(鵠沼海岸の浜に寝っころがって見上げた空は、青空だった)
20101103、私の長男・草の第一子、そらの初誕生会を鵠沼のドッグ・デプトの宴会室で行なった。愛称、ソラマメの第一回目の誕生日を祝おうってことです。
本当の誕生日は、11月8日なのですが、この3日は水曜日で文化の日だったのと、ジジイである私の会社の定休日が水曜日なので、その日に決めてくれたようだ。一年の中でも、数少ない水曜日が休日の日だったのです。
3日は、朝から晴天なり。私はこの何年間海で泳ぐ機会に恵まれなかった。よし、今日は泳ぐぞ、と思いついたものの、今の海の水温は果たしてどの位のものなのか、想像がつかなかった。かって、真冬以外は平気で素っ裸で泳いだものです。自然をなめてはイカン年頃に入ってきている。我が老体の各部にボロが出てきている。用心することに越したことはない。寒いと困るので、次女の夫・タケさんのウエットスーツを借りることにした。臆病になってしまったワイ。これさえあれば、鬼に金棒だ。そのことを、耳ざとく察知した次女の息子・晴は、自分も泳ぐのだと言い張った。寒いからやめなさい、と言っても、こんな話を聞いた段には絶対妥協しない、晴君でした。
次女の車に、我が家族(私、愚妻、三女・苑)と次女家族(次女・花、タケ、晴)、花の運転で権太坂から鵠沼に向かった。
ドッグ・デプトには、犬の遊び場があってそこで方々から集まってきた犬たちが、勝手に犬たち同士で自由に遊べるようになっている。入場料は、犬一匹につき500円。食事を1000円以上摂った人には、犬1匹までは無料。この店には我が苑がアルバイトをしている関係で、ちょくちょく犬を連れて遊びに来ていたのです。花とタケちゃんの結婚報告会もここで行なった。鵠沼の付近は、海岸を背に立派な屋敷が続く住宅街で、連れてきてもらっているどの犬も、行儀がよく手慣らされていた。しっかり飼い主に愛されていない犬は、このようなところに放されると、必ず問題を起すそうです。名前の知らない高価そうな犬も多かった。お金持ちが多いのだろう。すぐに、ひねくれてしまう心が情けない。
会場に着くと、本日の主役の姫が白いドレスに身をまとって、鎮座されていた。この姫こそ名前は「そら」、愛称ソラマメです。その周りで、準備にいそしむソラマメの父・草と母・元。会場の隅っこには、大きな白と赤の直径15センチほどの御餅、正月に神棚に飾る鏡餅と同じ格好のもの2個と、藁で作った赤い布の鼻緒のついた草履一足、長さ5センチほどのものがビニールシートに置かれていた。どちらも、ソラマメの五島列島は宇久島に住む祖母が用意してくれた。
(なかなか海から上がろうとしなかった晴、最後まで付き合うタケちゃん)
私はウエットスーツに着替えて、晴の手を引いて海に向かった。水は温(ぬる)んでいた。冷たくはなかった。サーフインをしている人たちの後ろの方で小さな波を最初は踏みつけていたのですが、そのうち腰までどっぷりつかって、大波の来るのを待つ。波にのまれて体が踊るように舞う。ジジイの手をしっかり握っている。それが面白いらしい。深いところへ行って放り投げても、スイミングクラブに通っている彼は、へっちゃらだった。晴が波に慣れてきて、自分で遊べるようになったので、それに海岸には保護者が監視中なので、私は晴の手を払って、沖の方に向かって泳ぎ進んだ。
沖に出た。波に揺られた。この数日間、我が身に降りかかった難題も忘れていた。今日のこれからは、幸せな時間を過ごすことになるのだろう。ウエットスーツが必要なほど水は冷たくなかった。沖合いからはるか海岸線を見ると、蟻の巣のようにごちゃごちゃしたところで、若い人たちがサーフインをしているのが、滑稽に思えた。晴とタケちゃんが、何やら話してる。波に乗れても5、6メートル、せいぜい20メートルの波乗りなんて、そんなことでいいの?といいたくなってしまう。ここで基本を身に付けて、どこか大海原の波に乗る夢を持っている人もいるんだろう。映画やテレビでしか見られないが、大きい波に乗ったアクロバチィックなサーフインを、誰もが頭に描いているのだろう。若者はそうでなくっちゃ。
少し泳いだだけだったけれど、満足度は高かった。かって、海の近くに行く時には、必ず泳ぐことを念頭においていたではないか。この時期に、この俺が泳ぐなんて言うと、どうしてみんなに笑われちゃうんだろう。
(バースデイケーキを前にした、ソラマメと晴。いつまでも仲良くしてくれよ)
午後0時半、ソラマメの父・草の、参加していただいた方々へのお礼の挨拶の後、乾杯で宴会は始まった。料理は洋風のコースになっていた。今回は会費制なのですが、ジジイとバ~バはいりませんと言われた。温かい配慮だ。折角オリジナルのメニューを用意していただいたので、ここに料理人に敬意を表して内容の紹介です。巣篭もりのサラダ/カボチャのポタージュ/メルルッツオのクリームクレープ包み/ローストビーフ/サーモンリゾット/チーズフロマージュ
今日の出席者は、ソラマメの家族以外には、我が家と長女家族に次女家族。それにソラマメの父の大学時代の友人たち、東京何とか大学の泣く子も黙るド・ボ・クの仲間たちだ。草以外、今は東京都職員だ。ソラマメの母の大学時代の友人で看護婦をめざしている女性も参加してくれた。
(餅を風呂敷に入れて担ぎ、藁草履を履かされようとするのですが、本人にはその意志まるで無し)
一升餅を背負い、藁草履に足をおいた。食に恵まれるように、体が丈夫でありますように、との願いからこのような風習が生まれたのだろうか、これは我流による解釈ですですから保証は効きません。私ら夫婦の郷里、京都界隈ではこのようなことはしなかった。上の写真がその時の写真なんですが、カメラマンの私が酒に酔っていたのか、写真からは、状況がよくわかりません。スマン。