2012年3月5日月曜日

臭かった!! 党首討論

20120229、今日は閏日(うるうび)だ。7月には閏秒だってあるらしい。閏と潤を混同して”うるおう”という読みがなまったのが、「うるう」だ、そうだ。

未明から降った雪は、家の周りの景色を白一色に変えた。4時に目を覚ましたときには、本降りだった。嬉しくなって、寝間着のまま外に出て、口を大きく空けて雪を受けた。口にはうまく入らなくて、額と頬を濡らした。冷たい雪が懐かしい。直ぐに体が冷えて、冷めた湯たんぽを両足で強く挟んで布団の奥にもぐり込んだ。その後、ネットで調べたら、夕方まで降り続くとのことだった。

今日水曜日は、営業部が休みだ。私は、昼まで会社に居て、午後は自宅の基礎工事の進捗状況のチェック、それからイーハトーブの果樹園で野良仕事をする予定だった。片手間農夫は、冬でもサボりません。

先ずは会社に出た。経営責任者の中さんは目を剥いて仕事をしていた。きっと、金策のことだろう。中さんを刺激しないように、私は身の回りの仕事?を済ませた後、ラーメンを啜(すす)りながら、さてどうするか、と新聞を見ていたら、夜はサッカーの日本代表がワールドカップ3次予選のウズベクスタンとの試合がある、その前に14:00から、国会での党首討論がテレビ中継されることを知った。

外は、雪が激しく降っているが、アスファルトの上の雪は融けている。

よし、混迷、進まぬ日本の政治家どもの実態を見届けてやるぞ、と他のことは諦めて会社を出た。日本の政治が動かないのを忸怩たる思いでいたのだ。いい機会だ。融けた雪が水溜りをつくっている。お坊さん作家の今東光さんの「春泥」を思い出した。卑猥だったけ?

国会の党首討論をテレビで見るのは、何年ぶりのことだろう。1万4千8百円の10インチテレビの前で、焼酎のお湯割りを手に陣取った。

 

MX-3500FN_20120305_142302_001     対決     MX-3500FN_20120305_142321_001

(20120301の朝日新聞の写真を借りた)

 

谷垣禎一自民党総裁が、自党からはリーダーとしての資質を疑問視され、世間の厳しい風評も耳にしているのだろうが、何が何でも反対、解散しかないと、いくら激しい言葉で攻めても民主党を追いつめられない。皮肉なことに、世間はそんな舌鋒に背を向ける。

ここに至って、馬鹿な討論はできない。対立ばかりしている場合ではないのだ。

その通りだった、割とまともな党首討論で、肩すかしを食わされた。喧々諤々(けんけんがくがく)、激しい質疑を交わされるどころか、全く私の期待はずれだった。

その討論を日経新聞の社説を借りて、再現してみる。

谷:「一番大きな問題は消費税を引き上げてそれを何のために使うかだ。具体的には何も決まっていない」

「内容が詰まっていない。これでは一体改革に値しない」

野:「社会保障の改革は順次実施する。今国会中に実現するもの、20012年度以降のもの、中長期的なものだ」

谷:「増税を首相が本当にやれるのかを我々も注目している。小沢一郎元代表は法案の決定や採決時の反対を明言している」

民主党と自民党は、基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1に引き上げて、安全財源として消費税を充てる方針で一致している。

谷:『衆院の「1票の格差」の是正、議員定数の削減や選挙制度の抜本改革についても、お互いに早く結論をだしましょう』、こんな調子だった。

なんだなんだ、これなら、妥協点を見いだす気さえあれば、まとまるのではないか。そんなに、もめることもないのではないか。そんな気にさせる今回の党首討論だった。

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(いつだったか?朝日新聞で見つけた。面白い!!)

 

討論を見終わって、今回はちょっと可笑しいぞ、と勘繰った。何かが、臭うぞと直感した。

先日、野田佳彦首相と谷垣総裁は、非公式にホテルで会っていた。その後、岡田克也副総理も自民党の町村信孝元官房長官と話し合いを持った。輿石東民主党幹事長は、森喜朗元首相にも会った。どちらの党でも、内部で賛否交錯、批判噴出しているが、この場に及んで、密会でも、公式の会談でも、私は大いに是とする。民主党は小沢系を抱え、自民党は支持率低迷状態。

野田首相は、口には出さぬが、顔の表情で衆院の解散選挙を臭わせるているように、私には感じられる。考え過ぎかもしれないが。

党員資格停止処分中の小沢一郎元代表は、自分と自分の子分たちが切り捨てられることになりそうで、異常に憤慨している。選挙になれば、小沢系はイチコロ、100人のグループがが間違いなく10人前後になる。

党首討論の場で、首相は反増税の小沢系を牽制した。民主党の党内論議を尽くし、閣議決定もして、手順は正しく進めていくと大宣言。そして、小沢被告が無罪の判決が出る前、今月末までには法案提出、国会決議には党議拘束をかける。一方では、解散をちらつかせて小沢チルドレンをビビラせ、裏では自民党の協力を得ておく。

衆院で、小沢系が法案採決の際、反対票を投じるようならば除名(民主党では除籍という)。可決されれば、参院をめざす。

参院で可決できるかがどうか?だ。 可決できなく、衆院の3分の2も無理なら、その時こそ「話し合い解散」だ。自民も加わって可決して、解散か、それとも内閣総辞職か衆院の解散・総選挙後に自民党、民主党で可決する、さて、どうなることやら。

それ以外の道は? 野田首相の腹は?

法案の成否は自民党と小沢系の出方次第だ。