2012年11月7日水曜日

フ~ラフ~ラ、帰途の楽しみ

仕事を終えて、会社を出て、駅前のコンビニでお酒を買って、チビリチビリ飲んで帰るのが楽しみの一つになった。

2012富士山 002

1ヶ月程前のこと、帰途の電車の中で、掌(てのひら)に隠すようにして缶ビールを飲んでいたら、かって20年ほど前に私の会社に融資してくれていたノンバンクの担当者だったケイさんに会った。私が乗客のなかに見つけた。

缶ビールをコンビニを出て直ぐに飲みだし、電車がホームに着くまでに飲み終え、空き缶を自動販売機の傍にある缶入れに入れ、そして電車に乗るようにしていたが、この日は携帯電話がかかってきて、飲み終えるまでに電車が来てしまった。

久しぶりに会った彼に、ご無沙汰していることを詫びた。彼は転職先の名刺を差し出し、互いの仕事の現状を話して、頑張りましょうとエールを交換した後、私の手元の缶ビールを見てニンマリと、ヤマオカさんは相変わらず飲んでるんですね、と冷やかした。

そんなことはないんですよ、家に帰ってがっちり飲むのは以前と変わっていませんが、今日は、ちょっと暑くて、外で木を切る作業をしたもんですから、特別なんです、それに直ぐに電車が来たもんだからと嘘をついた。私は、この何十年、毎日、会社か居酒屋で飲むか、コンビニで買った酒を飲んで家に帰っている。

春から夏の終わりまでは第三のビール・発泡酒を、それから果汁の入った缶酎ハイに変えた。そして、2週間前から日本酒にした。日本酒にも色々あって、1合100円の紙パックに入ったものから、200ミリリットル200円前後のものが、各メーカーの社運を賭けた品が並んでいる。

1週間前に200ミリリットル130円のワンカップ酒を見つけた。その名は男山という。これが、値段の割にはなかなか美味いんだ。

そして、一昨日20121102の金曜日の電車の中、今度はケイさんの方がワンカップ酒を飲んでいる私を見つけて、やっぱり飲んでましたね、と近寄ってきた。きまりが悪かった。酒を飲んでいるオヤジがいるなあ、と思ってよく見たらヤマオカさんだったんですよ、1ヶ月前に会ったときには、確か、その日は特別の日だと言ってませんでした? 彼は、私を問い詰める。口調が堅い。私は、今日もちょっと疲れちゃって、と独り言で誤魔化した。

今夕の彼は前回とは違って乱調気味。そりゃそうですよね、疲れちゃいますよね、頭にくることが多くて、やってられませんよ、いい加減疲れました。顔はまるで鬼。面白くないことをやらされてますわ。今日会社で、彼に何があったんだろう? 事情の解らないまま、私はウンウンと頷(うなず)くばかり。私より一駅前に下りたが、彼の背中は淋しげだった。

こんなことがありましたと、日記のつもりでこのブログを綴った翌々日の今日20121104、朝日新聞・生活面に、「電車内化粧 中3が考えた」のタイトルの10月14日付け新聞記事に対して、漫画家の伊藤理佐さんが書いた「やめなよ、電車内での化粧」の記事に、色んな意見の投書があったことを報じていた。

概(おおむ)ね、伊藤さんの意見に賛意を表したものが多かったようだが、そんな記事に己(おのれ)は一体どうなんだ?と矛先を我に向けて考えてみた。車中、缶ビールに缶酎ハイやワンカップ酒を飲んでいるサマは、女子の中高生が化粧しているのと大差ないではないか、余り褒められたことではない、よ~だ。

新聞記事にあったように、「いいじゃないですか。迷惑にならないならOKです。公共の場だけど、自分の範囲だけのことなので」と、この私も言えますか? と自問して、それはどんなことがあっても、言えないことだ、と今更ながら納得した。

電車内でのお酒は遠慮しよう。