2019年2月4日月曜日

験(げん)を担(かつ)ぐ

今日20190202は、節分の日。
明日は立春、よって今夜こそ豆まきをやる日だ。
陰陽道では、季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると考えられいた。
それを追い払う意味で「福は内、鬼は外」と言って豆まきをやる。
子供が小さかった頃、私は容赦ない鬼になり、可愛い子供たちから、激しい豆攻撃を受け、参った参ったと悲しい声を出して玄関廻りを逃げ迷ったものだ。
我家では「福は内」とは言わず「鬼は外」ばかり、豆を大量にぶつけられた。
「福は内」については、家族の誰もが幸せ感を自覚していたのだろう。

近年では、いつの頃からか記憶はないが、太巻きを恵方に向いて食べる行事も行われるようになった。
コンビニなどの、きっと作り言葉だと思われるが、「恵方巻き」と呼んでいる。
我家では、我が家特製の巻寿司を作って食べる。
3歳の孫までがお手伝い。
ところで、この恵方とはどっちの方向なんだと思いきや、そんなことはどうでもいいやと思って、知らんぷりして食べた。

立春は正確には春が立つ、という意味で、立春を迎えた頃から気温の底はピークを過ぎ、徐々に春めいた気温や天気に変わっていく。
天気予報では、明日の最高気温は18度と言っている。
きっと春一番が吹くのだろう。



そんなことよりも、何故、「験(げん)を担(かつ)ぐ」なんて言語を使うのか、それが不思議だった。
人並みな言語については知識はあるつもりだけれど、こんなことが70歳にして始めて感じるとは可笑しなことだ。

長距離散歩に行く前にコーヒーを飲んでテレビを観た。
そしたら、何が何して、何とやらなんだが、画面に「験(げん)を担(かつ)ぐ」とテレップが出て、何らかの説明があった。
その何が何して、何とやらについては、余り感心が向かなかったのだが、画面に出た「験を担ぐ」に不思議に興味を持った。
何是、験なんだ? 担ぐって?どういうことだと頭に残った。

06:30に自宅を出た。 3時間半かけて、横浜・権太坂の自宅から北鎌倉駅まで歩いた。
徒歩数は21、622歩。
歩行距離は約10キロメートル以上はあると思う。
北鎌倉駅のホームで上りの電車がくるのを待って、一呼吸するためにベンチに座ったが、足腰の疲労で、ベンチから立ち上がる際に関節がビリビリとひびいて、立ち上がれなくなるのではないか? そんなことを心配してしまった。
そんな心配に要はなし、痛苦も無かったが、それほどまでにまだまだ足腰のことが心配なのだ。
流石に帰り道は歩く気になれず、横須賀線で楽々帰ってきた。
電車がこんなに便利な物だとは、今更ながら再確認した。
この散歩での面白かったことは後日にしよう。




「験(げん)を担(かつ)ぐ」が気になっていて、自宅に戻るや直ぐにコンピューターの前に座った。
そこで知り得たことを復習してみる。
このことを判断(は)っきりしておかないと、今日の1日が済まない。
語源由来辞典より得たことをここに書き写す。

験を担ぐ。
★意味*げんをかつぐとは、以前に良い効果が出た行為と同じことをして、前途の吉兆をおしはかること。 げんかつぎ。

★語源・由来
本来は「縁起をかつぐ」で「縁起」が反転し音韻変化したとする説が有効とされる。
この「げん」は「げんがいい」や「げんなおし」などとも使われる。
験には「仏道修行を積んだ効果」などの意味があり、「縁起」が意味する「げん」と関係があるとも考えられている。
ただし、「効果」などを意味知る「験」は平安朝、「縁起」を意味する「げん」は近世以降と時代が離れており、「縁起」を意味する方は、やくざ用語から出た言葉とされていることから、直接関係する訳でもなさそうである。




大辞林 第三版の解説

げん【験】


 ある行為を積み重ねたことによる効果。また、薬のききめ。効験。 「 -が現れる」 「がつくり首を掉つて、-が見えぬぢやて/婦系図 鏡花
 前途の吉兆を暗示する出来事。縁起。前兆。 「 -がいい」 「 -なおし」
 仏道・修験道などの修行を積んだ効果。修行や祈りの結果あらわれるふしぎなしるし。