2012年2月27日月曜日

排泄機能障害の猫が、我が家に

先月201201の中頃、友人から猫を暫らくお世話になってもいいか、と言われて、良(い)いも悪いもないうちに、我が家に猫が持ち込まれた。友人が野良猫を保護したのだ。多分、頭の中では猫を迎える覚悟もないまま、友人から頼まれれば止むを得ないと半ば観念、半ば諦め、あいまいなままの承諾をしたのだろう。毅然と断っていたら、友人だって猫を持ち込まなかった筈だから。

 

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この仔の名前は、ミー。雄でお父さん、年齢は10歳前後と思われる。長後街道に面した、全国展開している回転寿司屋の「従兄弟寿司」を根城にしていた。この仔は、子供たち3頭と奥さんの5頭暮らしだった。家族の全頭は、友人が最寄の動物病院で、避妊、去勢して、お父さん以外はやはり寿司屋とその裏の猫愛好家の辺りで、今も暮らしている。

ミーは、排泄機能障害をもっている。

我が家にやってきたときには、後ろ足はウンコとオシッコまみれ。お尻の周りは汚くて異常に臭かった。肛門が開いていて、便が見える。濡れているから、座るたびに、床に便の跡が残る。早速、動物病院で、尿と便を絞(搾)りだしてもらった。連れ帰って、部屋の中を歩くのを見て、こりゃ、大変なことになったぞ、と恐れた。下半身というのか後半身というのか、拭いてその日はケージに入れて、動き回るのを規制した。お尻を触られると、シャーと怒る。猫が怒るときには、シャーと言うのを初めて知った。

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保護した当夜、ミーは一晩中泣いていた。隣の部屋で寝ていられないほど、大きな泣き声だった。自由奔放、放縦、好き勝手に暮らしていた。家族団らんを破壊されて悔しかったのか。寿司屋のにいさんが、休憩時間に寿司のネタの端切れを、ポイポイと投げてくれる。美味しいものばかりだ。塩分も猫にとっては過量だったのだろう。また、駐車場で寝そべっていると、近所の子どもが、何やら食べ物を持ってきてくれる。こんな結構な、暮らしを満喫していたのに、、、、、、、。それが良くなかった。

翌日も動物病院で、尿と便を絞りだしてもらった。排泄機能に障害があるだけで、それ以外はいたって健康体だということが検診の結果、判った。

何回か動物病院に通って解ったのだが、この仔は小動物の割には栄養価の高いものを食い過ぎたのが原因の一つかもしれない、が事故か何かで脊椎と脊髄に重大な損傷を受けているのではないか。想像したくないのだけれど、心無い人間様に危害を加えられたのではないか、と勘繰った。動物虐待のことを翳(かす)めた。下半身、肛門の括約筋や尿を押し出す筋肉、それを掌(つかさど)る神経系統が機能していないのでは、と獣医さんに尋ねたら、そうでしょうねと言っていた。尻尾に表情がないのだ。

便は、食べ物を食うと、限界までたまれば、否応なしに外に出る。尿もそれなりには出るのだが、異常にたまってくるのが外見から解る。、尿毒が怖いのだ。

保護1ヶ月経って、尿を絞りだしてもらいに行く頻度を少なくしても、大丈夫なように見受けられる。此の頃は中3日をとって、4日目に行くようにしている。獣医さんから、尿の絞りだし方をいくら教えてもらってもマスターできない。獣医さんは、膀胱を確かめて、このように押してやればいいのですと言うが、私にはその膀胱を手のひら、指の腹でどうしても確かめられないのだ。

ネットで調べたら、ちゃんと自宅で愛猫の尿を絞り出している人はいた。

ミーちゃんの膀胱の位置は確かめ難(にく)いですと獣医は言っていた。何度も獣医さんの手ほどきを見たが、真似できない。

ところが、先日尿を絞り出しにいつもの病院に行って、いつもの獣医に診てもらったら、尿のたまりが少ないとのことだった。獣医は、ウンコを絞り出すことによって、尿の出がよくなったのかもしれませんね、と言ってくれた。これって、私がミーの肛門を絞って便を出している成果なのだ。

ミーは気品高く、しぐさが実に上品なのだ。

その後のことは、又の機会に報告する。