2013年4月28日日曜日

ミーにお友だちができた

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昼間、私が仕事に出かけている間は、1人(頭?か匹?)で留守番をしているミーに、人間のお友だちが遊びに来てくれるようになった。18年間一緒に過ごした猫が亡くなって、介護していた母親が先日特養老人ホームに入所して、誰もいない家での手すきの時に、死んだ猫を思い出す。猫と暮らした日々が懐かしい、と。その人が、縁あって、我が家のミーに遊びに来てくれるようになったのだ。

野良猫現役当時、ミーはおしどり寿司という全国チェーンの営業部長だった。駐車場付近で、来店する客をもてなしていた。頭を撫ぜられ尻尾(シッポ)を振って応接に繁忙の日々を過ごしていたが、いつの日か、心ない不良客に下半身を蹴飛ばされたのか殴打されたのか、車にはねられたのか、下半身が心もとない状態になって、結果、排泄機能不全になった。

それからのミーの体は、見るに忍び難い状態になってしまった。お尻の周りは、ウンコとオシッコまみれ、肛門は開きっ放しで、ウンコがいつも見えていた。お腹にウンコとオシックが満タン、人の手が必要に思われた。

こんな状態のミーを見るに見かねた友人が、2011初秋、保護した。そして、一時的に預かって欲しいと頼まれた。預かるかそれとも断るか、その応否の判断に猶予はもらえないまま、ミーは私の部屋にやってきた。それほど、ミーに生命の危険が切迫していたようだ。

mi-

それからの数日間は、非常事態宣言、てんやわんやの大騒ぎ。2DKの安アパートの1部屋をミーに明け渡した。ミーは連日の動物病院通いで、1週間経ち1ヶ月経ち、元気を取り戻した。今では、排便の際には介助が必要だが、排尿は砂場と所々に敷いてある吸水性のシートにするようになったが、週に2度は動物病院で残尿を処理してもらっている。医師から排尿を促す術を授かったが、膀胱の在り場所の把握が難しい。それでも、よくもここまで良くなったものだと喜んでいる。野にいた頃に比べれば、今の状況をミーは喜んでいるのではないかと、自惚(うぬぼ)れているが、実のことは解らない。

そのようにして、ミーの一人っきりの留守番が始まったのだが、やはり一人ではつまらない。私のアパートの2階のベランダから遠くに見え隠れする猫を大きな声で必死に呼ぶのを見ると、ちょっと気が引ける。我が部屋に保護され連れてこられるまでは、広い野を自由に駆け回る特権を謳歌していたのだ。狭い部屋で、私と時には保護者とだけの限られた生活では、十分面白いわけではないのだから。

このような日常生活に遊び相手の出現は、ミーには特別、私にも嬉しい出来事だ。