「イーハトーブの果樹園」、今日20130628のスモモの様子だ。豊饒なり。梅雨の真っただ中のどんよりとした曇り空。夕方、雨は止んだが樹木は濡れて、スモモの実にも水滴が瑞瑞(みずみず)しかった。
友人にこの実をスモモやと言って見せても、友人は腑に落ちない顔をしたまま、これはプラムだよと言った。植物分類上は、バラ科サクラ属 スモモ亜属スモモ類、落葉小高木だ。ニホンスモモにセイヨウスモモ、アメリカスモモがあるらしい、是非とも3種類を食い比べたいものだ。漢字では「酢桃」または、「李」と書くとネットで知った。
英語ではplum(プラム)とかprune(プルーン)で、私が主張していたスモモも友人が言うプラムも同じものだった。子供の頃から早口言葉として、「すもも、も、もも、も、もも、のうち」とよく言ったものだ。
我が果樹園の今年のスモモの豊かな実りを誇りたい。
苗木を植えてから10年ほど経つが、背丈だけは他の樹木よりも早く長く伸びて、実が生らないまま、毛虫がたくさん発生、近所の人の嫌われ者になりつつあった。調整地域といえども住宅街にある果樹園なので、農薬散布を控えてきたが、来年は止むを得ないのかと覚悟をしていた。だが、それにしても、実が生ると期待するからこそだ。今までは期待を裏切られっ放しで、ややもすれば、切り倒すことだって、私の選択肢に入っていた。ところが、今夏、良(い)いように期待に反してくれた。
酸味の苦手な私が、果肉が少なくて酸っぱいスモモに手を焼いて、丸かぶり、齧り口をじっと見つめているうちに、枇杷(びわ)の種酒のことを思いついた。枇杷も果肉が少なくて種が大きいので、その種を活かそうとして種酒を思いついたのだろうか。
そうしたら、ワインで有名な北海道・池田町で、スモモの種を漬け込んだリキュールを発売して好評を博していることを知った。ワインを作るのに、スモモを材料に使うらしく、不用になった種の処理に困っていたところで、種酒を思いついたらしい。
豊饒、実をどんどん食って種集めを開始する、スモモの種酒を造るぞ。娘婿の竹ちゃんの獨酒(どぶろく)造りに張り合うことを決意した。