活動が停滞するとき、インフレの発生を避けながら金利の引き下げや財政支出の拡大などにより景気を刺激し、景気回復を図ること。代表的なものは1933年以降、米国で採用されたニューディール政策である。安倍晋三首相による「アベノミクス」の三本の矢の一本目の矢は大胆な金融政策。第二の矢は機動的な財政政策、第三の矢は民間の投資を引き出す成長戦略。これらの三本の矢が、リフレにつながるかどうかだ。

 

子どもでも知っている「サイバー攻撃」。

インターネットやコンピューターシステムなどの「サイバー空間」を通じて、政府や企業、個人を標的に攻撃を仕掛けること。対象先のシステムに不正に侵入し、機能を損ねたり、機密情報を盗んだりして混乱に陥れる。エストニアが2007年に大規模な攻撃を受け、脅威が知られるようになった。今年に入って、米メディアを狙った攻撃が続出。中国要人のスキャンダルを報じたニューヨーク・タイムズなどが被害を受けた。米セキュリティー会社のマンディアントは2月に公表した報告書で「中国政府や人民解放軍の関与はほぼ間違いない」と結論づけた。(20130109の日経新聞より)

このようなサイバー空間の攻防を米メディアは、「クール・ウォー」と読んでいる。米国と旧ソ連による、かっての東西冷戦「コールド・ウォー」を意識した言葉だ。

 

「クール・ジャパン」

知恵蔵2013にお世話になった。日本独自の文化が海外で評価を受けている現象、またはその日本文化を指す言葉。当初は主に秋葉原に代表されるようなマンガやアニメ、渋谷や原宿のファッションなど、ポップカルチャーを指していたが、食材や伝統工芸、家電など広範囲にわたった文化を指すようになってきた。米が外交政策誌にアメリカのジャーナリストが「日本は文化のスーパーパワー」と書いたのが「クール・ジャパン」の発端と言われており、クールは冷たいという意味ではなく、洗練された、感じがいい、かっこいい等の意味で使われている。

 

「必死のパッチ」

関西地方で使われている言葉。「一所懸命」を表す最上級的表現。パッチをはく時間もない程の必死さや、パッチ姿であることを忘れる程の必死さを表す。阪神球団の選手でよく使う選手がいるそうだ。私は、今日20130415の朝、阪神球団のルーキー藤波投手が初勝利のインタービューで応えているのをテレビで観て初めて知った。

 

「サジェスト機能」

「サジェスト機能」というのは、インターネットの検索サイトで調べたい言葉を入力すると、補足の情報が自動的に表示される機能。
補足の情報の表示は、過去の膨大な検索結果を機械的に処理し、検索する人が何を調べたいか推測する形で行われ、入力の手間を省いたり、関連情報を探しやすくしたりするためなどに利用されている。 このことについて、20130417の天声人語の一部を以下に転載させてもらう。ある男性の場合、その名前をを入れると犯罪がらみの言葉が併せて表示される事態になった。あたかも男性がその犯罪にかかわったかのような中傷記事が検索に引っかかり、容易に読まれてしまう。これは男性への名誉毀損である。東京地裁は一昨日の判決でそう認め、グーグルに表示の指し止めを命じた。男性の代理人の富田寛之弁護士は「表示は自動的、機械的にされるものだが、グーグルにも責任があると認めた点で画期的」と評価する。

 

その後も、続々と知らない言葉が目に入ってきた。

 

「マンセッション」と「ウーマノミクス」

20130419の天声人語よりその一部を転載させてもらった。「マンセッション」という言葉があるのを最近知った。英語で男性と不況(リセッション)をかけ合わせた造語である。男性の失業率が女性のそれより高い状態をいう。日本はいま「男性不況」にある。「ウーマノミクス」という言葉もある。女性と経済(エコノミクス)を組み合わせている。女性の就業率をもっと高めていけば、GDP(国内総生産)も増えていくはずだという発想である。