2012年11月26日月曜日

サッカー、ゴール判定機導入

シュートを放ったボールがゴールに入ったかどうか、ボールがゴールラインを完全に過ぎたかどうかは、両チームのプレーヤーや関係者だけの問題ではなく、直接間接的に、いや、三次元的四次元的?に、膨大な人々にに影響を与えることになる。試合は常に真剣勝負。勝負に賭けた結果の勝ち負けは厳然だ。

学生時代にはしょっちゅう、それから親父になってからは子供のサッカー大会において、主審や線審を何度もやってきた。どんな試合にも審判をやるときには、真剣に取り組んだ。線審の際にはタッチラインの上がり下がりの移動を最良に心がけた。主審の目の届かないところでのプレー、タッチライン際でのプレーのチェックなど。

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ここからが本日の課題のゴール判定に関してだ。

主審よりも線審の方にこそ、微妙なオフサイドの判定や、とりわけ、試合を決定づけるボールがゴールラインを割ったかどうかを見極める重要な役がある。ボールがゴールのバーやポストに当って地面に叩きつけられ、そのときにボールが着地したポイントが、ゴールラインの外か内か、ラインを踏みつけたのか、また、ゴールラインを前にしてゴールキーパーと数人のプレーヤーが倒れて絡み合い、ボールが見えない状況になっても、最後にはきちんとボールの行末を見届けなければならない。線審の立ち位置次第では正確を期せない。審判の任は過酷だ。

プレーヤーだったとき、誤った判定をくだされるのが絶対嫌だった。間違った判断をされた時には、許せないと怒った。選手の動きに邪魔され止むを得ない状況での判断ならしょうがない、と諦めることはできても、動きの下手な審判に間違った判定をされるほど悔しいことない。

ゴール判定機を備えることには大いに歓迎するところだが、鍛錬された審判の生身の目も信じたい。

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朝日・朝刊

スポーツ

編集委員・忠鉢信一

 

ゴール判定機12月初導入

クラブW杯 2会場の割り振り決定

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微妙なゴール判定を機械によって行う「ゴールラインテクノロジー」(GLT)が、12月に日本であるサッカーのクラブワールドカップ(W杯)で正式に導入される。このGLTについて、磁気センサーを埋め込んだボールを使う「ゴールレフ」が日産スタジアムで、6台のカメラで集めた光学的な情報でボールの位置を判断する「ホークアイ」が豊田スタジアムで採用されることが30日、分かった。

サッカーの得点は、ボール全体が完全にゴールラインを越え、ゴールの中に入ると認められる。「ゴールレフ」はゴール内に機器を取り付けて磁場を作り、センサーの入ったボールの位置を確認する。テニスの4大大会でも用いられている「ホークアイ」はゴールラインなどに沿った位置にカメラを設置し、ボールの位置を把握する。いずれも機械が「得点」と判定した時に電波を使って主審の時計に合図を送る。最終的な判定は主審が下す。

GLTは、2010年W杯南ア大会で誤審が問題となったことから、導入に向けた動きが進んだ。①1秒以内に判定を審判に知らせる、②審判以外に判定を知らせない③正確さ、といった基準を満たした「ゴールレフ」と「ホークアイ」が今年7月、サッカーのルールを決める国際サッカー評議会(IFAB)に承認された。FIFA主催大会で使われるのは今回のクラブW杯が初めて、イングランドなど欧州の主要リーグも導入の方向だ。

それぞれ2千万円近いとされる設置費を今回はFIFAが負担。サッカーの質を保証する仕組みとFIFAは導入の意義を説明する。一方、欧州サッカー連盟(UEFA)は人が判定することのこだわり、ゴール近くに追加副審を配置する審判5人制を欧州チャンピオンズリーグなどで採っている。