2019年2月12日火曜日

小さな独裁者

20190212(火)
13:20~
映画館=ジャック&ベティ

「小さな独裁者」を観て来た。
先月の17日にブログした映画=「家(うち)に帰ろう」の残像が未だに頭の隅っこにある。
70年前の「ホロコースト」の際に、どれだけ無慚で無惨で無残なことが、ドイツを中心に行われたのか!
日本だって関東大地震のときに、東京に住んでいた韓国の人たちに何と惨めなことをなしたことか。
そんな頃に、この映画にどうしても繋がって考えてしまいそうな「小さな独裁者」の広告が目に入って、観に行きたいという私の行動は、もうどうしようもなく収まることはできなかった。
午前の仕事を終わり次第に映画館に向かった。

私の妄想だけれど、よくぞこの日本で、この映画のようなことが起こらなかったなあ!としみじみ想うのは、私の個人的な見解か?
ヤマオカ、お前は余計なことを考え過ぎるんだ、と納めたいものだ。


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大戦最末期、敗色濃厚なドイツ。
戦時の実話が打ち鳴らす、現代への警鐘。

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これは
国家にも組織にも
学級にも生ずるパワーゲーム



あらすじ
ナチス・ドイツの敗色が濃厚となっていた第2次世界大戦末期の1945年4月。
部隊を脱走した空軍上等兵ヘロルトは、憲兵隊に追われてさまよっていた。
追っ手から逃れた彼は、打ち捨てられた軍用車両の中をあさっている際に空軍将校(大尉)の軍服一式を発見した。
ヘロルトは軽い気持ちで、ボロボロの洋服を脱ぎ捨て、軍服を身にまとってみた。
そうして、しばらくこの姿を見ながら、考えることがあった。
どうしたら、巧く生き延びられるか。

検問に行き当たる度(たび)に、自分の立場や上長のことを、言葉巧みに嘘をついた。
本物の将校と信じたフライタークから指揮下に入るよう頼まれ、このまま将校になりすました。
ヘロルトが、威光を手に入れた脱走兵のお話だ。
ヘロルトは道中に出会った兵士たちを服従させ、指揮下へ収めることに成功し、"ヘロルト戦闘団"のリーダーとなった。
彼が主張する「ヒトラーの特使」は、即決裁判を偽装し、周囲の人々をだまし続けた。
道中で受けた検問でも正体は暴かれなかった。
そこから、恐ろしい話が進んでいく。
ヘロルトは次第に傲慢な振る舞いをエスカレートさせ、地元の突撃隊幹部から脱走兵収容所の指揮官を任されると、規律維持を名目とした大量殺戮・処刑を行う。
その収容所で処刑所になった場所は、敵機から爆弾攻撃を受け、粉々になってしまう。
収容所が空襲を受けて壊滅した後も、ヘロルトの暴走は止まらず、即決裁判所を自称して、都会に出かけた。
行き会った人々のみならず、自らの部下さえも次々に処刑し続ける。

そして、都会のど真ん中でも、馬鹿な力を奮い立たせ、取り返しの衝(つ)かない独裁者になっていく。
日本だって愛国心に光り輝く戦士たちが、軍部の中枢の者たちに刃を向かせ、銃弾を放ったことさえあった。
このことに関して、一部の軍人や知識層から共感されたこともあった。

こんな不思議で、奇怪な「小さな独裁者」のお話です。